11/26EL埼玉戦 Match Preview
- 11/26 EL埼玉戦
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中2日のアウェイへ挑む今節。連敗中の逆境をチーム一丸で跳ね返し、力強く前進したい
後半アディショナルタイムでの失点により0-1で敗れたAC長野パルセイロ・レディース戦から中2日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、敵地に乗り込み、ちふれASエルフェン埼玉との2023-24 WEリーグ第4節に挑む。準備期間は短いが、チーム全体で前を向いて逆境を跳ね返していきたい。
WEリーグ参入1年目の今季。開幕戦に勝利して華々しい船出を飾ったC大阪だが、第2節は大宮アルディージャVENTUSに、前節はAC長野に0-1で敗れて連敗。しかも、いずれも後半アディショナルタイムでの失点により勝点がゼロになる結末を味わっただけに、ダメージは小さくない。AC長野戦翌日、練習前のミーティングでは鳥居塚伸人監督も「そんなに甘くない」とWEリーグの厳しさを伝えつつ、「この2試合、いい経験ができたとポジティブに捉えています」と先を見据える。AC長野戦では最後に競り負け、試合後は涙もこぼした小山史乃観。一夜明け、「終盤の失点は自分の甘さ。集中力が欠けていた部分もあったと思う。そこは改善したい」と現実にも目を向けつつ、「この2試合が全てではない。これからもリーグ戦は続く。この負けをどうつなげるかが大事」と顔を上げた。また、「この2試合も点を取っていれば、最後にああいう展開にはなっていないと思う。自分としては、失点よりも得点にフォーカスして取り組みたい」とも話した。この連敗はどうしても劇的な失点に目が行くが、それまで無得点で終わっていることも課題であり、敗因の一つ。ここまで3試合で奪った得点は、開幕戦で矢形海優が決めた1点のみ。今節は積極的にゴールに迫り、決定力を高めていきたい。
対するEL埼玉は、開幕戦、第2節と連敗で迎えた前節は、敵地でサンフレッチェ広島レジーナに2-0で勝利。前半はシュート1本に終わったが、後半は11本を打って2得点を奪い、今季初勝利を手にしている。「組織的に守ってくる。ハードワークの部分も似ている。気持ちの部分でも運動量でも勝ちたい」と話すのは百濃実結香。同い歳の吉田莉胡を「意識している」とも語り、「ドリブルが上手な選手。いいところも盗みつつ、負けないように自分も仕掛けていきたい」と対抗心を燃やす。EL埼玉の10番をしっかり抑えることは、C大阪が勝利を掴むためのポイントの一つになる。また、EL埼玉は、S広島R戦の2得点、開幕戦の1得点はいずれもセットプレー絡みであり、第2節の1得点も、ロングボールを相手ペナルティーエリア内に入れた形から生まれている。身長が高い選手も多く、空中戦の強さを生かしたゴールが多いだけに、C大阪としては簡単にセットプレーの機会を与えないことも重要だ。開幕から3試合、素晴らしいパフォーマンスを披露しているGK山下莉奈の、ハイボールへの対応もカギになる。
カップ戦は3勝1分1敗と結果を残したC大阪だが、リーグ戦では相手のスカウティングも進み、球際の激しさも増す中、劇的な負け方での連敗と、いきなり試練が訪れている。ただし、チームの歴史を振り返っても、カテゴリーを上げる度に苦しみつつ全ての経験を血肉に変えて、逞しく成長してきた。「ショックはあると思いますが、これを経験値にするのか、単なる負けにするのかは選手たち次第。いい経験に変えられるようにしていきたい。次のゲームでどう跳ね除けるのか、楽しみではあります」と鳥居塚監督も選手のリバウンドメンタリティーに期待する。WEリーグ参入後、最初の試練をチーム一丸で乗り越え、力強く前進していきたい。
試合前日コメント
鳥居塚 伸人監督
Q:直近の2試合を受けて、次節への意気込みについて
「この2試合、いい経験ができたとポジティブに捉えています。今日のミーティングでも選手たちに言いましたが、『そんなに甘くない』と。厳しい部分を感じ取ったと思うし、それを次のゲームでどう跳ね除けるのか、楽しみではあります」
Q:試合翌日のリカバリーの雰囲気も明るく、そこまでメンタル的に落ち込んでいる様子は見られなかったが、それはこのチームの良さでもある?
「そうですね。疲労もありますので、今日に関しては楽しくやった方が次節に向けてはいいのかなと。もちろん、ショックはあると思いますが、これを経験値にするのか、単なる負けにするのかは選手たち次第。いい経験に変えられるようにしていきたいと思っています」
Q:ちふれASエルフェン埼玉の印象と、試合のポイントになる部分について
「(EL埼玉の)前線の選手たちはパワーを持っているので、そこは警戒しないといけません。ウチとしては、アグレッシブさが少しずつなくなってきている。ある意味、サッカーを覚えてきた部分もあると思いますが、それによる怖さが出てきたことによって、前を向けるところで前を向けないとか、そういうところにつながっていると思います。今日のミーティングでも言いましたが、サッカーの初心のところ。『サッカーを始めた頃は、ボールを受けたい、欲しい、と思って始めたはずなのに、プレッシャーによってボールを放すような選手にはならないようにしよう』と。次節、そういう姿勢が見られたら、いい結果につながると思います。ちふれさんは、どの試合でも得点は取れていますが、失点も多い。そこは一つのポイントかなと。あとはセットプレーでかなり点も取っているので、そこは注意したいです」
■宮本 光梨選手
Q:悔しい結果になったが、途中出場した前節を振り返ると?
「フォーメーションが変わったこともあって、前半はうまくパスが回らず修正できなかったですが、後半はシュートも打てるようになったので、そこで決め切ることが大切でした。最後に失点することが2試合続いているので、そこは防がないといけないと思っています」
Q:中盤で心掛けているプレーは?
「意識としては、遠くというか、まず背後を見ます。ゴールに直結するプレーを考えています。その上で、サイドチェンジも使えるように意識しています。運動量もある方なので、自分にできることは何かなと、常に考えてプレーしています」
Q:ボランチで脇阪選手と組むことも多いが、ピッチ内外で何を感じていますか?
「声掛けの部分でも、(脇阪は)いつも明るく盛り上げてくれます。試合前もそれで士気が上がります。試合中も、ミスしてもマイナスにならないような声掛けをしてくれます。プレー面では、麗奈さんが前から行ってくれるので、自分はカバーを心掛けています」
Q:今節に向けての意気込みをお願いします。
「直近の2試合で負けているので、次こそ、まず勝つことが大事。勝点1でも取れる試合を逃しているので、最低でも勝点1以上は絶対に取って、勝点3を狙います。無得点も続いているので、みんなでゴールに向かっていきたいと思います」