2024-25 SOMPO WEリーグ第10節

2024.11.23

ちふれASエルフェン埼玉

高原 天音 (48')

吉田 莉胡 (59')

2

AWAY

FULL TIME

1

0-0

2-1

セレッソ大阪ヤンマーレディース

中西 ふう (90')

熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

671

ギャラリー

MATCH REVIEW

中西ふうのWE初ゴールで1点差に迫るも、攻守に課題が残る内容で今季初の連敗

 

1-3で敗れた前節のAC長野パルセイロ・レディース戦から中6日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、敵地に乗り込み、ちふれASエルフェン埼玉との2024-25 SOMPO WEリーグ第10節に臨んだ。先発は前節から2人変更。松本奈己がリーグ戦では第2節以来、7試合ぶりのスタメンを果たすと、来月をもって現役引退が発表された善積わらいがWEリーグ初先発を飾った。その善積は右サイドバックに入り、ディフェンスラインは右から善積、米田博美、荻久保優里、中西ふうが並び、白垣うのと筒井梨香は欠場となった。

 

開始30秒、いきなり被決定機のピンチ。自陣右サイドからのクロスに対し、中でDFが跳ね返せず、ファーサイドにいた高原天音に至近距離からシュートを許したが、ここはGK山下莉奈がビッグセーブで失点は阻止。立ち上がりは主導権を握られたC大阪だったが、5分、相手のバックパスを矢形海優がカット。惜しくもシュートは打てなかったが、チャンスになりかける。その後はC大阪がボールを握るもシュートまで至れずにいると、14分、EL埼玉の10番・吉田莉胡にサイドで起点を作られ、中央でミドルシュートを許したが、再びGK山下が好セーブ。守護神が奮闘を見せる一方、攻撃ではなかなかゴールに迫れずにいたが、24分、善積が高い位置まで進入してクロスからチャンスを作ると、28分に決定機。相手のバックパスを今度は百濃実結香がカット。DFを交わしてドリブルで持ち運び、GKとの1対1を作ったが、飛び出してきたGKの股を狙ったシュートは惜しくも防がれた。その後も33分にはCKからの二次攻撃でゴールに迫ると、44分には、脇阪の縦パスを矢形が落とし、田中智子がシュート。良い形を作った。開始15分以降は概ねC大阪がペースを握ったが、スコアは動かず前半は0-0で折り返した。

 

後半開始早々、C大阪は相手CKのセカンドボールに対応した高和芹夏が相手を倒し、PKを与えてしまう。48分、これを高原に決められ、EL埼玉に先制を許した。セットプレーを跳ね返した後の相手の2次攻撃は前節でも失点につながっており、今季の失点パターンにもなっているが、この試合でもその課題が出てしまった。すると59分にも2失点目。今度は相手のクロスを跳ね返したセカンドボールを拾われ、吉田に鮮やかなミドルシュートを決められた。反撃に出たいC大阪は62分、71分とそれぞれ2人ずつ選手交代を行い、攻撃の活性化を図るが、後半はシュートまで持っていくシーンを作れない。それでも終了間際の90分。脇阪のFKを相手GKが弾いたボールを中西ふうがダイレクトで右足一閃。見事ペナルティーエリア付近からネットを揺らした。

 

「ボールが来たので、思いっきり足を振ったら入りました」と自身も振り返る中西のWE初ゴールで最後は1点差に迫ったC大阪だったが、今節に関しては攻守に課題が残る完敗。守備の部分では、「個人戦術のレベルアップを徹底して臨んだのですが、その個人のところがまだまだレベルアップできていない」と指揮官も指摘したように、PKを与えた場面も含め、ワンプレーの重みを再び痛感する結果となった。攻撃でも、「中盤のビルドアップに関しては、ある程度、ボックスのところまでは運べていたと思いますが、最後のつながりのところでミスが起きていた」(鳥居塚監督)と、ボールは握るもゴールを脅かしたシーンは得点場面を除けば、相手のバックパスをカットした前半の2つのみ。効果的な攻撃を繰り出すことはできなかった。今シーズン3度目の対戦となったEL埼玉戦だが、今節も勝利ならず。今季初の連敗で、順位も9位に下がった。ホームにINAC神戸レオネッサを迎える次節は今季最初の正念場。ヨドコウ桜スタジアムでの“バトル オブ カンサイ”で、連敗の流れを変える一勝を、チーム一丸で掴み取りにいく。

監督コメント

■鳥居塚伸人監督
「前節の負けから個人戦術のレベルアップを徹底して今節に臨んだのですが、その個人のところがまだまだレベルアップできていない状態なので、(後半の)入りでPKからの失点という形が生まれたのかなと思っています。もう一度、個人とチームを見つめ直して、次節に臨みたいと思います」
 
Q:シュートで終わる回数が少なかったが、思うように相手ゴールに迫れなかった攻撃の課題について
「中盤のビルドアップに関しては、ある程度、ボックスのところまでは運べていたと思いますが、最後のつながりのところでミスが起きていたというジャッジです。あとは、勇気を持ってボールを引き出せているか、引き出したボールが次とつながっているか。受けてからの判断になったことで、相手のプレッシャーを受けてしまって、アタッキングゾーンを崩すことができなかった印象です。そのあたりを改善して次節に臨みたいです」

選手コメント

◾️善積わらい選手
Q:WEリーグデビューを果たしましたが、試合の振り返りを
「率直にデビューできたことは嬉しいですが、自分のパフォーマンスは良いものではなかったので、残り2試合しか無いですが、チャンスをもらえたら結果を残してチームに貢献出来るように頑張りたいです」

Q:次節I神戸戦への意気込み
「関西対決であり、個人としてはヨドコウ桜スタジアムでできる最後の試合となるので、今日も勝ちきれなかったですししっかり勝ちきってサポーターの皆さんと一緒に喜びあえるように頑張りたいと思います」


◾️中西ふう選手
Q:左サイドバックでのプレーについて、攻撃の関わり方など振り返って
「いつもと違う関わり方で、難しかったんですが、どのようにみゆかを活かすなど考えながらプレーしました」

Q:初得点シーンを振り返って
「ボールが来たので、思いっきり足を振ったら入りました」

Q:次節I神戸戦への意気込み
「次こそ勝てるように、みんなで勝ち点3とってホームで喜べるように頑張ります」