11/18大宮V戦 Match Preview
- 11/18 大宮V戦
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リーグ戦、初のアウェイに挑む今節。自分たちからアクションを起こし、開幕連勝を目指す
2023-24シーズンからWEリーグ新規参入を果たしたセレッソ大阪ヤンマーレディースにとって記念すべきWEリーグ初陣となった開幕戦は、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースをホームに迎えた中、矢形海優のゴールが決勝点となり、1-0で勝利。ヨドコウ桜スタジアムに集まった多くのサポーターと喜びを分かち合い、新たな船出を飾った。
開幕戦の勝利について、「ホッとしました(笑)。緊張もあったけど、全員が走り続けて勝てたことは大きい」と振り返ったのはDFリーダー筒井梨香。試合終了と同時に涙が溢れたキャプテンの脇阪麗奈は、「今季のWEリーグ開幕戦、セレッソがWEリーグ初戦、色々あって、試合後は泣けました(笑)。内容はそこまで良くなかったですが、全員の勝ちたい思いが出ていたと思います。気持ちの入った試合ができました」と納得の表情を浮かべた。「麗奈が涙を流すところは、悔しかった時しか見てこなかった。勝った時は、盛り上げて、笑顔で、というキャプテンが泣いていたので、ジーンときました。それだけの思いを背負っていたのだなと。同期として、仲間として、友達として、これから始まるリーグをともに支え合っていきたい」と話したのは、脇阪、筒井、矢形と同じ3期生の藤原のどか。軸としてチームを引っ張る“99年組”が大いに存在感を発揮した開幕戦でもあった。「待ちに待った開幕戦、という気持ちもありながら、開幕戦特有の硬さ、難しさは出るだろうと考えていました。それが出たのが前半だったと思います。その中でも、失点ゼロで終われた事が勝因だったのかなと。後半は多少、自分たちのリズムでやれる時間は多かったと思いますが、質や強度はまだ足りない」。開幕戦の勝因や課題について、鳥居塚伸人監督はこのように話す。開幕戦に勝てたことの意味は大きく、「トレーニングの雰囲気も変わってきた」と指揮官。「また次も勝とう、という雰囲気が生まれている。今週も質を求めて練習できた」とは10番の小山史乃観だ。
リーグ戦としては初のアウェイとなる今節。相手はC大阪と同じく開幕戦に勝利している大宮アルディージャVENTUS。カップ戦では対戦がなかっただけに、C大阪としては初対決となる。DFラインを構成する鮫島彩、乗松瑠華、有吉佐織、今季INAC神戸レオネッサから加入したゲームメーカーの阪口萌乃、得点源の9番・井上綾香ら、なでしこジャパン経験者がズラリと並んでいるが大宮の特長だ。そうした経験豊富な選手が揃う相手に対し、いかに相手のペースに持ち込ませずに自らの良さを出していけるかは、勝負を左右するポイント。鳥居塚監督も、「リアクションではなく、アクションで守備に入っていくこと。攻撃も自分たちでアクションを起こせるか」を試合のカギに挙げる。「ベテラン選手が多いので、上手さと賢さはある。ただ、強度では自分たちが上。前半から強度で圧倒したい」とは脇阪。鮫島とのマッチアップが予想される高和芹夏も、「物怖じせず、自分から守備も攻撃も仕掛けていきたい」と意気込みを語る。立ち上がりから相手に襲い掛かる攻守を表現し、試合を優位に進めていきたい。
昨シーズンは6位でリーグを終えた大宮V。それだけに、今季、C大阪が目標の5位以上を達成するためには、越えなければならない相手だ。「相手のホームの雰囲気に飲まれないように、自分たちのサッカーをしっかりしたい」と守護神の山下莉奈。敵地・NACK5スタジアム大宮に駆け付けてくれるC大阪サポーターとともに、開幕2連勝を目指す。
試合前日コメント
鳥居塚 伸人監督
Q:開幕戦を振り返ると?
