第13節
2025.3.8土
ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
0
AWAY
FULL TIME
0
フクダ電子アリーナ
0-0
0-0
セレッソ大阪ヤンマーレディース
フクダ電子アリーナ
961人
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
⬛鳥居塚伸人監督
「まずは遠いところまで足を運んで、あたたかい声援をいただいたサポーターの方には本当に感謝しかないなと思います。 そういう温かい声援がこの勝点1にも繋がったのかなと思っています。 ゲームのところに関しては前節アディショナルで失点したというところ、そこの部分の課題を1週間修正して今節に臨みました。何とか勝ち点3を取りにきたんですが、選手は一生懸命やってくれて、最後失点してもおかしくない場面で体を張ってその気持ちを見せてくれた部分が勝ち点1には繋がったとは思います。ですがやっぱりこれを勝点3に繋げるために攻撃のところの準備、クオリティとあとは勇気。もっとフィニッシュに持っていける場面で持っていけなかったところの部分で、積極的にゴール前で打たなきゃ入らないということをもう1回見直して次節に繋げていきたいなと思います」
Q:戦い方の工夫について、千葉が比較的ラインが高く強度も高くきていましたが、そこに対してどのように打開しようと選手には声をかけられましたか?
「基本的には自分たちがやってきたこと、サイドを起点にしながら相手の背後にしっかりと付いていき、相手が開いたのであれば中央から攻めましょう、という形では準備してきましたが、もっと幅を使って落ち着いてビルドアップしてもよかったのかなという部分があります。ボールを中に入れてロストしている場面が多かったのでそこを修正しようという形で後半臨みましたが、自分たちのストロングポイントをもう1回見直したいなと思っています」
Q:2試合連続で田子選手を起用されていますが、評価されている部分とプレーをご覧になっていかがでしたか?
「シーズン途中から入ってきてくれ、チームに競争力をもたらしてくれている選手なので、チーム力自体も上がっていると思いますし、彼女自身誰かに任せるというよりも自分でやってやるという気持ちはピッチの中でも見えます。フィニッシュのレベルが高い選手なので、自分がゴール前に行かなければ点が取れないというのをもう一度確認させて、シュートを打つために自分はどこにポジションを取らなきゃいけないのかというような細かい部分をもう一度修正させて、彼女のストロングをピッチで出させるようにしたいですし、それが勝ち点3に繋がってくるのかなと思います」
選手コメント
⬛田子夏海選手
Q:今日のプレーは振り返っていかがでしたか?
「あんまり何もできなかったです」
Q:シュート数が少なかったように感じますが、どのあたりが難しかったですか?
「ボールを受ける回数も少なくて、ゴールに向かう回数も少なかったです」
Q:千葉はラインが浅く、かつ一対一も強い印象ですが、実際に対戦してみていかがでしたか?
「前を向く前に、後ろ向きの状態で収められていたので前を向けなかったです」
Q:鳥居塚監督は田子選手のプレーを評価されていて、田子選手の加入はチームにとってもすごくいい刺激だという話でしたが、2試合通してはいかがですか?
「全く出来ていないというかとは無かったかなと思います。まだ出せていないプレーもあるので、出していきたいなと思います」
Q:矢形選手とは試合前にどんな話をしましたか?
「最初の15分は前からどんどん打っていいよって言ってくれました」
⬛脇阪麗奈選手
Q:クロスからのチャンスメイクも多く見られましたが、ご自身としての手応えの部分はいかがでしょうか?
「自分としてはいいクロスを上げられていた部分はあったんですけど、その中でももう少し精度を上げないとというところもあったので、次はゴール前の精度をもう少し上げていきたいなと思います」
Q:中断期間にご自身が強化した部分だったり、トレーニングで取り入れたことは何かありますか?
「シュート練習だったり、ボール前でのアイディアの部分で練習したので、得点したいなって思います」
Q:新加入選手も加わって、よりチームの統率というところで求められることも多いと思うんですが、意識されてることはありますか?
「若い選手が多い中で、思い切ってやってもらえることが一番なので、それをカバーするようにしています」
⬛吉田琉衣選手
Q:本職のDFとしては初出場でしたが、試合を振り返っていかがでしたか?
「最終ラインで途中出場ということでめっちゃ緊張したんですけど、周りがみんな声かけてくれてカバーもいっぱいしてくれたので、自分がやることをやったらいいなと思って、みんなを頼りながらできたと思います」
Q:出場時に監督からはなんと言って送り出されましたか?
