• X
  • LINE
  • Facebook

9/10千葉L戦 Match Preview

  • 9/9 千葉L戦
  • メディア

攻守の精度向上に取り組む現在。積極的なトライを結果につなげ、勝点3を持ち帰りたい

2023-24シーズンからWEリーグを舞台に戦うセレッソ大阪ヤンマーレディース。その初戦となったWEリーグカップ グループステージ第1節・ノジマステラ神奈川相模原戦は2-0で勝利。見事、白星スタートを飾ったが、WEリーグ参入後初のホームゲームとなった第2節・サンフレッチェ広島レジーナ戦は1-2で惜敗。1勝1敗で迎える第3節は敵地に乗り込み、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースとの一戦に挑む。

歩み始めたばかりの新チーム。課題も収穫もトライもエラーも、今はどんなことでも吸収して、次に生かしていく時期。2試合を戦い終えた中で、チームとしても選手個々としても、様々な学びを得ている。今シーズンは副キャプテンにも就任し、チームを最後尾から支えるGK山下莉奈は、この2試合を振り返って、次のように述べる。
「自分たちが思い描くサッカーは、まだまだできていません。そのためには、自分たちのミスをどれだけ減らすかが大事。ビルドアップや縦パスを入れるときも、受け手のことをもっと考えて丁寧に出したり、自分からのロングボールもズレないように渡したり。そこを徹底してやれば、もっとパスもつながって、いいサッカーができると思う」。
そのあたりは、前節の試合後もCBの筒井梨香が「つなげるところで蹴ってしまった。もっと全員が落ち着いて、周りを見て、丁寧にパスをつなげば失う回数も減る。自分たちでのミスを無くせばもっとレベルアップできる」と総括していた。テンポよくつないで中央を崩す形はチームとして目指している攻撃でもあるだけに、パス1本1本の精度を高めていくことは重要だ。自陣の守備でも前節は課題が残った。WEリーグにはどのチームにも個に秀でた選手が複数いる。前節は広島のストロングである左サイド、中嶋淑乃のサイドから2失点を喫したが、今節の相手も千葉玲海菜、大澤春花、鴨川実歩ら前線はタレントが豊富だ。個々で競り負けないこと、前節の反省も踏まえた適切なスライドやポジショニング、チャレンジ&カバーも勝利には欠かせない。「焦らずボールを回して、相手の隙を突いていきたい。ただ、相手もカウンターが強いので、失い方には気を付けないといけない」。キャプテンの脇阪麗奈は、今節のテーマについてそう話す。

課題も見られた一方、第1節の2得点、前節の得点と、セレッソの武器である前からのプレスでゴールにつなげることはできている。千葉もビルドアップ時は[4-4-2]から[4-3-3]に可変し、後ろからつないでくる形も採ってくるだけに、セレッソとしては前線からのプレスは今節もカギになる。いい奪い方ができれば、矢形海優と田中智子の2トップを中心に一気にゴールに迫りたい。交代選手も含め、試合終盤でも走り負けないこともセレッソの強み。前節は途中出場の高校2年生、栗本悠加が攻撃を加速させる役割を果たしたが、最後に決定機を迎えた小山史乃観も、終了間際の厳しい時間帯でもあの位置まで入っていけることは良さでもある。チームとしても、最終的なシュート数、CKの数では広島を上回った。「多くの人が来て下さって、勝たないといけない試合でした。自分自身、得点を取れるチャンスもあったのに決め切れなかったので、反省すべき試合になりました」と振り返った田中だが、FWがフィニッシュに関われていることは今節にもつながっていくはずだ。「千葉の守備は固いと思うので、どう崩すか。ゴール前のクオリティーは上げていかないといけない」と今節を見据える矢形の2戦連発にも期待したい。

ここまでWEリーグカップ2試合を終えて1勝1敗のセレッソとしては、グループステージ突破へ望みをつなぐためにも、今節は敵地とは言え勝点3が欲しいシチュエーション。「次のホームゲームに来て頂くためにも、今節に勝利することが重要。そのためには細かいクオリティーが大事になってきます」とは鳥居塚伸人監督。今節に向けては山下も、「絶対に勝ちたい。失点ゼロで勝って、次のホームゲームにつなげたい」と抱負を語る。今節も勝敗を分けるのは、攻守における少しのプレー精度になる可能性は高い。だからと言ってミスを恐れることなく積極的にトライした上で、結果につなげて勝点3を持ち帰りたい。

