10/26 EL埼玉戦 Match Preview
- 10/26 EL埼玉戦
- メディア
ホームのリベンジ、カップ戦のグループステージ突破へつなげる勝点3を目指す
2024-25SOMPOWEリーグ第6節・サンフレッチェ広島レジーナ戦から中5日。舞台をカップ戦に移し、セレッソ大阪ヤンマーレディースは、WEリーグクラシエカップ第5節・ちふれASエルフェン埼玉戦に挑む。ここまでグループステージは1勝1分2敗。突破へ向けては残り2試合を連勝することが条件なだけに、今節は必勝を期して臨む一戦になる。
カップ戦の前節・ジェフ千葉レディース戦は、勝利以外はグループステージ突破が極めて厳しくなる崖っぷちの一戦だったが、チームはホームで底力を発揮。高和芹夏がハットトリックを決めるなど見事5-2で勝利し、グループステージ突破へ望みをつないだ。この勝利を無駄にしないためにも、敵地に乗り込む今節も勝点3を奪い、最終節で迎えるINAC神戸レオネッサとの第6節を“決戦”の舞台にしたい。EL埼玉とホームで対戦したグループステージ第3節は、ボールは握りながらも5バックで守る相手を崩せずにいると、31分、自陣でのパスミスに端を発したプレーからPKを与えて先制点を許す。前半終了間際には自軍のCKからロングカウンターを受けて2失点目。苦い前半を過ごした。後半は開始から矢形海優、脇阪麗奈と主力を投入して盛り返すと、途中出場、森中陽菜の活躍もあってチャンスは作ったが、最後まで反撃の狼煙を上げる1点を奪うことはできず、0-2で試合終了。相手の術中にはまる形で完敗を喫した。相手の守備をどう崩すか。カウンターのリスク管理。この2点は今節も試合のポイントになる。
守備時は5-3-2になるEL埼玉に対し、相手がプレスに来れば奥が空き、引けば手前が空く。相手を見ながら、どこで起点を作り、空いたスペースにどう進入していくか。実行することは簡単ではないが、「チームとして突き詰めていく」(鳥居塚伸人監督)作業を繰り返したい。空いた一瞬の隙を突くためには、出し手と受け手、さらには、その先の3人目の動きでタイミングを合わせることも重要だ。崩しに関わり、フィニッシャーにもなる矢形と田中智子の2トップに懸かる期待も大きい。「いつも通りの自分たちのプレーをして、でもチャンスを決め切ることは絶対条件。あとは、そろそろトモにゴールを決めさせたい。アシストはもらったので、次は自分がアシストして決めてもらえるように頑張りたい」と矢形が熱く語れば、そうした思いを受けた田中も「得点力と言えば、やかち。やかちが決めてくれると思います(笑)」と返すなど息もピッタリ(?)な2人は矢形の得点後、今シーズンは毎回2人揃ってお辞儀の挨拶を交わしている。「相方として、いつも助けてくれてありがとう、ゴールにつながるパスもくれるし、頼りにしているよ、という意味です」と矢形。絶好調の背番号11と、サポートする背番号8。両者のコンビにも期待しつつ、チーム全体でも焦れずに何度もチャレンジし、先発選手、交代選手を含めた全員でゴールをこじ開けていきたい。守備では、EL埼玉のカウンターを最小限に抑えるよう、攻から守に切り替わった際のファーストディフェンスの意識を徹底しつつ、「リスクマネジメントとして、潰すところは潰さないといけない」(鳥居塚監督)。かいくぐられた後の対処も重要になる。特に、ホームでの対戦ではPKを与えてしまったEL埼玉の10番・吉田莉胡の突破には警戒が必要だ。相手のセットプレーの機会を減らすことも含め、守備で隙を与えぬよう集中力を保ちたい。
グループステージ突破へ向けて勝利のみが求められる今節。ホームでのリベンジを果たすと同時に、「リーグ戦も含めて、これからも戦っていく相手なので、ここでしっかり勝ちたい」と鳥居塚監督。前回対戦時の課題も糧に、敵地で勝利を掴み取る。
試合前日コメント
鳥居塚 伸人監督
Q:グループステージ第5節・ちふれASエルフェン埼玉戦へ向けて。
「グループステージ突破にもつながる大切なゲームですし、前回、ホームでやられている分、入りからしっかり戦って、勝ち切りたい。リーグ戦も含めて、これからも戦っていく相手なので、ここでしっかり勝ちたいです」
Q:特長はハッキリしている相手ですが、守備を崩すことは簡単ではない?
「ウチが89分支配しても、相手は1分で点を取るよ、というチーム。ウチがどこまで集中力を持って戦えるか。(相手は)チームとしてやることが明確なので、ウチがアタッキングゾーンに入った時の守備は堅い。そこに入った時にどう崩すか。そこが一つポイントになります。ビルドアップで高い位置まで運んだ後、ニアゾーンを取ることも目指していますが、そこからスルーパスで相手の背中、ディフェンスラインの背後をどう取るかもポイント。まず背後を狙いながら、そこが閉じられていればサイド。そこを整理できれば、勝利に近づくと思います。今度は幅を使えば相手も広がり、中央も差せます。その整理がどれだけできるかだと思います」
Q:狭いスペースで、出し手と受け手のタイミングを合わせることも必要になる?
「出し手と受け手の関係はできても、その後、受け手が3人目とつながっているか。そこがウチの課題。ある程度、ビルドアップで相手のボックスまで入ることはできるのですが、ボックスで受けた選手と、そこからポケットや背後を取る選手がつながれるか。そこがまだリンクしていない。そこ(最後に取りたい場所)を目的に相手を引き出せているか。そこがまだまだ難しく、チームとして突き詰めないといけない。個人の判断も問われます。その一瞬を逃してしまえば相手も閉じてしまう。ゲームの中で、『今、行けたやん』、『今のは無理』という場面が出てくるのかなと思いますが、行ける回数をどれだけ作れるかで結果も変わってくると思うので、そこは意識させてゲームに臨みたいです」
Q:守備に関しては、前回対戦時の2失点が、そのまま修正点になる?
「そうですね。リスクマネジメントとして、潰すところは潰さないといけない。勝つために必要なことをその場で理解してやっていかないといけない。潰していいエリアと、ファウルをしてはいけないエリアがまだ少しチグハグなので、簡単にPKも与えてしまう。そういうところをしっかり整理してプレーさせることで、勝利に近づくと思います」
浅山 茉緩選手
Q:2アシストを決めたカップ戦の前節・ジェフ千葉レディース戦で得たことは?
「自分の良さは走力やキープ力だと思っていますが、それを結構、発揮できました。前線からのプレスでも、スプリントをかけて何本も寄せたことでボールも奪えたし、キープも自分が収めることによって、周りの選手を生かすことができました。チャンスを作って得点にも絡めたことは、自信につながりました」
Q:今節のEL埼玉戦へ向けた意気込みをお願いします。
「勝てばグループステージ突破の可能性も残るので、絶対に勝利したい気持ちと、点を決めて、自分が勝たせられるようにプレーしたいです」
Q:どうこじ開けるか、どうイメージを持ちますか?
「前回対戦した時もFWで出たのですが、5バックで守ってくる相手に対して、自分が止まってしまうシーンが多かった。スペースを空ける動きをして、そこに他の選手が入るような連動もなかったと感じています。チームとしてニアゾーンを取ることを目指していますが、今回はボールが出なくても動き出すことを意識したいです」