ACL
第1節
2014.2.25火
浦項スティーラーズ
BAE CHUN-SUK(61')
1
AWAY
FULL TIME
1
スティールヤード
0-1
1-0
セレッソ大阪
柿谷(11')
スティールヤード
NaN人
レポート
監督コメント
前半と後半で2つの顔を見せた試合だったと思います。試合の入り方というのは非常によかったと思いますし、特に点を決めるまでの流れというのは、ゲームをコントロール、支配していたと思います。ただし、得点後、相手に主導権を明け渡していた時間帯もありましたし、そこでまた持ち直して前半を終えたというなか、前半に関していえば、これから私たちの目指していくサッカーというのをしっかり見せられたと思います。後半に関しては、落ち着いてプレーできなかった場面が多かったですし、焦りから前に急いでしまう、パスの選択肢が縦に縦にという選択肢になってしまいました。そういったところで、状況に応じてゆったり回しながら、幅を使いながらというプレーが、後半はうまくできませんでした。相手とともに、ロングボールの蹴り合いになってしまった時間も多かったと思います。ただ、後半の内容からいって、逆に言えば、引き分けたという結果に関しては、後半だけみればよかったと思います。ただ、私たちが全員揃ってトレーニングを始めたのは10日前からでしたので、ここで、1つ目の試合で、すべてが上手くいくとは思っていませんでしたし、これから戦っていくうえで、1試合1試合成長した姿というのを見せていきたい。あとは次の試合、今日の修正点というのをしっかり修正して臨みたいと思います。
Q.柿谷選手が前半素晴らしいゴールを決めましたが、彼のプレーの評価は? セレッソデビューとなったフォルラン選手の印象もお聞かせください。
A.ここで選手個人の評価をすることは好きじゃないですし、またそういう時期が来たら話したいと思いますが、個人的に私たちのどの選手にもいい部分がありましたし、もちろん、悪い部分もありました。
Q.監督がチームに来てから2カ月くらいだと聞いていますが、今日の試合を見ると、監督は浦項を詳しく分析されているように思いました。浦項のチームについて監督はどう分析されましたか? その分析は当たっていましたか?
A.もちろん、対戦する前に、浦項だからというわけでなく、どのチームも分析するのですが、ただ、相手の情報、相手の特長というのは、しっかりつかんでいます。それでも、大事なのは、自分たちのチームが何ができるかということであり、相手に関して、浦項の特長や対応の仕方は選手に伝えますが、それ以上に自分たちが何をしなければいけないのかということを重要視しています。なので、特別時間を割いて、浦項戦のために何か対策を練ったということはありません。今日の前半と後半で私たちのパフォーマンスの違いがあった理由として、前半に関しては自分たちからアクションを仕掛けていたというふうに思っていますし、後半は逆にリアクションになってしまった。それが一番の原因になったように思います」
Q.フォルラン選手について、コンディションがなかなか難しいなかでの出場だったと思いますが、投入前に彼にどういう声をかけましたか? 失点してすぐに投入していますか、どういうサッカーをするよう、期待をかけて送り出しましたか?
A.落ち着いてボールを収めるということと、チームを落ち着かせるということ。あの時間帯はボールが握れなかった時間帯ですから、そこの部分を彼に伝えました。コンパクトに選手間の距離を保てなかった時間帯であり、ボールを持ったときでもあわててしまっていた時間帯でもあったので、経験のある彼を入れて落ち着かせたいというところを、彼に伝えました。
選手コメント
■柿谷曜一朗選手
引き分けについては、勝って帰りたかったので残念です。
(キレイなゴールだったが)勝ってないので(ゴールしても)意味がないです。次は自分のゴールで勝てるようにしたい。
(後半押し込まれていたが)浦項がチャンピオンチームというのは分かっていたけど、優勝すると言っている以上こういう相手にこそ自分たちのサッカーをできないといけない。引き分けで終わって勝ち点1というのは、ポジティブに捉えるしかない。でも前半で3、4点取っていれば勝負は決まっていた。後ろ(守備)が1点取られるのは仕方がない。もっと点を取らなかった前(攻撃)の責任。
■ディエゴ・フォルラン選手
(今日のプレーについて)まだまだ(合流して)時間が短いので、(自身での)評価は難しい。チームも今シーズン初めての試合だったこともあり、ボールがなかなか来なかった。バックパスも多くなってしまっていた。
(柿谷選手との良いコンビネーションが見られたが)もっともっとやらないとかみ合ってはこない。(セレッソには)いい選手、クオリティの高い選手が揃っているので短い時間でもかみ合ってはくるだろう。
(ボールがなかなか来なかったというのは、自身が要求しても来なかったのか?)(自分は)落ち着かせるために入ったが、(チームとして)コントロールできていなかった。
今季最初の公式戦は、3年ぶりのACLからスタートしたセレッソ。その初戦では、昨シーズン国内2冠を達成した韓国王者、ファン ソンホン監督率いる浦項とのアウェイ戦に臨んだ。ランコ・ポポヴィッチ監督の初陣となった一戦では、新加入の長谷川が先発に入った以外は、柿谷、山口、山下ら、昨シーズンからの不動のレギュラーが名を連ね、フォルランはベンチに控える形となった。
試合では、「入り方というのは非常によかった」と指揮官も述べるとおり、セレッソがペースを握る。すると、11分、山口の縦パスに抜け出した柿谷が、ボールを収めてから、相手をよく見てループシュート。相手GKが一歩も動けない、絶妙なコースにゴールが決まり、幸先良く先制した。
そこから追加点を狙いに行ったものの、目が覚めた浦項の反撃もあり、一進一退の攻防が続く。それでも、「前半に関していえば、これから私たちの目指していくサッカーというのをしっかり見せられた」とポポヴィッチ監督も満足の内容を見せ、1点リードで折り返す。
しかし、「後半はちょっとフィジカルが落ちてしまい、その後から結構回されてしまった」(キム ジンヒョン)セレッソは、素早いプレスをかけ、ロングボールも有効に使い出した浦項の戦いに、「落ち着いてプレーできなかった場面が多かった」(ポポヴィッチ監督)。そして61分、元神戸FWペ チョンソクのゴールで試合を振り出しに戻された。
その後、すぐにフォルランを投入し、打開を図るも、ホームで勢い付く浦項に押し込まれる展開が続いた。しかしながら、なんとか守備陣が最後のところで身体を張り、逆転は許さず。一方、終盤には酒本、杉本がミドルシュートを放つも、決定打には至らない。結局、1-1の引き分けで終了。「勝てた試合」(山下)だっただけに、桜色のチームには悔しさも残ったが、韓国・浦項の地に200人以上集まったセレッソサポーターの後押しも力になり、敵地で貴重な勝点1を得た。