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9/1 I神戸戦 Match Preview

  • 9/1 I神戸戦
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WEリーグ参入2年目がスタート。初陣はINAC神戸レオネッサとの関西ダービー
 
セレッソ大阪ヤンマーレディースにとってWEリーグ参入2年目のシーズンが始まる。初戦はWEリーグクラシエカップ第1節、相手はINAC神戸レオネッサ。ヨドコウ桜スタジアムを舞台に関西ダービーから幕開けとなる。
 
参入1年目の昨シーズンは、リーグ戦の前に行われたカップ戦はグループステージを3勝1分1敗と好成績を収めたが、惜しくも決勝進出は逃し、リーグ戦は目標の5位以内には届かず9位。WEリーグの高い壁に跳ね返される結果となった。「昨シーズンは悔しかった。今シーズンは昨年以上にやってやろうという気持ちが強い」と話すのは、2年目の今季もチームキャプテンを務める脇阪麗奈。昨季はリーグ戦全試合フル出場を果たした大黒柱が今季も力強くチームを引っ張る。昨季との違いを具体的に述べたのは、ディフェンスリーダーの筒井梨香。「昨年は少しフワついていましたが、今年は勝ちにこだわる気持ちが増しています。もちろん、昨年も勝ちを目指していましたが、『どれぐらいできるか』というチャレンジャーの気持ちの方が大きかった。今年は勝たないといけない気持ちが強いです」と、より勝負にこだわる姿勢を強調する。2人と同期の矢形海優も、チームを支える軸の一人。「今年、積み上げたいことは、ゴール前の迫力やクロスに入っていく質と、最後に決め切る、仕留めるメンタルの強さ。1本外しても、2本、3本と打っていけるように貪欲に狙いたい」と意気込む。昨季はカップ戦、リーグ戦ともにホーム開幕戦でゴールを奪ったチームのエース。「今年も開幕戦から決めて、いい勢いでシーズンに入っていきたい」と、“節目の強さ”を今季も発揮していく構えだ。
 
こうしたセンターラインで主軸を張る選手たちに加え、昨シーズン後半にグッと伸びた百濃実結香や高和芹夏といった中堅の選手たち、さらには、現在はU-20女子ワールドカップに参戦中で不在だが、米田博美や白垣うのといった若手選手たちが成長することで、チームの総合力は高まっていく。今季のチーム編成としては、昨シーズン限りで現役を引退した古澤留衣を除き、他の選手たちは全員残留。外部からの補強はなかっただけに、選手一人一人の成長や意識の向上は、上位を目指すためには欠かせないポイントになる。「1年前はWEリーグ自体が初めて。不安と楽しみが入り混じった心境でしたが、今年は昨年を経験した分、もっと結果にこだわっていきたい」と高和も自覚を深めている。
 
対戦相手のI神戸は、昨シーズンから選手の大幅な入れ替えがあった。田中美南、北川ひかる、山下杏也加と、パリ五輪でも活躍したなでしこジャパンの選手らが海外移籍でチームを離れた一方、スペイン国籍の3選手を含む外国籍選手を積極的に補強。システムも含め、今季のチームがどのような仕上がりになっているか読めない部分もある。前線に入ると思われる9番のカルロタ スアレスらと実際に肌を合わせていく中で、対応力が求められる。もっとも、「ベースは変わっていない」と脇阪も話すように、キャプテンの三宅史織ら昨季の堅守を支えた守備陣は健在。攻撃陣には、昨季も苦しめられた髙瀬愛実もいる。セレッソとしては、あくまでチャレンジャーとして挑むことに変わりはない。
 
今大会は、2024-25 AFC女子チャンピオンズリーグ出場チームの三菱重工浦和レッズレディースを除くWEリーグに所属する11チームが3グループに分かれ、各グループで2回戦総当たりのリーグ戦(ホーム&アウェイ)を行い、各グループ1位の3チームと浦和がノックアウトステージに進出する。セレッソはグループCに所属し、I神戸の他に、ちふれASエルフェン埼玉、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースと同組だ。ノックアウトステージに進出できるチームはグループ1位のみということで、スタートダッシュが肝心になる。WE参入2年目の初戦、関西圏の“ライバル”をWEリーグの舞台で初めて破り、グループステージ突破へ向けて弾みを付けたい。

試合前日コメント

鳥居塚 伸人監督


Q:2年目のWEリーグが開幕します。まずはカップ戦からのスタートですが、現在の心境と、チームの様子について
「昨年できなかったことがどれだけできるか楽しみです。選手たち自身も、昨年悔しい思いをした中で、INAC相手にどれだけできるか、楽しみにしていると思います。昨年やられたことで、選手たちも自分たちがどこまでやらないと勝てないかは自覚していると思います。それを踏まえて、どこまで出せるか。足りなければ、日々、積み重ねていくしかない。明日の試合が一つの基準になると思います」

