2021明治安田生命J1リーグ
第37節第1日
2021.11.27土
セレッソ大阪
藤田 直之 (80')
西尾 隆矢 (87')
2
HOME
FULL TIME
1
ヨドコウ桜スタジアム
0-0
2-1
名古屋グランパス
柿谷 曜一朗 (67')
ヨドコウ桜スタジアム
10,313人
監督コメント
選手コメント
■大久保嘉人
Q:今季のホーム最終戦であり、自身のホーム最終戦でした。試合を終えた率直な気持ちは?
「本当に多くのサポーターの方たちに見送られて、自分が想像していた以上でした。スタッフさんとか、急で、バタバタで、迷惑をかけたかなという思いです」
Q:今日はチームとしても前半から積極的に攻めていました。自身のパフォーマンスを振り返ると?
「楽しくサッカーができました。あれだけのチャンスもありましたし、『楽しいな』という気持ちでした。『楽しもう』と思って試合に臨んでいたので、最高でした」
Q:試合後のセレモニーでは、「(チャンスで)豪快に外してしまった。それもストライカーの宿命」という言葉もあったが、自身の決定機を振り返ると?
「あの位置は得意ではなかったので、『どうやって打とうかな』と思っていたのですが、何も考えずに打ちました。決められたら良かったですが、FWはその繰り返しなので。その繰り返しで191点を取ってきたので。こういうチャンスがあるだけでも楽しいなと。これがサッカーだなと思いながらやっていました」
Q:逆転ゴールが決まった瞬間はどのような思いでしたか?
「いつ入ってもおかしくない展開だったので。今日はみんなの動きも気合いが入っていました。ゴールが入った瞬間はちょっとホッとしました。最後、勝てて良かったです」
Q:試合後の引退セレモニーでは、奥さまからの手紙もありましたが、どのような思いで聞いていましたか?
「本当に知らなくて、サプライズでした。『今日は絶対、泣きたくない』と思っていたら、あの手紙がきて(笑)ああいう気持ちはあまり聞いたことがなかったので、本当に嬉しかったです。迷惑をかけてきた思いもあったので、あの手紙は本当に嬉しかったですし、これからまた、違った形で感謝を伝えていきたいなと思います」
Q:柿谷選手がいる名古屋との一戦で、彼が素晴らしいゴールを決めました。彼なりの惜別の思いだったと思うが、ゴールについては?「やられた」という気持ちだと思いますが。
「嬉しかったですね。目の前で、曜一朗らしいゴールを決められた。素晴らしいなと思いました」
Q:試合後は会話もかわしていたが?
「ユニフォーム(交換)のことですね」
Q:実際に交換したようだが?
「曜一朗とは、試合するたびに交換していて、家には曜一朗のユニフォームばかりありますが(笑)それはそれで嬉しいですし、これから曜一朗のプレーも見ていきたいなと思います」
Q:リーグ最終節と天皇杯へ向けて
「天皇杯で優勝したい気持ちは強いです。タイトルを獲って終われたら嬉しいですね」
Q:最後のリーグ戦での得点も期待されるが?
「そこは深く考えていないです。いい形で、楽しみながらリーグ戦を終えられたらいいなと思います」
Q:チームメートが背番号20を付けて送ってくれたが、最後の1年、セレッソで20番を背負って戦った日々を振り返ると?
「15年ぶりに帰ってきて、最初は点を取り続けることができたので、いい1年になったなと思います。アキさん(西澤明訓)が付けていた番号ですし、酒本(憲幸)も付けていた番号。それを自分がセレッソで付けられるとは思っていなかったので、本当に良かったです」
Q:温かく送って下さったサポーターへの思いは?
「あれだけのファン、サポーターの皆さんが素晴らしい送り方をしてくれたので、感謝しかありません。セレッソ大阪は家族と同じくらい大事なチームなので、これから先、応援していきたいなと思います」
■西尾隆矢
Q:逆転ゴールについて
「前半からいいボールが上がっていました。自分も外していたので、最後にしっかり決めることができて良かったです」
Q:CKから清武弘嗣選手のアウトスイングのキックだったが、ドンピシャだった?
「そうですね。キヨくん、マルくん(丸橋祐介)と、ずっといいボールを蹴ってくれていました。練習でもいいボールをくれていたので、あとは僕らが合わせるだけでした。それを試合で出せました」
Q:今日は積極的にトライし、チャンスの数も多かった。内容面での手応えもあったのでは?
