2023明治安田生命J1リーグ第12節

2023明治安田生命J1リーグ

2023.5.7

セレッソ大阪

0

HOME

FULL TIME

1

0-0

0-1

鹿島アントラーズ

関川 郁万 (67')

ヨドコウ桜スタジアム

12,676

  • 入場時間

    SAKURA SOCIO ゴールド 11:30 / SAKURA SOCIO シルバー 11:35(ゴールド会員様入場後) / SAKURA SOCIO 11:40(ライト会員は除く) / 一般 12:00

  • イベント

    にじさんじコラボデー

  • 放送

    DAZN

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

MATCH REVIEW

降りしきる雨の中、攻守で懸命に戦うも、セットプレーからの失点で無念の敗戦


劇的な勝利を飾った前節の大阪ダービーから中3日。セレッソ大阪は、ホームに鹿島アントラーズを迎え、ゴールデンウィーク3連戦ラストとなる明治安田生命J1リーグ第12節に臨んだ。先発は直近2試合と同じ11人。サブには、4試合ぶりにジョルディ クルークスが入った。

 

試合前から降りしきる雨の影響により、ピッチのところどころで水が溜まるコンディションの中、序盤は互いにロングボールを蹴り合う展開に。そうした中でも、セレッソは左サイドを中心にボールをつなぎ、チャンスを作る。すると23分、両チーム通じて最初の決定機をつかむ。原川力の縦パスを為田大貴がフリックし、左サイドを崩すと、香川真司の折り返しに最後はゴール前で原川がシュートを放ったが、相手DFにブロックされゴールならず。守備では、マテイ ヨニッチと鳥海晃司を中心に相手の攻撃を跳ね返し、決定機を作らせない。さらに、この試合はセカンドボール対策としてあらかじめ奥埜博亮のポジションを落とし、原川とダブルボランチを形成。中盤での競り合いでも鹿島に引けを取らず、前半は0-0ながら悪くない展開で折り返した。


後半は、前半にイエローカードをもらっていた為田に代わり、開始から上門知樹がピッチに入る。56分、その上門が縦に突破して打開を図ると、63分にビッグチャンス。左サイドの深い位置でのスローインからレオ セアラが収めて上門につなぎ、上門の折り返しに香川が合わせたが、シュートはミートしなかった。後半、鹿島はセレッソの左サイドを徹底して狙ってきた。ボールが止まるピッチコンディションも利用し、じわじわ押し込んでくる鹿島に対し、セレッソも鳥海が何度も好カバーを見せるなど対応。危ない場面は作らせなかったが、67分にスローインからCKを与えると、このセットプレーから失点。ファーサイドで折り返されたボールがDFに当たって軌道が変わる不運もあったが、逆サイドで関川郁万に押し込まれた。


ここから反撃に出たいセレッソだったが、71分、上門が足を高く上げる危険なプレーにより、一発退場に。数的不利に陥った中、75分、小菊昭雄監督はジョルディ クルークスと進藤亮佑を投入。キック精度の高さと個の強さで打開の糸口を探る。ただし、鹿島の堅い守備を破れないまま時間は経過。90分、ジョルディ クルークスのクロスに北野颯太がヘディングで合わせたが、後半のシュートはこの1本に留まった。試合はこのまま0-1で終了。鹿島に与えた決定機らしい決定機は失点の場面のみだったが、相手の堅守を崩すことができず、タイムアップ。前節の大阪ダービーに続く連勝はならず、上位浮上のチャンスを逃す結果となった。次節は1週間空いて、敵地での京都サンガF.C.戦。連敗したルヴァンカップでの借りを返すべく、しっかりと準備して臨みたい。

監督コメント

■小菊 昭雄監督

「今日の試合は、ダービーに勝利した後ということで、非常に大きなウエイトを占める大切なゲームでした。その中で、この天候でピッチコンディションが難しい中、選手たちは一つ一つの局面でバトルして、勝利のために戦ってくれました。少しアクシデントはありましたが、最後までゴールを取りにいく、勝利を目指す姿勢を見せてくれたことに感謝しています。こういったピッチコンディションでは、球際、セカンドボール、1対1のバトル。その強度が局面、局面で出るのですが、全体的に鹿島の強さ、逞しさ、勝負強さ。そういったところを感じるゲームでした。我々も強く、うまく、逞しくなるために、今日の試合をしっかり受け止めて、3連戦の振り返りもしながら、次の京都戦に向かっていきたいと思います」

