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4/21 東京NB戦 Match Preview

  • 4/21 東京NB戦
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取り戻した積極性と、勝てない期間の取り組みが成果として発揮された前節の勝利を経て、今季初の連勝を目指す

待望の8試合ぶりとなる勝利を手にした前節のジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦から中2日、セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ホームに戻り、日テレ・東京ヴェルディベレーザとのWEリーグ第16節に挑む。
試合翌日、舞洲グラウンドでのリカバリーでは勝利した安堵感もあり、選手たちのリラックスした表情が印象的だった。
 
雨が降りしきる中で行われた前節は、試合開始からアグレッシブな姿勢で千葉Lに襲いかかると、開始3分、白垣うのが最初のセットプレーを生かし、CKから先制ゴールを奪う。
後半17分にも浅山茉緩が追加点を挙げると、守備でもクリーンシートを達成。攻守に歯車がガッチリと噛み合い、ウィンターブレイク明け、初勝利を掴んだ。「ずっと言い続けていたのは、『ファーストチャンスを取れるとゲームは変わる』ということ。ハーフタイムで気を抜ける部分も作らず、後半の入りも良くて、追加点も取れたことでいいゲームになった」と前節を振り返った鳥居塚伸人監督。内容的には五分のゲームでも、試合の流れを掴み損ねたことで勝点を失う試合も多かった中で、前節は攻守に積極的に、先手、先手を取って試合を動かし、自分たちの流れで試合を進めたことは成長だ。良い守備から試合に入る自分たちの良さを再確認できた意味でも大きな一戦となった。また、先制点につながるキックを蹴った北原朱夏は、第9節・三菱重工浦和レッズレディース戦以来の先発となったが、アシストや攻撃だけではなく、守備でも奮闘。「前回は課題も多かったので、その課題を修正した姿を見せたかった。浦和戦では抜かれた場面も多かったですが、今節は1対1の間合いでもいい距離で詰めて、体を入れてマイボールにできた」と振り返る。勝てない期間、チームとして、選手個々として痛感した課題をしっかり消化し、プレーで表現できたことも勝因だ。
 
そこから中2日で迎える今節。相手は個々の能力が高く、チーム全体としてのボール回しにも長けた東京NB。前回対戦時は、前半に田中智子のWE初ゴールで先制するも、後半立ち上がりに同点に追い付かれると、その後も試合が進むにつれて相手の攻撃を受ける展開が続いたが、最後は全員で体を張って守り、勝点1を獲得した。今節も守備の時間が長くなることは予想されるが、前回対戦時では好セーブを連発したGK山下莉奈は、「今節も後ろからリーダーシップを取って、チーム全体で守りたい。守れば点を取ってくれると信じています」とチーム一丸で臨む姿勢を強調する。中盤のルーズボール争いで負けたくない宮本光梨は、「前線からのプレスは続けること。奪いどころを定めて奪って、いい攻撃につなげてチャンスで決め切ることが大事」と試合を見据える。中2日の一戦ということで、メンタル的な要素も足を動かす原動力になる。前節は随所に気持ちを見せた北原も、「相手は上手い選手も多いですが、気持ちで負けないこと」を今節のカギに挙げる。「セレッソらしくアグレッシブに戦って、泥臭くても点を取って勝ちたい。自分自身、次はゴールも狙っていきます」と力強く意気込みを語った。
 
「一つ勝って、満足してはいけない。次が勝負。勝った後の試合なので、より気を緩めず、試合に入りたい」とチームを引き締める鳥居塚監督。今節はヨドコウ桜スタジアムに多くの来場者が見込まれている中、「こういう(多くの人が集まってくれる)試合で勝ち切れるチームになりたい」と指揮官は語気を強める。取り戻した積極性と、勝てない時期を経て積み上げた成長を武器に、今季初の連勝を目指す。

試合前日コメント

鳥居塚 伸人監督


Q:8試合ぶりの勝利を挙げた前節について。
「選手の思い切りが良かったですね。ミーティングでも、顔つきが今までと少し違って、『やらなきゃ』という顔に変わっていたので、『行けるかな』という雰囲気はありました。ピッチ上でも選手たちが怖がらずに表現してくれた結果だと思います」
 