「待ちに待った開幕戦、という気持ちもありながら、開幕戦特有の硬さ、難しさは出るだろうと考えていました。それが出たのが前半だったと思います。その中でも、失点ゼロで終われた事が勝因だったのかなと。後半は多少、自分たちのリズムでやれる時間は多かったと思いますが、質や強度はまだ足りない。ただ、勝てたことでトレーニングの雰囲気もまた変わってきたので、これからまた楽しみです」
Q:監督としては、ある程度、想定していた内容でしたか?
「そうですね。開幕戦に関しては、(内容より)勝てればいいと思っていました。しっかり勝利を掴めたことが一番のポイントです。負ければ、この先どうなるか、という不安も生まれたと思いますが、勝てたことで選手たちの自信につながったと思います」
Q:大宮Vの印象は?
「カップ戦で戦っていないので、どういう形で来るか分かりませんが、ベテラン選手も多いですし、経験値と技術はしっかり持っていると思います。チームでやることも明確なので、それに自分たちが合わせてしまわないようにしたい。ウチはウチのリズムで出来るかが、一つのポイントだと思っています」
Q:C大阪の長所である強度を押し出して戦うことが大事?
「大宮さんは経験値がある選手が多いので、ボールを受ける前の準備は速いと思う。相手のペースにハマると、こちらが追い回すだけで終わってしまう。いかに自分たちがリアクションではなく、アクションで守備に入っていけるか。攻撃も自分たちでアクションを起こせるか。そこはポイントになると思います」
Q:今週の練習では、アタッキングサードでのシュート練習に費やす時間も長かったが?
「(開幕の)ジェフ戦も、アタッキングゾーンでの崩しは何回かチャンスはありましたが、最後のパスやフィニッシュは課題になりました。あのゾーンで何が出来るかがリーグ戦では大事になります。カップ戦は勢いで勝てましたが、リーグ戦は分析もされますし、あそこでどう選手たちがアイディアを出せるかが問われます。チームとして、崩しの形は提示しながら、あとは選手たちがどういうアイディアを持って、相手を崩すか、そこは今後のリーグ戦の勝敗も分けるポイントです。選手同士がつながりを持って崩せるようになってきたら、勝てるゲームは増えていくと思うので、継続して取り組んでいきたいです」
Q:リーグ戦としては初のアウェイに向けて、サポーターへメッセージをお願いします。
「開幕戦に勝てたのも、サポーターの声援が大きかったです。選手たちの、あと一歩につながったと思います。アウェイでも温かい声援をいただければ有難いですし、見に来てくれた人に感動を与えるために、アグレッシブに戦おうと思います。一緒に勝利を掴めればと思うので、応援よろしくお願いします」
山下 莉奈選手
Q:開幕戦を振り返ると?
「ホーム初戦に勝つことで今後のリーグ戦にも勢いが出ると思っていました。凄く大事な試合だったので、勝てて良かったです。全員、気持ちも気合いも入っていました。内容は課題もたくさんあったので、次のゲームに向けて今週からまたみんなで取り組んでいます」
Q:安定したハイボールの対応や好セーブなど、山下選手のプレーが勝利を引き寄せた面もあったと思うが、自身のプレーを振り返ると?
「ハイボールは得意ですし、チャレンジすればするほど、守備範囲も広くなると思っています。自分が手を出せる分、ハイボールは味方を楽にさせられるようにと、意識しています」
Q:先制点の直前に見せた1対1の対応について
「グラウンドがスリッピーだったので、相手のワントラップ目が少し伸びました。そこで、前に出るしかない、と思って飛び込みました。掴むことはできなかったですが、止めることはできたので、あの判断は良かったと思います」
Q:今節はリーグ戦としては初のアウェイになるが、気を付けたいことは?
「相手のホームの雰囲気に飲まれないように、自分たちのサッカーをしっかりしたいです。相手のリズムにならないように、前からしっかりプレスに行って、後ろもしっかり守って、次も勝ちたいです」