2016J1昇格プレーオフ
決勝
2016.12.4日
セレッソ大阪
清原 翔平 (52')
1
HOME
FULL TIME
0
キンチョウスタジアム
0-0
1-0
ファジアーノ岡山
キンチョウスタジアム
17,086人
レポート
監督コメント
選手コメント
■柿谷曜一朗選手
「(Q:終わった瞬間の思いについて)
うれしかったです。最後のほうは、足も痛かったので、頼む、守ってくれと思っていましたし、DF陣には感謝しています。
(Q:勝って泣けることについて)
セレッソで、初めて、タイトルといっていいのかわからないですが、タイトルのかかった試合で、ピッチに立てていた、セレッソの一員としてプレーできていたことは、この5カ月間、足(の治療)のために全力で付き添ってくれていたメディカルスタッフには、本当に感謝しきれないくらい感謝しています。これからまだまだお世話になりますが、そこの感謝が一番大きかったです。僕の精神的なところでも、僕の性格上、プレーできないとイライラしてしまったりするところも含めて、全部飲み込んで、治療に専念させてくれたので。僕のわがままだったりも全部聞いてくれていて、最後、この試合に出るために全力でやってくれていたので感謝しています。
(Q:最後に間に合うことができたが?)
そうですね、間に合っているのかどうかは分からないですが、無理してでも(試合に)出たいということは言っていたし、無理している形にはなったけど、それをさせてくれるように調整してくれたと思うし。本当にありがたいです。
(Q:ケンペスのユニフォームは、キャプテンとして、作りたいと?)
いや、みんな、ソウザにしても、ケンペスだけじゃなくて友達もいましたし、僕がいま、ここで、サッカー選手として試合ができているのは、ケンペスのおかげというのは、もしかしたら言い過ぎなのかもしれないのですが、あいつとFWをするようになってから、得点を取れるようになったから。本当にあいつとは、その頃の楽しかった想い出とかいっぱいありますし、見てくれていると思っていたので。恥ずかしいところは見せたくなかった。
(Q:J1昇格を果たして、また来季へのスタートにもなるが)
まずは1年間、みんな頑張ったので。満足のいく結果でJ1に上がれたわけではないし、もちろん反省するところは反省しないといけないけど、とりあえずはゆっくり休みたいです」
■キム ジンヒョン選手
「失点ゼロで抑えれば、J1に昇格できるということだったので。しっかりと後ろでゼロで守れたことで、チームはJ1に昇格できましたし、(柿谷)曜一朗や澤上(竜二)らが前から頑張って守備してくれている姿を見て、後ろでは気を抜けなかったと思うし、それで集中力も続けていけたと思います。だから、こういう結果が出たんだと思います。こんないいチームで、いい選手が揃っていて、いつもサポーターも多く(スタジアムに)入ってくれていたりだとか、そういうのも含めて、(セレッソは)本当はJ1に自動昇格しないといけなかったと思いますし、途中で失点が続いていて、なかなか勝てなかった時期もあったので。そういうところではすごく悔しかったけど、悔しい気持ちを、今、いい気持ちに変えることができたかなと思います。2014年からずっと悔しい思いしか味わってこなかったので、(J1復帰を決めて)ちょっとはすっきりした気持ちになったかなと。このチームはJ1にいないといけないと思いますし、(今のままなら)J1に行っても難しい試合ばかりになっちゃうので、みんなが一生懸命練習して、もっと強くなるようなチームにならないと、またJ1に残れなくなってしまう。練習からしっかりやっていきたい」
■清原翔平選手
「この1年間、J1昇格だけを目標にしてやってきたので、それが叶ってうれしいです。また、昨年の昇格できなかった姿を、自分のチームではないですけど、見ていて、その悔しさというのが、サポーターの人たちからも1年間通してずっと伝わってきていたので、そこで(チームが)2年目で(J1に)戻れたということは、本当によかったなと思います。
(Q:価値ある決勝点について)
コーナーキックで、こぼれ球というのは狙っていましたし、ソウザがよく競ってくれたなと。ゴール自体は泥臭いし、ただ詰めるだけでしたが、そこを狙うというところはずっと1年間やってきたこと。最後の最後のところで、ああいうところを狙い続けたことが(結果に出て)自分のなかではよかったかなと思います。自分らしいといえば自分らしい得点ですが、もっとリーグ戦でもそうですが、違う形でもゴールを取れなければいけなかったかなという思いもあります。(古巣のツエーゲン)金沢の結果は知っていました。気になっていましたが、(J2に)残ってくれてよかったです。今年、金沢戦に出られなかったことが、悔しいというか、心残りのところではありますが、でも、残ってくれてホッとしましたし、自分のなかでは、先週もそうでしたが、金沢の結果が、この試合をいい気持ちで迎えられる1つの要因でもあったかなと思います」
■丸橋祐介選手
「1-0で勝てたことが、すごく(価値が)大きかったです。(相手の反撃のなかでも)最後まで声をかけあって集中して、失点ゼロで抑えることができて、よかったです。昨年(J1昇格プレーオフ決勝)は一瞬の隙を突かれて失点してしまっていたので、今年は90分間(フルタイム)通して、みんなが集中できていたかなと思います。今季、いいときも悪いときもあったし、そのなかでも、みんなで声を掛け合って、チーム一丸となって、最後まで戦えたかなと思うので。そこが最後はいい形で終われたことにつながっているのかなと思います」
■酒本憲幸選手
「(Q:J1に復帰できた率直な心境について)
ホッとしたのと、最後、勝って上がれたことが、素直にうれしいです。
(Q:今季を象徴するような、苦しい試合でもありましたが、しっかり耐えきりました)
ほんまにチーム一丸となって勝ち取れたことが、J1に上がってからも、自分らの力になると思うし。一丸となれたことがよかったと思います。
(Q:このJ2での2年間、長く感じましたか?)
