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5/12 AC長野戦 Match Preview

  • 5/12 AC長野戦
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シーズン残り3試合、最後まで技術や判断の向上を追求しつつ、今季初の連勝を目指す

WEリーグ参入1年目の今シーズンも、残すところあと3試合。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、アウェイに乗り込み、今季初の連勝を目指してAC長野パルセイロ・レディースとのWEリーグ第20節に挑む。

前節の大宮アルディージャVENTUS戦は、前々節の三菱重工浦和レッズレディース戦に続いてシステムを3-5-2で臨むと、試合開始から猛攻を仕掛け、13分に百濃実結香のドリブルからPKを獲得。これを脇阪麗奈が決めて先制に成功すると、前半の残り時間も幾度となくチャンスを作るなど、好内容を披露した。後半開始早々に荻久保優里のWE初ゴールで追加点を挙げると、直後に1点を返されるなど課題も残ったが、ホームでは第7節以来となる嬉しい勝点3を挙げた。この2試合では新たなシステム、3-5-2が機能。「ポジションごとにやることがハッキリしているので、みんなもやりやすそうにプレーしています」とは脇阪。前節は左サイドからの突破で相手を翻弄し続けた百濃も、「自分の得意なプレーを出せました。やっていて楽しかったです」と充実の表情を浮かべる。その百濃は今節、なでしこリーグ・WEリーグ通算100試合の節目となる。「WE初ゴールを決めて、記念すべき日にしたいです」と意気込みを語る。

長野との前回対戦は、第3節でぶつかり、スコアレスで迎えた90+2分の失点で敗れた。前節の大宮V戦と同様、シーズン前半からの成長を示し、借りを返したい一戦となる。強度の高い連動した守備が長野の特長でもあるだけに、セレッソとしては、「その強度に負けないようにウチもハードワークしないといけない」(鳥居塚伸人監督)ことを前提に、「相手(のプレス)を見て外すことができるか。しっかり準備して、相手の出方を見れるように。チームとしても、個人としても、相手を外すことができれば勝利につながる」と指揮官は試合を見据える。今節に向けた練習の中でも、“相手の矢印を折る”ボールの運び方を確認。長野の守備をかいくぐり、手薄になる背後を積極的に狙っていきたい。前述の百濃と同じく、WE初ゴールを残り3試合の目標にしているのがFW和田麻希。「絶対、今シーズン中に取りたい。勝利に貢献するゴールを狙います」と強い決意で今節に挑む。現在、リーグ戦11試合勝利がない長野はホームで強い気持ちで向かってくるだろう。ただし、セレッソとしても、「シーズン終盤に来て、『連勝できる力が付いてきた』ということを示したい」(鳥居塚監督)一戦であり、目標の5位以内へ可能性を残すためにも勝点3は譲れない。

「気付けば、残り3試合」(山下莉奈)となった今季のWEリーグ。シーズンも佳境を迎え、選手それぞれに蓄積された疲労や痛みもあると思われるが、練習場の雰囲気はいつもと変わらず明るい。今週は、ケガで長らく戦列を離れていた善積わらいが完全合流する嬉しいニュースもあった。「不甲斐ない思いというか、チームメートにも家族にも心配ばかりかけてきたので、練習だけでも合流できたことは嬉しい気持ちでいっぱい」と復帰の喜びを表現しつつ、「ここからは練習だけではなく、試合に出ることも目標。サポーターさんやこれまでお世話になった人たちにプレーしている姿を見せたいので、今シーズン少しでも絡めるように頑張ります」と出場への意欲も漲らせた。また、前節は高校3年生のGK名和咲香が初めてベンチ入りを果たし、今週は高校1年生の中村心乃葉が初めて練習に参加。「楽しかったです。試合に出たい思いも強くなりました」(名和)「初めてで分からないことも多かったですが、先輩に教えてもらって、プレーできて良かったです。ドリブルが長所なので、ドリブルで抜いてシュートを決めたいです」(中村)とそれぞれに初々しく話すなど、来季へ向けての種も蒔かれている。妥協を許さない指揮官の下、チーム全体でシーズンの最後まで技術の向上を追求し、質を高めていく。

試合前日コメント

鳥居塚 伸人監督


Q:前節の大宮アルディージャVENTUS戦は、浦和戦の良い内容をそのまま発揮した一戦に映ったが?
「結果は付いてきたので良かった部分はありますが、(時間の経過とともに)判断やクオリティーは少し落ちたのかなという印象があります。あのゲーム内容であれば、もう少し余裕を持って勝利できたと思うので。自分たちで苦しいゲームにしてしまった印象はあるので、まだまだ波はあるチームだと思います」
 
Q:内容はさらに高めていくことができたと。
「システムのメリットをしっかり理解できていたら、もっとポジショニングも変わってくるし、アタッキングゾーンでの回数ももっと増えたのかなという印象です。あとは、決めるところで言えば、もっとチャンスがあったので、そこで決めることで、もっとゲームを優位に進めることができた。そこで決められるチームになれば、もっと勝点を積み重ねていけるのかなと思います」
 
Q:システムは3-5-2を継続された中で、左ウィングバックに入った百濃選手の突破が光っていました。
「そうですね。サイドの仕掛けというウチのストロングと、相手のウィークを重ねて、ああいう形でうまく嵌ってPKから点が取れました。積極的に仕掛けた結果だと思うので、みんながストロングを出してくれたら結果につながるかなと思います」
 
Q:前節と同様、今節のAC長野パルセイロ・レディースにも前回対戦時は悔しい思いをしました。リベンジを期す試合になるが、試合のポイントについて
「長野さんは強度が高いチームなので、その強度に負けないようにウチもハードワークしないといけません。(プレスの)思い切りが良いので、それをしっかり見ることができるか。そこを恐怖に感じるのではなく、しっかり見て外すことができるか。そういう戦いになると思うので、しっかり準備して、相手の出方を見れるように。チームとしても、個人としても、相手を外すことができれば勝利につながると思います」
 
Q:長野は現在11試合、勝利がありません。強い思いで向かってきそうだが?
「ウチに勝つと、そういう気持ちで向かってくると思います。パワーをかけてくると思いますが、自分たちとしても、一つ勝ったあと、連勝できるかどうか。そこがウチの課題ですし、今の力だと思うので、シーズン終盤に来て、『連勝できる力が付いてきた』ということを示したいと思います」

山下 莉奈選手


Q:ここまでリーグ戦フル出場を続けていますが、どんなシーズンになっていますか?
「チームの立ち上げから開幕までは長かったですが、気付けば、もうあと3試合なんだ、という感じです(笑)。シーズンを戦っていくうちにメンタルは強くなったかなと。たくさん失点して、いいのか分からないですが、失点したからと言って落ち込んでいても仕方がないと、切り替えられるようにはなったと思います」
 
Q:「セーブ回数」も1位だが、自身のプレーについては?
「それだけシュートを打たれている、ということなので、いいのか分からないですが…(苦笑)。でも、もったいない失点もありました。仕方ない失点もありましたが、止めるところは止めないと、失点数がどんどん増えていく。そこはもっと徹底しないといけないと思います」
 
Q:チームとしての今季の成長と、今節に向けて
「前から(プレスに)行くことが自分たちの強み。そこのスイッチが入ればどこが相手でも戦えることは実感しました。逆に少しでも迷ったら、難しい試合になる。行き切れた試合はいい試合ができるので、全体も押し上げて、コンパクトにして守っていきたいです。その分、背後はしっかりケアすることが自分の役目です」

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