Q:INAC神戸レオネッサは昨季から大きくメンバーが変わっています。チームの全体像はまだ見えにくい部分もありますが、相手の印象について
「海外の選手も加わっているので、どこまでフィットしているかは分かりませんが、経験値が高い選手が集まっています。そういうところで呑まれないように、自分たちがやってきたことを発揮したい。2年目なので、チャレンジする部分と、エラーを起こしてはいけない部分をしっかり整理してゲームをすることが大事。そこは一つ、ポイントになると思います」

Q:改めて、昨年1シーズンWEリーグを戦って、上位陣との差を感じた部分はどのようなところでしょうか?
「チームとしても、個人としても、色んな選択肢を持ってプレーできるのが上位陣。我々は、決められたことをチャレンジするだけ、という部分もありました。経験あるチームの方が、より多くの選択肢を持ってプレーできる。そこはウチの選手も見習わないといけません。シーズンを重ねて試合をしていくことで成長すると思うので、チームとして、選手一人一人として、その差を埋めていくことが今年のポイントになると思います」

Q:昨シーズンよく仰っていた、「個人戦術の引き出しを増やす」「ポジションを取る動きの質を上げる」という部分について、現時点での上積みはどう感じていますか?
「チームとして、こういうポジションを取ろう、という提示はしていますが、実際に試合が始まれば、本当にそれがいいポジションなのか、そこは選手のジャッジになってきます。そこまで求めた時に、まだまだ足らない部分はあります。チームとしてやるベースは一つの選択肢として持ちながら、その中から相手を見て、相手が嫌がるポジションを感じ取れるようになれば、勝ち星も増えていくと思います。それをどれだけ選手が感じ取って、ピッチに落とし込めるか、継続して求めていきたいです」

Q:トレーニングと公式戦では、また違うということですね。
「そうですね。どのポジションの選手が自分に来ているのか。それによって、どのスペースが空くのか、誰が空くのか。それを見て理解できるようになることを、今年は徹底してチャレンジしていきたい。そこまで見てプレーできるようになって、つながりが生まれてくれば、いいサッカーもできると思います。その回数をピッチでどこまで増やせるかがポイント。まだまだ若いチームなので、色んなことを経験して成長してくれればと思います」

筒井 梨香選手


Q:WE参入2年目の開幕が近付いてきました。自身の心境と、チームの状況について
「楽しみです。個人的には、しんどい時間帯のプレーの質を上げること、細かいポジショニングやロングフィードの質にこだわることをテーマに練習してきました。ポジション一つで防げる失点もあるし、パス1本、フィード1本で得点につながることもある。チームはまだまだ成長段階ですが、昨年はできなかったキャンプも行って、暑い中での厳しいトレーニングも乗り越えて、チーム一丸になってきていると感じています」

Q:2年目で、選手一人一人の意識の変化も見られますか?
「どこがどう、とハッキリ言うことはできないですが、一人一人の意識は上がっていると思います。昨年は、ワクワクする思いで、少しフワついていましたが、今年は勝ちにこだわる気持ちが増しています。もちろん、昨年も勝ちを目指していましたが、『どれぐらいできるか』というチャレンジャーの気持ちの方が大きかった。周りもそういう目で見ていたと思います。今年は2年目なので、勝たないといけない気持ちが強い。今年は8位とか9位では終われません。今年もあくまでチャレンジャーですが、トップ3に食い込んでいけるぐらいのメンタリティーで臨みたいです。基本的に全員が負けず嫌いですし、若い選手も頑張っています。自分たちも、もっともっと引っ張っていかないといけないと感じています」

Q:昨シーズンのカップ戦はグループステージで3勝1分1敗と結果を残しながら、惜しくも決勝には進めませんでした。今年のカップ戦の目標について
「目指すところは優勝ですが、目の前の試合に勝つことにこだわって戦います。今年はリーグ戦とカップ戦が混ざっている日程なので、どの試合がカップ戦かリーグ戦か、分からなくなりそうですが(笑)、どんな状況であれ、目の前の試合で勝点3を取ることにこだわって戦います」

Q:INAC神戸レオネッサは昨シーズンから大きくメンバーが変わっています。やってみないと分からない部分もあると思いますが、試合に臨む意気込みについて
「昨シーズンのINAC戦は、ホームでの試合はケガで出られず悔しい思いをしました。INACには何が何でも勝ちたい気持ちがあるので、クリーンシートで勝ちたいです。友達や家族も見に来てくれる予定なので、空回りしないように頑張ります!(笑)」

Q:I神戸にはスペイン国籍のFWも加わっています。初めて対戦する相手とのマッチアップで気を付けることは?
「アメリカ遠征でも点を取っていますし、少しずつフィットしてきているようです。監督と直接コミュニケーションも取れますし、ハマれば怖い。初めての相手とは、収める系なのか、スピード系なのか、といったあたりは最初のプレーで把握しますが、特に選手によって対応を変えることはないので、意識せず試合に臨みたいです」

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