そうですね。J1にすぐに上がらないとあかんというなかで、みんな戦っていたのですが、当初の目標だったJ1自動昇格というのが潰えてしまったけど、(今年は)プレーオフに切り替えることができた。終わってみれば、短かった感じもします。
(Q:ホームでJ1復帰を祝えたことについて)
喜びを分かち合うのが、チームスポーツの醍醐味でもあるし、それは何よりもよかったことです」
■澤上竜二選手
「(Q:J1昇格を決めた率直な思いについて)
素直にうれしいというのと、今のままではJ1では通用しないと思うので、これからどんどん練習して、J1で活躍できるように頑張りたい。
(Q:前半、拮抗した展開のなか、ピッチでどんな思いでプレーしていましたか?)
守備の時間が多くなっていても、そこで自分が頑張ることで、攻撃にもつながると思うので、どんどん守備に貢献していこうというのは、始めから考えていたこと。守備の部分でうまくいっていたと思うし、それがよかったかなと思います。
(Q:最後、ベンチからチームを見守っていた心境について)
1点決めて、集中して守備ができていたし、点を取られる感じはなかったので。ピンチはありましたが、身体を張って守ってくれたので、チーム全員で勝てたかなと思います。
(Q:終盤戦など、チームにしっかり貢献できたなかでの、J1昇格になったが、今季を振り返っての感想は?)
点は取れていないので、そういう部分ではまだまだ貢献できていないところが大きいし、来年はしっかりゴールという形でチームに貢献できるように頑張っていきたいと思います」
■山口蛍選手
とりあえず良かったです。引き分けでの昇格は望んでいなかったので、勝つ事だけを考えていきました。
ロングボールを入れられても集中してしっかりしていたので、今日はやられる気は全くしなかったです。
ソウザに気持ちよくやらせて上げたいと思って自分はバランスをとりながらやっていました。
昇格出来なければ帰ってきた意味が無いと思っていました。もし昇格できなかったら、どんな気持ちになったのかというのは考えられないですが、それくらいの気持ちで半年間やってきたので報われて良かったです。
(上手く行かない時期もありましたが?)そんな中でも色んな人が支えてくれましたし、チームとして勝てない時期や悪い時期がある中でも、そんなに大崩れするわけでなく、応援してくれる声が伝わってきたので、今日に繋がったと思います。
本当にホッとはしていますが、まだここからが始まりで、またJ1でやるというスタートですし、1年で戻ってこないようにしなくちゃいけないですし、それだけのチーム作りというのをこれからもしていかなくちゃ行けないし、上位にいたセレッソというのを取りもどしたいというのもあるので、今日の勝利をきっかけに、またそういうセレッソを取りもどしたいと思います。
1つ前の京都戦の教訓がすごく生かされたと思う。最後は同じ展開になったし、その中でも京都戦は失点してしまいましたけど、今日に関しては全員で守れたので、そこはチームとして生かせて、チームで勝てたというのが出た試合だったと思います。
(帰ってきてから何か変わったと思うことは?)特にないですが、半年で帰ってきて、自分がやらなくちゃというより周りに合わせていることが多かったと思います。来年からはそういうワケにもいかないと思うので、ヨウイチロウ君(柿谷)やケンユウ(杉本)を含めて自分たち3人が引っ張っていかないといけないと思います。
本当に苦しい時期がすごく長かったですが、実りのある一年だったと思う。
(去年のこの日のことは覚えている?)昇格あと一歩のところまで来ていて、最後あの形で追いつかれてしまったというのは本当に忘れられないものがあったし、この2試合に挑むに当たってスカウティングの人が作ってくれたビデオの中にも、そういう悔しさを忘れないという映像も入っていたので、それがまたチームを一丸にしてくれたと思います。
(ヨウイチロウ君が帰ってきたら全てが変わると言っていましたが…)本当に変わったと思いますが、まだ万全ではない状態の中でもあれだけの影響力があるから、万全でいてくれたらもっともっとチームは良くなると思う。何と言ってもセレッソはヨウイチロウ君のチームだから、やっぱりヨウイチロウ君をどう攻守に渡って生かせるかがチームの鍵になると思う。