「思いきり、自信を持っていこうと送り出されて、とりあえず自分ができることをやろうと思いました」
Q:次節への意気込み
「今日は途中から出ましたが、次回はスタメンで出れるように練習から頑張っていこうと思います」
互いに好機を作り合った好ゲームはスコアレスドロー決着。次節こそ攻撃の上積みを結果につなげたい
前節のアルビレックス新潟レディース戦から中5日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、アウェイに乗り込み、リーグ後半戦の初勝利を目指してジェフ千葉レディースとの2024-25 SOMPO WEリーグ第13節に臨んだ。先発は新潟戦から2人変更。田中智子と丸井優奈が外れ、前節、途中出場でWEデビューを飾った田子夏海がWE初先発、宮本光梨が第8節以来、5試合ぶりのスタメンとなった。
前節の一つの課題となった試合の入りだが、今節も相手にボールを握られる立ち上がり。サイドを広く使い、効果的にロングボールも織り交ぜて攻めてくる千葉Lに対し、守勢に回ったC大阪だが、サイドを崩されても中でしっかり跳ね返すなど、ゴールは割らせない。15分を過ぎたあたりからC大阪も攻めに転じる機会を増やしていくと、20分にこの試合、最初のシュート。左サイドで起点を作った百濃実結香のパスを田子が落とし、矢形海優がシュート。わずかにクロスバーを越えたが、遠めの位置から思い切ってフィニッシュに持ち込んだ。26分には後ろから丁寧につないで相手をはがし、最後はフリーで受けた脇阪麗奈のスルーパスに矢形が抜け出して決定的な形も作る。ここはオフサイドにはなったが、得点ランクトップを走る矢形にボールが集まり始める。ここからは互いに試合をコントロールする時間も作りながら、C大阪は36分、高和芹夏のパスから相手の背後を取った中西ふうのクロスに田子がヘディングで合わせる場面も。一方で前半終了間際には千葉Lに自陣右サイドを突破され、山口千尋に決定的なシュートを許したが、わずかにクロスバーを越えて事なきを得た。前半はこのまま0-0で終了。五分の展開で折り返した。
後半からC大阪は選手を1人交代。米田博美に代わり、吉田琉衣がCBの一角に入った。前半と同様、後半も相手にボールを握られる入りになると、53分には千葉Lに決定機も作られたが、ゴール前でDFとGKが体を張ってシュートを防ぐ。ヒヤリとしたC大阪だが、すぐさま反撃し、58分に決定機。中西から矢形、脇阪、矢形とつないで前進すると、矢形のスルーパスに抜け出した田子が相手DFと競り合い、こぼれたボールに反応した高和がシュート。抑えの利いたフィニッシュだったが、惜しくもクロスバーを叩いた。直後の59分にも決定機。再び田子が前線でキープし、落としを受けた宮本が一人はがして縦に進入、クロスを上げると、中で百濃がフリーで合わせたが、ヘディングシュートはクロスバーを越えた。互いにビッグチャンスを作ると、その後も終盤にかけて両チームがゴールに迫る。70分には千葉Lの決定機でGK山下莉奈が好セーブを見せると、77分には百濃が高い位置でカットし、左サイドを突破してクロス。DFのカバーでわずかに矢形には届かなかったが、チャンスを作った。C大阪は73分に田子に代わって栗本悠加、78分に百濃に代わって和田麻希を投入。攻撃にアクセントを加えると、試合終盤は左サイドで和田が起点となり、立て続けにCKを獲得する。ただし、これをモノにできずにいると、後半アディショナルタイム、千葉Lのエース・大澤春花にペナルティーエリア内で巧みにボールをキープされ、シュートを許したが、ここはクロスバーを直撃。前節に続く悲劇は何とか阻止した。
試合はこのままスコアレスドローで決着。互いに好機を作り合った好ゲームは、C大阪にとっても、勝点1を掴んだとも勝点3を逃したとも評せる一戦となった。試合後は鳥居塚伸人監督も、「最後、失点してもおかしくない場面で体を張って気持ちを見せてくれた部分が勝点1に繋がったと思います。ですがやっぱり、これを勝点3に繋げるために、攻撃のところの準備、クオリティを高めていきたい」と総括。層の厚みを増した攻撃陣だが、いかにシュートチャンスを増やし、ゴールに結びつけるか、といった部分では課題も残った。次節はアウェイに乗り込んでのサンフレッチェ広島レジーナ戦。WE参入後、公式戦で一度も勝利がない相手だが、粘り強い守備は継続しつつ、積極的にゴールへ向かい、待望の勝点3を目指す。