4/18 千葉L戦 Match Preview
- 4/18 千葉L戦
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トンネルの出口は見えている。勝ちたい気持ちをプレーで表現し、8戦ぶりの勝利を目指す
前節のちふれASエルフェン埼玉戦から中3日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、敵地に乗り込み、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースとのWEリーグ第15節に挑む。
ウインターブレイクを挟みリーグが再開されて以降、1分6敗と結果が出ておらず、現在は4連敗中。シーズンの中で最も苦しい時期を過ごしている現在だが、トンネルの出口は見えかけている。8割方ボールを支配し、チャンスも作りながら得点が奪えず、ミスからの1点に泣いた前節だけではなく、その前の2試合、アルビレックス新潟レディース戦もINAC神戸レオネッサ戦も、上位相手に良い時間帯を作り出すなど、五分に近い内容で渡り合えている。「勝てていないですが、ボールを保持する時間は作れているので、ゴール前で決め切ること、守ることを自分自身もチームとしても突き詰めていきたい」と話すキャプテン脇阪麗奈の言葉が全てだろう。ゴールを奪うためには、クオリティーを高めることはもちろんだが、相手ゴール前では思い切って仕掛けることやシュートを打つことなど、チャレンジする気持ちの部分も必要だ。シーズンを経験していく中で、「できないことが前に出過ぎている分、選手に怖さもあるのかなと思う」と鳥居塚監督。一方で、思い切りに欠けている面もあるだけに、「できることに目を向けさせて、次の試合はチャレンジさせたい」(鳥居塚監督)。「チームを勝たせたい」という選手一人ひとりの思いをプレーに変えて結集させ、ゴールをこじ開けにいきたい。
毎試合、失点していることも課題。トータルで見れば攻められていなくても、ワンチャンスを仕留めてくるのがWEリーグ。「やっぱり(課題は)準備のところ。WEリーグは気の緩みが命取りになる。90分を通して集中することが今の自分の課題。どういう状況でもゴールを守る気持ちで戦いたい」とは、ここ数試合はCBとしてプレーする白垣うの。白垣と同学年で、前節は左サイドバックでプレーした中谷莉奈は、「勝てていない試合が続いていますが、ディフェンスラインから声を出して、アグレッシブなプレーでチームを勢い付けたい」と意気込みを話す。二人とは一つ学年が上の米田博美には、ディフェンスリーダーとしての働きも求められる。「ホントに勝ちたい。一人一人が、自分が決める、自分が守る、という気持ちをプレーに出して戦うことが大事。あと一歩で勝てない悔しさは何回も味わってきたので、次は勝ちにこだわって、一つひとつのプレーにこだわりたい」と決意を込める。荻久保優里を含めた若きディフェンスラインの攻守における奮闘も今節のカギを握るだろう。
千葉Lには、カップ戦、そしてリーグ開幕戦と2戦して2勝しているが、「カップ戦の頃より守備も攻撃もやることは整理されている、それに何回も負けるわけにはいかないという強い気持ちで来ると思うので、楽なゲームにはならないと思います」と鳥居塚監督も引き締めるように、リベンジに燃える相手をアウェイで倒すのは簡単ではない。それでも、ここまで味わった、あと一歩の悔しさをエネルギーに変えて、8試合ぶりの勝利を掴みたい。
試合前日コメント
鳥居塚 伸人監督
Q:試合間隔は短いですが、修正したいポイントは?
「まず自信の部分。選手が吹っ切れるかどうかは一つポイントになると思っています。トレーニングの中ではいい雰囲気でやっているのですが、ゲームになってうまくいかなかったり失点が先に来てしまうと、跳ね除ける力がない。チャレンジャー精神を持って、何点、取られても取りに行くという気持ちをどこまで出せるか。怖がらずチャレンジさせたいと思います」
Q:ゴールを奪うために思い切ったプレー、勝たせたい思いを表現するプレーも必要?
「ミスしたら取り返せばいい。もちろんプロリーグは、ミスを突いてくるリーグですが、そこを気にし過ぎることで、リスクを冒せなくなっている。チャレンジしていいリスクと、やってはいけないリスクを整理すればいいだけ。そのリスクにチャレンジする機会は少し減っているのかなと思うので、そこは思い切ってチャレンジさせたら結果は付いてくると思うので、思い切ってやらせたいです」
Q:千葉Lにはカップ戦、リーグ戦とも勝利しているが、今節カギを握る部分について
「カップ戦の頃より相手は守備も攻撃もやることは整理されてきていると思います。逆に整理されているからこそ、相手をしっかり見ることができれば、相手を操れる。プレッシャーを怖がるのか、来てくれた、と感じるのか。そこが一つのポイントになると思う。相手がこう来たらこうなるよね、ということは準備したつもりなので、選手が自信を持って戦ってくれたらと思います。ジェフさんも、何回も負けるわけにはいかないという強い気持ちで来ると思うので、楽なゲームにはならないと思います」
Q:タイトなスケジュールで試合が続いた3月ですが、チームとして成長している部分はどう感じていますか?
「リーグが始まってから、できること、できないことが明確になってきたと思います。できないことが前に出過ぎている分、選手に怖さもあるのかなと思うので、できることに目を向けさせて、次の試合はチャレンジしたいと思います」
玉櫻 ことの選手
Q:チームは苦しい状況ですが、現状はどう感じていますか?
「残り試合も少ないですし、勝てていないから勝つだけ。やることは決まっているので、それぞれがやることをやって、お互いの意識や思っていることを合わせていくことが大事。合わせていこう、という思いはみんなが持っていると思います」
Q:次節まで準備期間は短いですが、チームとして突き詰めたいことは?
「シーズンも過ぎて、相手もチームとして連係が上がっている部分もあると思います。その中でどう戦っていくか。自分たちの判断スピードを一つ上げていくことが必要。練習の中でトリさんからも話がありましたし、判断スピードが上がれば、次にプレーする選手が余裕を持ってプレーできる時間も確保できる。チームとしてどう時間を作るかは大事になると思います」
Q:戦う部分やボールを循環させる部分など、ベースは出せていると思うが、そこから勝利を手繰り寄せるために必要だと思うことは?
「前から行く部分や、自分たちでボールを握ってパスを回して縦に差せるところは差すなど、できているところはあります。前回の試合でも、ボールを動かしてゴール前に迫ってチャンスを作る場面もありました。でも最後、点を決め切らないと勝てないので、ゴール前のクオリティーを上げることがカギになると思います」
Q:自身としても、WEリーグ初ゴールは狙っている?
「そうですね。FWなので、点を取ることが求められていますし、前節の前も、『WEリーグ初ゴールを取ります』と、トリさんへの抱負でも言ったので(笑)。『頑張れよ』と声も掛けていただいたので、点は欲しいです」
Q:勝てていない状況だからこそ、1期生の玉櫻選手が決めればチームの雰囲気も明るくなりそうです。チームの歴史を知っている玉櫻選手ですが、WEリーグに上がって一つステージが上がった中で勝てない時期を過ごしていますが、チームにとって、この時期も今後どのような意味を持ちそうか。
「個人としても、このクラブで優勝したいですし、リーグで優勝できるクラブになりたいと思います。勝てない時期が続いていますが、何年後ではなく近い将来、できるだけ早い時期に成し遂げるためにも、この苦しい時期をどう戦うかで変わると思います。負け慣れてしまってズルズルいくのではなく、次の試合、一つ勝って流れを掴んで、WEリーグでも戦えるように自分たちで持っていくことによって、優勝できるタイミングを自分たちで手繰り寄せることができるのかなと思います」