来年も含めて彼中心のチームでやっていくことには間違いないと思うので、自分はそれを中盤からしっかり支える役割でありたいと思います。
ヨウイチロウ君は後半の時間でも攻撃の起点になる選手ですし、自分が思いきって飛び出していけるのもヨウイチロウ君がいるからというのはあります。ヨウイチロウ君がいなかった時期はそれほどなかったですし、戻ってきてからはかなり増えたと思う。
それだけでも大きな変化があると思います。
本当は京都戦も勝って5連勝で締めくくるのが一番でしたけど、それもチームみんなの気持ちでここまで来れたと思います。
まだまだこれからだと思うし、もっともっとセレッソらしいものを見せられると思う。
ACLに出た時のチームがやっていて一番強いという手応えがあったし、どことやっても負ける気はしなかった。年齢が若かったというのもありましたけど、全員が走って多彩な攻撃をしていたと思う。今いる選手でもそれは出来ると思う。J1に行ってもそういう自信を持ってやっていきたいと思います。
(涙がでたのは?)自然と出ました。
(柿谷選手が号泣していたのは?)ヨウイチロウ君が背負ってきたものの重さが自分とは違うし、けがで長くいなかったので当然のことだと思います。
ヨウイチロウ君の気持ちも分かるし、自分と似たような境遇ですし、自分の場合は(けがをした時)シーズン最後まで復帰できなかったですけど、ヨウイチロウ君はしっかり戻ってきてくれたし、懸命にリハビリしている姿もチームに見せてくれていたので、ランニングや歩くだけでも外に出てきてくれるだけで、チームやサポーターの人も明るくなったと思う。
大きな役割を渡していたと思います。
■監督会見①
https://youtu.be/a4ORE6iOYd8
■監督会見②
https://youtu.be/cqYzZkm7in8
「まず、雨のなか、本当に多くのファン、サポーターの方に来ていただき、また、セレッソに携わるすべての方々に、感謝を申し上げたいと思います。そういう力が最後になって、やりたいサッカーができたというか、非常に攻守に充実した、かつ、球際(の強さ)、(攻守の)切り替え(の速さ)を含めて、セレッソ本来の目指すべきサッカーができたのかなと思います。ただ、セレッソにとっては普通なのかもしれないですが、それに戻る難しさと、持続する大変さというのを、もう1回クラブ、チームがしっかりと受け止めてやっていくというところが重要になると思います。その上の、アジアだったり、世界だったりというところを(目指しつつ)、しっかりと足下を見つめながらやっていくということが、本当にチームのみならず、クラブとして大切なことだと思います。ある意味で、スタートラインに立ったということなのかもしれないですが、頑張ってくれた選手と、裏方とかで選手を支えてくれたスタッフに、心からお礼を申し上げたいし、ここにいらっしゃる皆さん(メディア)にもいろんな力をいただいたりしましたし、グラウンドでも。それと、最後に、本当に最後までチームを見捨てずに応援してくれた方々に、心より感謝を申し上げて、次またしっかりと頑張っていくことが、セレッソにとっては必要なのかなと思います。本当にどうもありがとうございました」
Q:今日の試合について、岡山の赤嶺真吾選手への対応について、山下達也選手がマッチアップするケースが多かったが、主審の西村雄一さんが比較的(激しいプレーを)流し、繊細に笛を吹いて止めなかったことで、セレッソとしてやりやすさもあったのでは。
「何の違和感もなく、激しくお互いに堂々と、監督も彼の性格も含めて、本当に正々堂々とやれたかなと思いますし、アジア、世界基準では、いたって普通のお互いのファイトだったのかなと思います。ファウルに対して止まることもなく、かつ、お互いに早くやろうともしていたし、攻守が途切れない切り替え(の速さ)というのもお互いにあった。ただ、戦術として、山下のマッチアップのところというよりも、やはり2列目の飛び出しとか、矢島(慎也)くんのスルーパスもあるので。特にこちらからは指示を出してはいないが、非常にタイトなマークを山下がやったうえに、今日は(全体的に)激しくはやるんですが、頭だけは相手の特長のイメージだけを持ちながら試合をやるということができた。特長のある選手がいるので、熱く激しくというなかで、相手のイメージを持っていれば、自然に頭と身体が動くだろうと。準決勝の1失点のところ(課題)もあったので。(キム)ジンヒョンも含めて、守備の集中力は非常にあったのかなと思いました」