Q:勝ち切ることの大変さを身に染みた1ヶ月半だったとも思います。
「(その間)ずっと言い続けていたのは、『ファーストチャンスを取れるとゲームは変わる』ということ。今までは結構、逃していたのですが、前節はファーストチャンスで取れたことで、気持ちの余裕もできたと思います。ハーフタイムで気を抜ける部分も作らず、後半の入りも良くて、追加点も取れたことでいいゲームになりました」
 
Q:勝負の機微を逃さない勝負強さは、辛い敗戦も含めて試合を重ねて、身を持って体験することで身に付く部分もありますか?
「そうですね。こういう(前節のような)ゲームをできる力はあります。どこでパワーをかけないといけないのか。それを覚えていくことで、勝てる回数も増えていくと思うので、そこは継続していきたいです。課題としては、アタッキングゾーンで、見えるものがまだまだ見えていない。クオリティーの部分でも、そこを通せたら、というところ(でミスをすること)は変えていかないといけない。試合に勝つだけではなく、このリーグでチャンピオンを目指しているので、そこも一つの課題になると思います」
 
Q:クリーンシートを達成した守備について。
「失点ゼロで抑えたことは自信になりますが、相手が決め切れなかった、という見方もできます。ピンチは多かった。(危ない場面だと)気付かずフィニッシュまで持っていかれているシーンもあり、フリーの状態も作られています。そこは改善していかないといけません」

Q:中2日というタイトな日程で臨む今節、日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦に向けて。
「前節の前に選手たちに言ったのは、『タフな選手、タフなチームにならないと、このリーグでは戦えない』ということ。特に今節は3連戦の3戦目になるので、よりそういうところが求められます。ベレーザはこういう経験を何度もされているでしょうし、連戦の中でメンバーを入れ替えながらもチーム力は変わっていません。ウチも色んな選手が出て結果を残してくれているので、徐々に、誰が出てもチーム力は落ちないチームになってきていると思います。前節は浅山が結果を出してくれましたが、そういうラッキーガールが出てくることも、連戦ではチームに勢いを付けるためのポイント。ただし、一つ勝って、満足してはいけません。次が勝負になります」

Q:前回対戦時は、前半は良い内容の一方、後半は押し込まれて同点に追い付かれました。ただ、粘り強い守備で勝点1を獲得しました。今節も同様の展開になる可能性もあるが?
「前回はレッズに大敗した後で、危機感を強く持って入ったゲームでした。その中で、ボールは握られましたが、必死に戦ってくれました。今回は勝った後の試合なので、より気を緩めず、試合に入りたいです」
 
Q:今節は多くの来場者が見込まれています。意気込みをお願いします。
「多くのファン・サポーターが来てくれた試合で勝ち切れるチームになろう、ということは言い続けています。足を運んでくれた人が見ていて面白いと思ってくれるのは、ゴールシーンであり、勝利です。試合後にみんなで喜べる形で終われたらと思います」

田中 智子選手


Q:前節は8試合ぶりの勝利でした。勝った瞬間の思いと、良かったところは?
「勝った瞬間は、良かったな、という安心感がありました。ファーストチャンスを(白垣)うのが決め切ってくれたので、そのままの勢いで行けました。追加点もいいタイミングで、まひ(浅山茉緩)が取ってくれたので、それも良かったです。チーム全体で前から守備をすることは、全員で共有して入りました」
 
Q:今節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦に向けて。
「個々の能力が高く、うまいチームというイメージがあります。前回対戦時のように(ボールを)回される時間は長くなると思いますが、こっちも前線からのプレスをしっかりかけて、前からの守備で奪えたらと思います」
 
Q:前回対戦時は、WEリーグ初ゴールも決めました。
「今回も決められたらいいなと思います(笑)」
 
Q:今節は多くの来場者が見込まれています。試合に向けた意気込みをお願いします。
「いっぱい応援してもらっている、ということを忘れず、チーム全員で最後まで走り切って、連勝を目指して勝ちたいと思います!」

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