第14節
2025.3.15土
サンフレッチェ広島レジーナ
上野 真実 (57')
1
AWAY
FULL TIME
1
エディオンピースウイング広島
0-0
1-1
セレッソ大阪ヤンマーレディース
田子 夏海 (50')
エディオンピースウイング広島
2,488人
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
■鳥居塚伸人監督
「広島まで多くのサポーターの方が駆けつけていただいて温かい声援をいただいた結果がこの勝点1にも繋がったのかなと思います。 そういう中でも選手自身、後期初戦の後半アディショナルタイムで失点してから、守備のところはしっかりと体張って対応しようと話し、前節はゼロで抑えて、今節は1失点しましたけどそのあと逆転されることなく何とかしのいだというところは選手たちの成長を感じたゲームになったと思います。ただこういうゲームをしっかり勝ち切るために自分たちの課題としっかり向き合って、次節勝点3をしっかり取れるように準備していきたいと思います」
Q:前半はチャンスがなかなか作れず守備に回った時間は長かったですが、ハーフタイムに選手たちにはどのような指示をされたのでしょうか?
「まずはビルドアップ含めもっと落ち着いてできる、自信を持ってやろうと話しました。選手は相手のプレッシャーを怖がるのか、それとも自信を持って相手を来させるのか、この気持ちの部分だけで変わるものがあると思ったので、もっと自信を持ってしっかりボールを動かそうと後半は臨みました。そういう中で、選手たちがある程度吹っ切れてボールを自信持って動かすことができたので、後半は多少自分たちの時間もできたのかなと思います」
Q:途中出場の選手たちが非常にいい働きをされ、突破からチャンスを作ったシーンもありましたが、交代の意図は?
「得点を取った田子に変わって出場した丸井に関しては、前線の守備のところが少し埋もれていたので、丸井がしっかりと守備を含めて前のパワーをかけたいなという部分と、あとは百濃自体も突破力ある選手なんですが、和田を入れてもう1回チームで突破しに行くよというメッセージを伝えました。本当に2選手に関しては自分のストロングをしっかり出してくれた結果がこの勝ち点1に繋がったのかなと思います」
選手コメント
■田子夏海選手
Q:まずは初ゴールおめでとうございます。ゴールシーンを振り返ってください
「ボールが来るとは思っていなかったけど、冷静に決められたので良かったと思います」
Q:今日の試合の全体を振り返って
「全員で体張ってゴールを守れていたと思います」
Q:次節への意気込みをお願いします
「ホームゲームで点を決められるように頑張りたいです」
■米田博美選手
Q:ピッチコンディションも悪い中、前半は押し込まれる時間が多かったもののゼロで抑えました。前半を振り返って
「前半まず立ち上がりからシンプルにやろうっていうのは全体で声を掛けていて、スリッピーな分大きく蹴って、できるだけ前でプレーしようと話していたので、それは出来ていたかなと思います。中盤になるにつれ、もっと落ち着いて繋げられたところもあるなと思いました」
Q:後半の田子選手のゴールシーン、米田選手の絶妙なスルーパスからゴールが生まれました
「あそこでボールを持ったときに、サイドバックとサイドハーフの選手を見るのはもちろんですが、ボランチの2人がボックスに入ってくれていたので、 もうあそこしかないと思いとりあえず出したらゴールに繋がって良かったです」
Q:後半は徐々にボールも持てて、終盤も集中力を全員が持ったまま耐えられたことで、広島相手に勝点1を取れました
「今まで勝点を取れなかったので、プラスに捉えたいところもあるんですけど、先制した後ばたついてしまったので、そこは課題だなと感じています」
Q:次節はホームでEL埼玉戦となります。次節への意気込みを
「順位が近いチームなので、ここで勝って一つでも順位を上げられるように、チーム全員でいい準備していきたいと思います」
■丸井優奈選手
Q:今日は前線での出場でしたが、ご自身のプレーを振り返ってください
「前線で途中出場だったので、前線から守備にいけるように、そして点を決めて勝ちたいと思いました」
Q:次節ホームゲームへの意気込み
「チーム全員でまたいい準備をして、自分も結果を残せるように頑張ります」
■和田麻希選手
Q:後半途中から入り、積極的なプレーを見せてくれましたが、ご自身のプレーを振り返って
「最近ポジション左サイドハーフ出る機会が増えて、自分が前を向いた体勢でボールを受けられることによって相手に仕掛けやすくなったので、そこは自分の武器だと思います。ボールをもらったらどんどん積極的に仕掛けていくようにはしているので、今回も積極的に仕掛けられたかなと思います」
