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10/1浦和戦 Match Preview

  • 9/30 浦和戦
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WEリーグカップ グループステージ最終節。21-22シーズンの皇后杯準決勝以来となる浦和との対戦で、成長をぶつける


2023-24シーズンからWEリーグを舞台に戦うセレッソ大阪ヤンマーレディース。リーグ戦に先駆けて行われたWEリーグカップは、今節が最終節。ここまでの結果を振り返ると、第2節こそサンフレッチェ広島レジーナに1-2で敗れたが、第1節でノジマステラ神奈川相模原に、第3節でジェフユナイテッド市原・千葉レディースに、そして前節は、ホーム初勝利となるマイナビ仙台レディースに勝利し、3勝1敗。堂々、グループAの2位に付けている。最終節は、昨シーズンのリーグ戦とカップ戦の二冠、三菱重工浦和レッズレディースをホームに迎えての一戦となる。
 
ファイナルに進むことができるグループ1位はすでにS広島Rで決定しているが、セレッソにとって今節は非常に大きな試合だ。現在のWEリーグは浦和に加え、日テレ・東京ヴェルディベレーザ、INAC神戸レオネッサが「3強」を形成している。WEリーグ参入初年度からその牙城を崩すべく戦うセレッソにとって今節は試金石とも言える一戦で、「コテンパンにやられて、まだまだ足らない部分が見えるのか、いいゲームになるのか。今シーズンを占う上で、とても重要」(鳥居塚伸人監督)なゲームだ。「どちらに転んでも、リーグ戦に向けて選手たちの成長につながる」(鳥居塚監督)ことは確かなだけに、現状の持てる力を全てぶつけ、多くの収穫と課題を手にしたい。
 
もう一つ、今節が重要な理由は、2022年1月5日に行われた皇后杯(JFA 第43回全日本女子サッカー選手権大会)準決勝からどこまで成長したか、それが見える試合になるからだ。当時、なでしこリーグ1部を戦っていたセレッソは、トーナメントの過程でWEリーグ勢を立て続けに撃破しベスト4にコマを進めたが、準決勝で激突した浦和に対しては、シュート数1対19と圧倒され、決勝への道が閉ざされた。スコアこそ0-1に抑えたが、大半の時間帯で守勢に回り、完敗の色が濃いゲームとなった。「あの試合から自分やチームがどう成長しているのか知りたい」と話す百濃実結香ら、各選手、この皇后杯準決勝は鮮烈な記憶として残っている。1度はPKを防ぎながら、この試合2つ目のPKを菅澤優衣香に決められたGK山下莉奈も、「めっちゃ印象に残っています。あのPKを止めていれば、こっちが1点を取って勝てた可能性もあった。浦和とはあの試合以来の対戦なので、燃えています」と意気込みは十分。菅澤とマッチアップする筒井梨香も闘志を燃やす。「メンバーは濃いし、組織としても完成している。最後は菅澤選手が決めるし、猶本(光)選手のキックの精度も高い。清家(貴子)選手はフィジカルもあって、スピードもある。CBは両方代表で、昨季、INACで一緒にやって、仲良くさせてもらっていたイトキンさん(伊藤美紀)も移籍して、さらに強くなった」と、警戒する選手を挙げればキリがない様子だが、最後は「負けたくない」と一言。「プレスにビルドアップ、セレッソらしいサッカーをして、点を取って勝ちたいです」と臆せず挑む構えだ。
 
今節は、アジア競技大会に参加している脇阪麗奈と小山史乃観が不在の中での一戦。チームとしての総合力も問われるが、「誰が出ても勝てるチームになっていきたい」と選手たちは声を揃える。ここまでの4試合、全て脇阪とダブルボランチを組んできた宮本光梨は、「みんなで補い合って、焦らず自分たちのサッカーをしたい。皇后杯での試合は悔しかったので、今回は勝てるように頑張ります」と話す。12時キックオフとなる今節は、その後、ヨドコウ桜スタジアムでグループBのINAC神戸レオネッサvsアルビレックス新潟レディースの一戦も行われる(15時キックオフ)。普段以上に注目が集まる中で、WEリーグのトップに君臨する浦和に対し、どこまで食らい付いていけるか。ホームの利も生かし、リーグ戦に向けて弾みを付ける一勝を目指す。

試合前日コメント

鳥居塚 伸人監督


Q:浦和レッズレディースとの一戦となるWEリーグカップ最終節へ向けて
「ここまで、うまく戦えているようにも見えますが、WEリーグを戦っていく上で、レッズ、ベレーザ、INACとの試合はポイントになります。今シーズンを占う上で、今節はとても重要なゲーム。選手の中では、『それなりにできる』という自信と過信があると思うので、それがどっちに出るかがポイントになると思います」
 