「そうですね。名古屋相手にルヴァンカップ決勝で悔しい敗戦をして、前節はフロンターレにも力の差を感じる試合をしてしまった。この1週間、最後の質を高めたり、『どんどんチャレンジしていこう』ということはキヨくんからも声がかかっていました。チーム全体で積極的に、前に前にプレーできたことが、いいサッカーにつながったのかなと思います」
Q:守備でもタイトにいけた実感はありますか?
「はい。球際で負けてしまうと、そもそもダメなので。試合の入りから集中して、しっかり球際に強くいこうと意識していました」
Q:前節の試合後には「嘉人さんのためにも勝つ」と話していたが、ホーム最終戦の今節、まさに自身のゴールで勝利をプレゼントできたが?
「ホーム最終戦で、嘉人さんもこのスタジアムでプレーするのは最後ということで、本当に勝ちたかった。嘉人さんには1年間を通してお世話になりましたし、経験してきたことを教えて下さったので、自分がこうしてゴールを決めて、勝ちを届けられたことは嬉しいです」
Q:試合後、大久保選手から何か言葉はかけられましたか?
「いつもは厳しく指導してもらっていますが、今日は笑って、『ナイス』と言ってくれました(笑)」
Q:その一言が嬉しかった?
「はい、嬉しかったですね(笑)」
■小菊昭雄監督
「今日はどうしても勝ちたい試合でした。今年、なかなか期待にお応えすることができなかったセレッソファミリーの皆様のためにも、そして、ルヴァンカップのファイナルで敗れた相手に成長した姿を見せたい、結果で示したい、そういう試合でした。何よりも、大久保嘉人のホーム最終戦ということで、いろんな思いが詰まったゲームでした。その中で、先制はされたんですけど、私たちが一つひとつ積み上げてきたサッカーをお見せすることができたと思います。内容も伴った試合で勝てたことを凄く嬉しく思います。ルヴァンカップと同じような流れで失点したんですけど、そこから、選手たちの魂、気持ちが入ったゲームで逆転することができたことに、大きな成長を感じました。天皇杯のタイトルという目標へ向けて、また一つひとつやっていきたいと思います」
Q:ルヴァンカップ決勝からの成長を示したい一戦で、前半から内容も良かったと思います。特にビルドアップで縦パスを積極的に入れ込むシーンも目立ち、右サイドバックの松田陸選手が中に絞るなど工夫も見られました。今日の狙いは発揮できましたか?
「まさしく、おっしゃるとおりで。ビルドアップのところは、時間をかけて一つひとつ積み上げている中で、チームとしてボールを保持しながら前進していく作業はできていました。ただ、課題として挙げられるのが、ゴールへ向かう、縦を意識しながら全員が関わること。そういったところは課題として残っていましたので、この1週間、そういったところにトライしていこうと。次のステージとして、リスクを背負ってしまう面もあるとは思うんですけど、もっともっとゴールへ向かう、オン・ザ・ボールもオフ・ザ・ボールも仕掛けていく。そういったところをチームとして用意してきました。そういったシーンがたくさん見られたことは大きな収穫です」
Q:今日の守備面についてはいかがでしょうか?
「守備のところは、今まで積み上げてきた、前からボールを奪いにいく守備です。ゴールを守る守備ではなく、積極的にボールを奪いにいく守備、今までやってきたことの集大成としてホーム最終戦でトライしていこうと。そういう指示で試合に臨みました」
Q:大久保選手の先発起用の意図について。アグレッシブなプレーが見られたが、パフォーマンスについては?
「嘉人に関しては、引退を表明したからとか、ホーム最終戦だからとか、そういうことは一切関係ありません。今日はどうしても勝ちたかったですし、勝利を目的としたときに、一番いい選択をしたつもりです。彼が引退を表明してから、いろんなプレッシャーや責任を背負ってやっていたんだな、ということが分かるくらい、本当に練習の中でも、気持ちの入った、コンディションも抜群でキレキレの嘉人でした。パフォーマンスも高かったので、今日は必ず高いパフォーマンスを発揮してくれるという信頼の下で彼を選びました。シュート数が物語るとおり、彼の嗅覚、ゴールへの意識を存分に発揮してくれました。残念ながらゴールは奪えなかったのですが、一番、危険な選手でした。チームとしての守備も含めて、いまやろうとしているサッカーを体現してくれたと思います。今日、奪えなかったゴールは、次のリーグ戦、天皇杯で楽しみにしておこうと思っています」
Q:柿谷曜一朗選手のゴールについても、思うところはあったのでは?
「試合の中で怖い選手であり続けました。ゴールシーンは彼の技術やセンス、全てが表現されたスーパーゴールでした。曜一朗という偉大な選手とホーム最終戦で対戦できたことを嬉しく思いますし、深い縁を感じました」