第3節
2024.9.29日
大宮アルディージャVENTUS
0
AWAY
FULL TIME
4
NACK5スタジアム大宮
0-3
0-1
セレッソ大阪ヤンマーレディース
白垣 うの (42')
矢形 海優 (44')
矢形 海優 (45+3')
矢形 海優 (63')
NACK5スタジアム大宮
793人
放送
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
■鳥居塚伸人監督
「アウェイの地に多くのサポーターが駆けつけていただいて、選手を後押ししてくれた結果だと思います。感謝しています。選手たちは、試合の入りは難しい展開になったのですが、その中から自分たちで考え、前半で3点を取って帰ってくるという、選手たちの成長を感じたゲームだと思っています。継続しながら、課題も残ったゲームですので、成長と課題を次のゲームに生かしていけたらと思います」
Q:試合前、「相手の背中を取る」というテーマも掲げていましたが、WEリーグ参入後、最多の4得点という結果を残しました。今日の攻撃で良かったところは?
「入りから、『やることを明確にしよう』という形で臨んだのですが、なかなか背中を取りにいくことはできなかったのですが、時間とともに選手たちがやることを把握していきながら、終わり間際にクロスから点を取れたことは、選手たちが成長したところなのかなと感じています。クオリティーに関しても、今までは、そこまでは行くけど取れなかった部分が、このゲームでは4点取れたことは、一つ成長かなと感じています」
Q:矢形選手がハットトリックを達成しました。WE参入後、チーム初のハットトリックです。評価について
「矢形に関しては、元々、点を取るポジションでなかなか取れなくて、本人も悩んでいた部分もあるのですが、この3点をきっかけに、さらなる成長をしてくれるのではないかと思っています。チームを勢いづける意味でも、矢形がこうやって点を取ってくれることはチームの勝利にもつながりますし、個人の成長にもつながるので、継続してやっていけたらと思います」
Q:U-20女子ワールドカップから戻った白垣選手が先発し、チームを勢いづける先制点も奪いました。大会後、初の試合でしたが、成長を感じた部分もありますか?
「そうですね。多分、体的にはかなり疲労もあったと思いますが、その中で、チームに勢いを与えてくれた部分は多くあったと感じています。その中でも、まだまだ課題も多く残ったゲームですので、その部分は修正して、次のゲームに臨ませたいと思います。今できる100%の力を出してくれたのではないかと感じています」
選手コメント
■白垣 うの選手
Q:チームを勢い付ける先制点。ゴールの場面を振り返ると?
「自分自身上手くいっていない中でも、点を取って切り替えられました」
Q:前に勢いを付けるパスもあったと思うが、ビルドアップで意識したことは?
「枚数的にボールを運ぶと相手も付いてきたので、そこをうまく使えたと思います」
Q:無失点という結果については?
「危ないシーンも何回かありましたが、チーム全体で守れたことはすごくよかったです」
■矢形 海優選手
Q:ハットトリックについて。おめでとうございます!WEリーグでは初ですか?
「初です。嬉しいですし、3得点すべてヘディングで決められたことは自分自身よかったなと思います」
Q:頭で3得点という形については?
「クロスからのシュートは練習してきたので、ゴールにつながる成果がでたと思います。昔から頭で合わせることが得意だったので、自分自身を褒めたいです」
Q:WE参入後、チームも最多の4得点。今日の攻撃で良かったところは?
「前半の立ち上がりは相手のゲーム運びになり苦しい時間が多かったですが守備陣が頑張ってくれ、守備陣から攻撃陣がスイッチを入れてくれたところが良かったです。
サイドからの攻撃をもっと今日以上に多くしてゴール前でもっとチャンスを作れるようにしたいと思います」
Q:次節日テレ・東京ヴェルディベレーザへの意気込み
「ベレーザ戦で強いチームだと誰もが知っているチームなので、連勝できるようにチーム一丸になって頑張っていきたいと思います」
■百濃 実結香選手
Q:自身の突破から生まれたゴールを振り返ると?
「前半は相手の人数もかかっている中で自分で仕掛けてしまったので、相手を使えたらよかったと思ったけど、自分のドリブルに消極的になることなく、仕掛け続けゴールにつながったのはよかったです」
Q:「背中を取る」という監督の言葉もありましたが、今日の攻撃で意識したことは?
「自分自身は仕掛け続けることを意識していたので、背中を取ることもそうですが、積極的に仕掛けることも意識しました」
■脇阪 麗奈選手
Q:3アシストという結果を残しました。精度の高いキックが光ったが、自身のプレーを振り返ると?