Q:セレッソは、ジェフユナイテッド千葉戦後、J1自動昇格の可能性がなくなり、J1昇格プレーオフに向けてチームを作り直すところもあったと思うが、そこに向けて大熊監督のトライとは? 守備面で残り5試合では非常に落ち着きも出て、失点も減ったと思うが、どんなアプローチをしてきたか。
「ボールを運ぶというか、潤滑剤的な選手が、同時に2人抜けたことによって、前で時間を作れることが、攻守、守備の安定をもたらすし、それは曜一朗であったり、攻守は非常に連動して関係があるので。失点したのは、ディフェンスラインのせいだけだとは全然思っていなかったです。本来であれば、今日のような4枚で、伝統あるセレッソのサッカーの上乗せをしたいという思いも、自分のなかではあったのですが、やはり僕のなかでは、ピッチ上では、選手の移籍だったり、曜一朗のケガでの長期離脱だったりもあり、なかなか攻守のバランスを取れなかったなか、どうにか勝利を、勝点を(積み重ねる)ということで、スタッフとも相談して、そういうことをやってきました。そのなかで、最後悔いなく、曜一朗も戻ってきたこともあり、本来のセレッソのやってきた伝統なり、特長なり、自分がやりたいサッカーというのをチャレンジするというのが、セレッソにとってもいいし、それが勝点を稼げる要因にもなるであろうと思っていました。それと、個人的な事を言うと、個人の選手にシステムを当てはめることがいいかどうかということで、ケガで2年以上離脱していた藤本の復活というのは、非常にセレッソにとっては大きいと思います。彼の復調ということが、本来のセレッソだったり、4枚でやれるというセレッソの自信とか、私自身の確信というものが出てきたところもあるし、それに伴っての攻守の安定度をもたらす曜一朗が戻ってきたということが、流れのなかで非常に大きいことが、成績に正比例したのかなと思います」
Q:過去2回のJ1昇格を決めたときと違ったところとは?
「違うというよりも、まず『苦しい』ということが同じだというのはあります。それと、指摘もされたが、同時にイレギュラーがあったなか、フロントを兼務するというタイムリーさも、チームが生き物だったり、いろんなイレギュラーがあったというところで、そういうところは難しかったのですが、フロントスタッフが非常に助けてくれて、最後は目標を達成することができたのかなと思います。あえて、違いということになると、それなりのチームの色なり伝統というものがあるのかなと思います。ここに来て、継続する大切さ、我慢することだったり、最後になってチームとして出てきたのかなと。セレッソは調子のいいときはいいが、流れの悪いときに我慢したり、勇気を持って(いく)というところと、人もそうだが、自分も頑張ればまた人もよくなるという、チームの相乗効果というのを、少しずつそれが出てきた。曜一朗もそういう悔しさをもとに、彼が戻ってきて、チームに我慢だったり、自分が我慢することによって周りもよくなるんだと。そういうのが出てきたことが、前もそうだったんですが、ちょっとそういうところがあって。考えているようで、本当にチームを広く深く考えられているか、苦しいときに。それが少しずつ、そういうことを考えるやつが多くなってきたというのが、非常にいいこと。それが違うというわけではないのですが、他のチームもそうだったが、セレッソに限っては苦しいときにそういうことができるようになってきたことが、今日の内容とか、勝ちきるというところにつながっているのかなと思います」
Q:岡山の長澤監督はFC東京時代の監督、コーチという間柄も含めて、旧知の間柄だと思いますが、改めてこういう舞台で戦ったことについて。
「優秀な監督でこれからが楽しみだし、正々堂々と戦えたことを誇りに思います。苦しいなか、プロとして一緒にやってきたやつなので、心より敬意を払うし、本当に今日できてよかったです」