Q:WEリーグの“トップ3”を目指す上で試金石にもなるゲームであり、常々仰っている、ディテール、クオリティーの差がピッチに表れる可能性もありますね。
「そうですね。守備でも、前線から奪って得点する場面は作れていますが、意図的に奪って得点というよりも、相手のロストから点が取れている側面もあります。それを考えると、レッズは簡単なミスはしないでしょうし、相手のレベルが上がれば、もっと自分たちで連動して奪う作業が必要になります。ボールを保持した時も、自分たちで崩すシーンが出てこないと、リーグ戦の中での勝利は難しくなる。この一戦は、色んなモノが見えてくるポイントになるゲームだと思います」
 
Q:浦和は組織としての攻撃も上手いですし、個々を見ても能力の高い選手が揃っています。
「浦和さんは、チームの色も当然ありますが、個人戦術に長けている選手も多い。そうした相手に自分たちが個人でどう対応できるか、という個の部分も問われます。コテンパンにやられて、まだまだ足らない部分が見えるのか、いいゲームになるのか。どちらに転んでも、リーグ戦に向けて選手たちの成長につながるので、楽しみに挑みたいと思います」
 
Q:今節は、アジア競技大会に出場している脇阪選手と小山選手が不在の中での一戦です。チームの総合力が問われる試合ですが、出場する選手にはチャンスを掴んで欲しい?
「そうですね。日常でやっていることがピッチに出ます。その日常がどれだけ通用するか、という部分は、選手が替わろうが一緒。そういうところも見える試合になると思うので、どういう結果になるか、楽しみに戦いたいと思います」
 
Q:ヨドコウ桜スタジアムで、INAC神戸レオネッサの試合と同日同会場開催ということについては?
「女子サッカーを盛り上げていくために、今後もこういう試みがあってもいいと思います。運営は大変だと思いますが(笑)。4チームのサポーターの皆さんが来ることで、色んなお客さんが集まって、スタジアムの雰囲気も変わると思う。その雰囲気の中で試合をすることは、選手にとってもモチベーションになりますし、見ているサポーターの人たちも、『この雰囲気いいね』となると思う。女子サッカーが盛り上がる一つのきっかけになると思います」
 
Q:「セレッソ大阪ヤンマーレディースを見るのは初めて」というお客さんがいるかも知れない今節に向けて、メッセージをお願いします。
「いつも言っていますが、初めて見に来てくれた人に、『また見に行きたい』と思ってもらえるサッカーをピッチで表現したいです。それが勝利にもつながります。選手たちには自覚をもって戦って欲しいですし、数多くのサポーターが入ってくれることで、あと一歩、二歩の頑張りが出てくると思うので、ぜひ多くのお客さんに足を運んでいただいて、応援していただけると有難いです」
 

百濃 実結香選手

 
Q:WEリーグカップの最終節は、浦和レッズレディースとの対戦です。試合に向けての意気込みをお願いします。
「主力の2人が抜けての試合ですが、誰が出ても勝てるチームが強いチーム。そういった意味でも、強いチームになっていくためには、とても大事な試合です。(浦和は)個人としてもチームとしても、強くて上手いですが、自分も1対1で負けないようにしたいですし、チームとしても得点にこだわって、最終節を勝って終われるように頑張りたいです」
 
Q:「今季、対戦が楽しみなチーム」に浦和レッズレディースの名前を挙げていましたが、やはり特別な相手ですか?
「(第43回)皇后杯(準決勝)で戦った時は、ただ守るだけで、何もできないまま終わってしまった印象です。あの試合から自分やチームがどう成長しているのか知りたいですし、どこまでできるのか、やってみたい。相手にも、あの試合ではやりたいことをやられたので、『セレッソ、やりにくくなったな』と思わせたいです」
 
Q:そうした試合で、自身として発揮したいプレーは?
「ここまで4節が終わって、ゴールやアシストなど、結果に残る形で何も貢献できていないので、今節はゴールにこだわりたいです」
 
Q:浦和は、W杯を戦ったなでしこジャパンの選手も4人いますし、昨シーズンのリーグMVPの安藤梢選手など、個々のタレントも豊富です。対戦が楽しみな選手はいますか?
「アジア競技大会に参加している島田芽依選手は同い年なので、いたら楽しみでした。清家(貴子)選手は、スピード系という部分では似ていると思っていますが、シュートの技術やパワーの部分は凄いなと思います。マッチアップする可能性がある遠藤優選手も、パワーもスピードもある。凄い選手はたくさんいますが、そういった選手たちと、サイドの守備でどれだけ食らい付けるか、攻撃では、どれだけ仕掛けられるか。この試合で成功できれば自信にもなるので、怖がらずにチャレンジしたいです」
 
Q:最後に、サポーターの皆さんにメッセージをお願いします。
「最終節で、セレッソ大阪とも日程が重なっていないので、たくさんの方に見に来て欲しいです。グループリーグ突破の可能性はなくなりましたが、最後は勝って終わりたいので、応援よろしくお願いします!」

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