Q:鳥居塚監督も、球際が強くなったことで和田選手の良さが増えたと仰っていました
「練習で自分の中で強度は上がっていってるなって思いますし、それが試合に繋がっていくと自分が思っているので、もっと練習で頑張って試合で結果残せるように頑張りたいです」
Q:次節EL埼玉戦への意気込み
「早くゴールを決めたいので、今日みたいにもっと積極的に仕掛けて自分の良さを出して、チームの勝利に貢献できるような得点を決められるように頑張ります」
追い付かれてドローも、田子夏海のWE初ゴールで先制し、WE参入後、サンフレッチェ広島レジーナから初の勝点を獲得
スコアレスドローに終わった前節のジェフ千葉レディース戦から中6日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、今節もアウェイに乗り込み、サンフレッチェ広島レジーナとの2024-25 SOMPO WEリーグ第15節に臨んだ。先発は前節と同じ11人。今節も2トップは矢形海優と田子夏海が並んだ。
立ち上がりから攻守の切り替えが激しい、息もつかせぬ展開に。S広島Rのキープレイヤー、中嶋淑乃に対しては複数人で寄せるなど、C大阪も守備の意識を高く入る。ただし、次第にS広島Rのプレスを受けて劣勢の展開に。ボールを前進できずに押し込まれると、立て続けにCKを与える。21分には、クロスから中嶋に決定機も許したが、ここはシュートがミートせず、事なきを得た。もっとも、C大阪も怯まず前からのプレスで主導権を握り返すと、23分には中西ふうのクロスから矢形がゴールを狙う。ワンタッチでシュートを打てる位置に落とす巧みなトラップから、反転して左足を振り抜いた。惜しくもGKに防がれたが、少々、遠めからでも思い切って狙う背番号11の好調さが伺える場面だった。30分にもS広島Rに決定機。C大阪が前線でボールを失うと、素早くS広島Rにボールをつながれ、最後は背後に抜け出した中嶋に裏を取られたが、浅山茉緩が懸命に戻って寄せると、シュートはクロスバーを越えた。続く32分にも中盤でボールを失ったところからS広島Rにショートカウンターを受けて決定機を作られたが、ここも最後は宮本光梨が体を投げ出してタックル。シュートは枠の外に外れ、C大阪が防いだ。五分の入りとなった立ち上がりを除き、前半はS広島Rに押し込まれる展開が続き、再三ゴールに迫られたが、ここを何とか無失点でしのいだことで、後半につながっていく。
後半も両チームが締まった入りを見せると、C大阪はS広島Rにシュートを2本打たれたが、GK山下莉奈がしっかりキャッチ。すると50分、先制に成功する。フリーで受けた米田博美が前方のスペースへ、脇阪麗奈を走らせるパスを送ると、受けた脇阪も巧みなパスで背後へ供給。左サイドの裏を取った百濃実結香がDFを2人引き付けて落とし、高和芹夏が左足で思い切ってシュート。DFに当たってこぼれたところを田子が詰めて押し込み、ネットを揺らした。決めた後は選手たちの祝福を受け、はにかむ様子も見せた背番号28。今冬に加入した田子にとって、これが嬉しいWE初ゴールとなった。複数の選手の意図が噛み合った素晴らしい先制点により、ボール回しにも落ち着きが生まれたC大阪だったが、57分、CKから同点に追い付かれる。一度はクリアしたボールを拾われ、上野真実にシュートを打たれると、DFに当たり、ややアンラッキーな形でゴールに吸い込まれた。62分にもS広島Rに中央を割られて決定機を作られたが、上野のシュートに中西が体を投げ出しスーパーブロック。前半と同様、チームとして最後は体を張る粘り強さを見せた。C大阪も勝ち越しを目指し、60分、田子に代えて丸井優奈、69分には百濃に代えて和田麻希を投入。73分には、入ったばかりの和田が左サイドで相手選手に競り勝ち、カットインからシュート。惜しくもクロスバーを越えたが、積極性を見せた。前回対戦時は1-1で迎えた後半、選手交代も含めたS広島Rの総合力に屈し、終盤に崩れたC大阪だったが、今節はS広島Rの攻撃も耐え、逆に押し返す時間も作るなど、前回からの成長を披露。勝ち越しゴールを許すことなく1-1で試合を終えた。
WE参入後、S広島Rから初勝利こそならなかったが、初の勝点を獲得することには成功した今節。先制点の起点になり、守備でも奮闘した米田は、「今まで勝点を取れなかったので、プラスに捉えたいところもありますが、先制した後ばたついてしまったので、そこは課題だと感じています」と収穫と課題の両方に言及。鳥居塚伸人監督も、「逆転されることなくしのいだところは選手たちの成長を感じたゲームになったと思います。ただ、こういうゲームをしっかり勝ち切るために自分たちの課題としっかり向き合って、次節、勝点3をしっかり取れるように準備していきたいです」と総括した。ホームに戻って迎える次節・ちふれASエルフェン埼玉戦こそ、チーム全員でリーグ再開後の初勝利を目指す。