「日頃の練習の成果が出たのがとてもよかったです」
Q:チームとしても4得点。「背中を取る」という監督の言葉もありましたが、今日の攻撃で良かったところは?パスワークも良かったように思います。
「まずは守備から入るところを全員が集中しては入れたこと。攻撃では相手の背後を常に狙って、嫌なことをし続けたことが結果につながったと思います」
Q:次節日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦への意気込み
「リーグ戦は負けなしで続いていて、次節はベレーザという強い相手ですが、しっかり集中して全員で勝って終わりたいと思います」
矢形海優のハットトリックの活躍もあり、WE参入後初の4得点で快勝。第3節終了時で単独首位に立つ
WEリーグクラシエカップ第3節・ちふれASエルフェン埼玉戦から中3日。舞台をリーグ戦に移し、セレッソ大阪ヤンマーレディースはアウェイに乗り込み、大宮アルディージャVENTUSとの2024-25SOMPOWEリーグ第3節に臨んだ。先発は直近のリーグ戦から2人変更。ボランチに宮本光梨が入り、CBの一角にはU-20女子ワールドカップから戻ってきた白垣うの、開幕から2試合CBを務めていた荻久保優里が左サイドバックに移った。白垣と同じくFIFA U-20女子ワールドカップ コロンビア2024帰りの米田博美と和田麻希もベンチに入った。
立ち上がりはテンポよくボールを回してきた大宮Vに対し、C大阪は守勢に回る。奪ったボールもつなげず、自分たちのリズムを作れない。それでも粘り強く守ると、最初のチャンスはC大阪。9分、脇阪麗奈のスルーパスから背後を取った田中智子がクロス。DFに当たってこぼれたところを百濃実結香がシュート。決定機に近い形だったが、DFにも寄せられ、シュートはGKに防がれ得点ならず。その後はボールを持つ時間も徐々に増やしていくが、後ろで回すことが多く、前にボールを運べない。すると20分、大宮Vに決定機を作られる。大宮Vの9番、井上綾香に1本のパスから背後に抜け出されたが、GK山下莉奈が素早く詰めてコースを消したこともあり、シュートは枠を外れた。
この時間帯あたりから、C大阪は高い位置でボールを奪うことに成功し始め、そのままゲームをコントロール。相手の間と背後にボールを入れて、チャンスを伺う。25分には、高和芹夏のクロスに矢形がヘディング。27分にも、高和のクロスに今度は脇阪がボレーで合わせるなど徐々に大宮Vのゴールに迫ると、42分、先制に成功。脇阪のFKにニアへ飛び込んだ白垣が頭で合わせてネットを揺らした。それまではややバタつくプレーもあった白垣だが、世界を舞台に貴重な経験を積んで帰ってきた若きCBが今季初出場で結果を残した。ここからC大阪が怒とうの攻めを展開する。先制から2分後、中盤で脇阪がインターセプトし、素早く百濃に付けると、百濃がドリブルで対面の相手をはがして左足でクロス。DFの前に飛び込んだ矢形がダイビングヘッドで2点目を決めた。それまで何度か防がれていた百濃のドリブルだが、「消極的になることなく、仕掛け続けてゴールにつながったのはよかった」(百濃)と強い気持ちが生んだゴールでもあった。さらに前半アディショナルタイムには、CKの2次攻撃から、脇阪の浮き球のパスに再び矢形が頭で3点目。一気に大宮Vを突き放して前半を終えた。
後半、立ち上がりはセットプレーからピンチも迎えたが、ここをしのぐと63分、C大阪が試合を決定付ける4点目を奪う。中西ふうのパスから背後を取った百濃がサイドで起点を作り、ニアゾーンへ走り込んだ脇阪にパス。脇阪が落ち着いたトラップからそのまま中にクロスを上げると、合わせたのはまたも矢形。自身、WEリーグ初のハットトリックを達成し、C大阪ベンチとサポーター席は大盛り上がりとなった。今季は始動からクロスからのシュート練習を入念に行ってきた。「その成果がでたと思います。昔から頭で合わせることが得意だったので、自分自身を褒めたい」と背番号11は胸を張った。また、脇阪も精度の高いキックで3アシスト。こちらも、「日頃の練習の成果が出たのがよかった」と矢形と声を揃えた。70分以降はやや守備が緩くなり、72分、77分と立て続けにクロスバー直撃のシュートも打たれたが、失点はせずに試合を進めていくと、76分に和田、85分には米田と、FIFA U-20女子ワールドカップ コロンビア2024帰りの2人も途中出場でピッチに立った。試合はこのままC大阪が4-0で勝利。「入りは難しい展開になったのですが、その中から自分たちで考え、前半で3点を取って帰ってくるという、選手たちの成長を感じたゲームだと思っています」と総括した鳥居塚伸人監督。昨シーズンは、開幕戦に勝利後、第2節で敗れた相手に同じ場所で成長を示す1勝を手にしたC大阪。まだ第3節が終わったばかりだが、WE参入後初の単独首位にも立った。ホームに日テレ・東京ヴェルディベレーザを迎える次節に向け、「連勝できるようにチーム一丸になって頑張っていきたい」と矢形。強豪相手だが、この勢いを止めることなく、勝点3を狙う。