10/20 S広島R戦 Match Preview
- 10/20 S広島R戦
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昨シーズンのリベンジ、さらに今シーズン上位争いを続けるために、必勝を期して臨む一戦
WEリーグクラシエカップ第4節・ジェフ千葉レディース戦を終えた後、先週末に開催された2024-25SOMPOWEリーグ第5節は、対戦相手の三菱重工浦和レッズレディースがAFC Women's Champions League 2024/25に出場中のため12/11に開催。それにより他チームより準備期間が空いた中で、今節、セレッソ大阪ヤンマーレディースは2024-25SOMPOWEリーグ第6節・サンフレッチェ広島レジーナ戦に挑む。
空いた期間を利用して、チームはリーグ戦の前節、日テレ・東京ベレーザに1-4で敗れた試合で出た課題の修正に取り組んだ。1対1の対応や守備でのスタートポジションの取り方など、「どういう準備をしないといけないのか。チームとして、個人戦術として、やるべきことを振り返った」と鳥居塚伸人監督は話す。組織での共有された崩しに加え、個での突破力に長けた選手も多いS広島Rに対し、1対1の対人守備やグループでの連動した守備は今節もポイントになるだけに、練習の成果を発揮したい。攻撃に関しては、直近の千葉Lとのカップ戦ではWE参入後最多の5得点を奪うなど収穫も得た。今シーズンは複数得点を取れている試合も多いが、前からのプレスで奪ってショートカウンターという昨シーズンの強みだけではなく、チームで崩して奪う形、3人目の動きで背後を取る形やニアゾーンを取ってクロスから決める形など、攻撃のバリエーションは少しずつ増えている。ここまでリーグ戦5試合で2失点と堅守を誇るS広島Rに対し、そうした積み上げをどこまでピッチで表現できるか。今節は、今後に向けた試金石となる一戦だ。「できていることは自信に変えて、継続してやっていけば、(得点の)チャンスはある」と指揮官も手応えを覗かせる。
S広島Rには、昨シーズンはリーグ戦、カップ戦、皇后杯と4度対戦して4敗。1度も勝つことができなかった。それだけに、「今シーズンこそ勝ちたい」との思いでS広島R戦を心待ちにしている選手は多い。「昨シーズンは1対1で敵わなかったですが、今シーズンは1回もやらせない気持ちで挑みたい。自分のサイドからやられなければ、クロスを上げられる回数や失点の可能性も減る」と中西ふうが強い覚悟を示せば、「対戦して、上手いな、と思うチームだった。自分のところから失点したこともあったので、自分がどれだけ改善しているか、挑戦したい」と荻久保優里も話す。さらに具体的にS広島R戦への思いを述べたのは百濃実結香。「積み重ねている力を感じるし、個でも組織でも嫌な相手」とした上で、「1度目に対戦したカップ戦より、アウェイで戦った最後のリーグ戦の方がやれることは増えていた。確実に内容は良くなっている」と、その差が縮まっていることも実感。「今シーズンは勝ちたい気持ちが強い。より結果にこだわりたい」と闘志を燃やしている。ちなみに、昨シーズンのリーグ最終節、敵地でのS広島R戦では、開始早々、百濃の折り返しに高和芹夏が決定機を迎える場面もあった。惜しくもシュートは枠を外れてしまったが、今節は両者の間で得点が生まれることにも期待したい。
選手たちと同様に鳥居塚監督も、「今シーズンの中でも大一番の一つ」と位置付けるなど、今節に懸ける意気込みは強い。ここで連敗すれば上位との差も開いてしまうだけに、何としても2位の相手から勝点3を掴みたい一戦だ。昨シーズンのリベンジ、さらには今シーズン上位争いを続けていくために、必勝を期して今節に挑む。
試合前日コメント
鳥居塚 伸人監督
Q:昨シーズンは悔しい思いをしたサンフレッチェ広島レジーナ戦へ向けて、意気込みをお願いします。
「昨シーズンは悔しいゲームばかりで、全部勝てずに終わりました。今シーズン、どれだけ成長しているのか計れる一戦になるでしょうし、今シーズンの中でも大一番の一つのゲームになります。『惜しかったね』で終わるのではなく、勝点3をしっかり取りにいきたい。今は1試合少ないとは言え、ここで負けると上位との差も開いてしまいます。そうした意味でも、しっかり勝たないといけない。いい準備をして臨みたいと思います」
Q:振り返ると、昨シーズンはいずれも接戦で敗れました。今シーズンも勝負強さを発揮しているS広島Rの強さについて。
「昨シーズンもそうですが、最後に1つ取ってくる強さを個人としてもチームとしても持っています。今シーズンも1-0のゲームを勝ち切っています。後半アディショナルタイムで取っている試合もあります。今シーズンも引き続き勝負強さを持っていると思いますし、最後まで気が抜けない一戦になると思うので、そこは選手たちにも徹底して意識させたいです」
Q:昨シーズン、S広島Rとの4試合は計1点しか取れていません。守備の固い相手ですが、今シーズン積み上げている攻撃をぶつけるには格好の試合になる?
「そうですね。ニアゾーンをどうやって取って、ラインブレイクしながら相手を崩すことができるか。そこは一つポイントになるでしょうし、ミドルシュートも織り交ぜながら、点を取りにいけたらと思います。最終的にはクオリティーが関わってきますが、(リーグ)大宮戦、(カップ)ジェフ戦と、そこがマッチしたからこそ、今シーズンは複数得点も取れています。できていることは自信に変えて、継続してやり続けることができれば、今節も(得点の)チャンスはあると思っています」
Q:試合間隔は空きましたが、前節の日テレ・東京ベレーザ戦を受けて、今節に向けた取り組みについて。
「相手によって(異なる)対策もありますが、チームとして、個人戦術として、やるべきことを振り返りました。ベレーザ戦では、ワンツーやポジショニング(のミス)でやられた。細かい部分ができずに4失点を喫したので、どういう準備をしないといけないのか。そのあたりはしっかりと振り返りました。そこを意識したことで、カップ戦のジェフ戦では、多少、変わった部分は見られました。個人として、チームとして、やるべきことを整理して広島戦にも臨みたいです。昨シーズン、悔しい思いをしているので、勝って終われるようにしたいです」
高和 芹夏選手
Q:今シーズン対戦が楽しみなチームにサンフレッチェ広島レジーナを挙げ、「昨シーズン一度も勝てなかったから」と理由を記していました。改めて今節に臨む意気込みについて。
「昨シーズンは1度も勝てなかったので、今シーズンは内容も大事ですが、結果にこだわって、チームとして勝つことを最優先して戦いたいです」
Q:昨シーズン実際に戦って、S広島Rの強さをどう感じましたか?
「勝負強さもありますし、スピードも速く、アグレッシブに戦ってくるチームです。今シーズンも、後半アディショナルタイムに得点して1-0で勝つなど手強いチームだと思います」
Q:サイドの攻防も重要になりそうです。右サイドでコンビを組むことが多い中西ふう選手との連係については?
「ふうさんがワイドの幅を使いながら、私のことも上手くパスで使ってくれるので、やり易さはあります。ずっと一緒にやってきて、お互いの理解も深めているので、コミュニケーションは取れています。相手もサイドを起点に攻撃してくると思うので、負けられないです」