試合前日コメント

鳥居塚 伸人監督


Q:開幕2試合を踏まえ、今節に臨む意気込みについて
「開幕戦は勝利できて良かったですが、ホーム開幕戦はあれだけのサポーターの皆さんに来て頂いた中で、勝利を届けることができませんでした。課題は修正していきながら、次のホームゲームに来て頂くためにも、今節に勝利することが重要です。そのためには細かいクオリティーが大事になってきます。それをどれだけ選手がこだわってやれるか。ボールを奪った後、ゴール前の質の向上は、継続して取り組んでいきたいです。同時に、千葉Lのスカウティングもやっているので、そのあたりも頭に入れながら戦うこともポイントになります」
 
Q:千葉Lは今季からスペイン人のコーチが入り、ビルドアップにも力を入れているようだが、セレッソも前からの守備が機能すれば、得点にもつなげられそう?
「そうですね。ただ、元々は(千葉Lは)ダイレクトプレーが主体のチーム。その怖さも持ちつつ、しっかりつないでくる形にも取り組んでいます。なので、自分たちが前からプレスにいけば、相手は蹴ってくる可能性もある。その両方を踏まえながら戦いたいと思います」
 
Q:今季、選手一人一人の走行距離は平均13キロを目指しているという話も聞いたが、走れるというチームとしての強みは生かしていきたい?
「走行距離が多ければいい訳ではないですが、やらないといけないことをやれば、自ずと走行距離は増えます。その中から、今度は動きの質を上げていくことが大切。前節の2失点も、もっと細かいポジション修正ができれば防げたと思う。ボール一つ動けば、ポジションも変えないといけない。どんな状況でも正しいポジションを取る。『そのためには、これだけの走行距離も必要だよね』という話は選手たちにもしています」
 
Q:正しいポジションを取ることが、前節の失点時は足りなかった?
「はい。一人一人の準備が変われば失点は防げます。その準備を怠ったことで失点にもつながった。もちろん、個人的な技術ミスもあります。小まめなポジション修正、技術的なミスをなるべくなくすことにこだわって、今節は戦いたいと思います」
 
Q:前節の試合後にも質問が出ましたが、相手の高い個に対応するために必要なことは?
「こちらも個でしっかり対応することも大事ですが、個人で守れない場合はチーム戦術で守らないといけない。個と複数、両方でどう守るか、カップ戦の試合を通じて高めていきたい。もちろんカップ戦もグループステージ突破という目標は掲げていますが、最終的に、カップ戦で得たことをリーグ戦につなげていくことも大事。チームとしてのベースは持ちつつ、相手のストロングを消して、自分たちの強みを出すトレーニングは継続してやっていけたらと思います」
 
Q:9月4日(月)から7日(木)にかけて行われたU-19日本女子代表候補の国内トレーニングキャンプに選出されていた選手たちの状態について
「コンディションを見て、試合に連れていく選手、連れていかない選手を決めたいと思います。今シーズンの一つのテーマとして、チーム全員で戦うことを掲げています。たまたま今回は代表の活動から戻ってきましたが、今後は代表に行って戻ってこないケースも考えられます。そういう意味では、(代表に呼ばれた)選手がいない節もあるわけで、チーム全体で戦うことが大事になると思います」
 

筒井梨香選手


Q:今節へ臨む意気込みについて
「内容が良くても結果が出ないと意味がないので、結果にこだわりたいです。相手チームより走って、一人一人が試合後に倒れ込むくらい走れたら、見ている人たちも楽しいサッカーができると思うので、全力で頑張りたいと思います」
 
Q:交代選手も含め、終盤でも走り負けない部分はセレッソの強み?
「そうですね。走りの面では、どのチームより走っていると思います。特に前の選手はめちゃくちゃ頑張ってくれているので、後ろの選手もしっかりカバーしたいです」
 
Q:前節の試合後は、課題として「守備でのコミュニケーション」も挙げていたが、2失点の反省も生かしたい?
「そうですね。(先発)メンバーはまだ分からないですが、誰が出ても自分のやるべきことは変わりません。積極的に、まず自分がリーダーシップを取って、できる限り周りもサポートしていきたい。周りが不安にならないように、自分自身、どれだけミスをしても、自信をもってプレーしたいと思います」
 
Q:千葉Lの印象と、やるべきプレーについて
「蹴ってくるイメージもありましたけど、今年はつないでいる場面もあるので、そこは自分たちも前線から高い位置でいい奪い方ができればチャンスになる。それに加えて、セレッソらしいサッカーでテンポよくボールを回していけば、ゴールまでいけると思う。イメージの共有をしっかりして臨みたいです。(FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023、なでしこジャパンのメンバーでもある千葉玲海菜選手とは)マッチアップする可能性もあるので、そこは自分が潰せるように、しっかり守りたいです」

TOP > ニュース一覧 > 9/10千葉L戦 Match Preview