Q:結果的にセットプレーが勝敗を分けることになりました。前回のホーム、広島戦でも失点にこそつながらなかったが、身長の高い選手や強度の高い選手が揃う相手にチャンスも作られていた。今節も含め、セットプレーの守備について

「選手たちとも共有していますが、サッカーでは攻撃、守備、そこに加えてリスタート、この3つが勝敗の大きなウエイトを占めます。リスタートも、我々スタッフで相手のストロングを共有しながらトレーニングを積んでいるのですが、こういった展開、ピッチコンディションではやはりリスタートが大きなポイントになると改めて感じました。この失点を次に生かしていかないといけないと思いますし、この連戦で、攻守だけではなく、リスタートも含めてフィードバックしていきたいと思います」

Q:鹿島相手にホームで勝ち切れない状況が続くことについて

「今日もこの天候の中、たくさんのセレッソファミリーの皆様が勝利を信じて熱い応援をして下さったにもかかわらず、結果が出なかったことを申し訳なく思います。今までの試合の中でも、自分たちがゲームをコントールした試合もありました。引き分けで終わってもおかしくない試合もありました。その中で、カウンターやリスタートで決め切られる。そうした鹿島伝統の勝負強さを今日も改めて感じました。一人一人のプレー強度も非常に高いモノがありました。我々も継続してトレーニングを積むしかない。日常を積み上げていくしかないと思います。次はアウェイで鹿島に勝てるように、自分たちで強くなってリベンジしたいと思います」

選手コメント

■奥埜 博亮選手

Q:難しいピッチコンディションの中での試合になったが、終わってみて、結果を分けたモノをどう振り返りますか?

「試合前のグラウンド状況から見て、こういう試合になるという予想は全員が付いていたと思います。その中でも、(水はけの)いいところ、悪いところがあったので、なるべく相手を押し込んだ状態から、いいピッチコンディションのところで崩す形も作りたかったのですが、相手の圧力もありました。プレッシャーに行ったところで裏返されたり、相手の狙いに対してどう対応するか、そこもポイントだったと思います。あとは、セットプレーで勝負が決まるとも思っていたので、そこで失点したことがもったいなかったと思います」

Q:前半は、鹿島がフィジカルを押し出してきた中でも負けない部分や、押し返した中でサイドで起点を作れたシーンもあったが、次第に相手の圧力に屈してしまった?

「圧力というか、後半、相手は僕たちの左サイドを狙ってきた。そこは水溜まりがあり、うまくボールが転がらない場所だったので、そこに蹴って、そこから前向きに守備をする形を作ってきた。僕らがクリアし切れないところでスローインにしたら、そこから押し込む形を作ってきた。それでも耐えることができていたとは思いますが、そこから自分たちも同じことをしてひっくり返すのか、それを見せながらつないでいくのか。その使い分けがしっかりできたら良かったと思います」

Q:勝ったり負けたりが続く状況だが、今後に向けて

「日々の練習からしっかりやるしかないですね。そこで対応力や、一人一人の力を付けていければ、どんな状況にも対応できるチームになっていけると思うので、日々の練習からしっかりやるしかないと思います」


■原川 力選手

Q:難しいピッチコンディションでの試合だったが、鹿島に押し込まれ続けたわけではなく、前半は特に五分の展開でもあったと思うが、どう振り返りますか?

「意図的に何かできるような状況ではなく、セカンドボールを一つ拾う、拾わないで、状況も大きく変わる試合だったので、そこで負けないことは意識していました。あと、こういう試合はセットプレーが重要になる中で、自分たちはほとんどセットプレーを取れなかったことも勝敗を分けたと思います。(セットプレーを)取りにいくような試合の運び方もあったかなと思います」

Q:今日は香川選手がトップ下で、奥埜選手とのダブルボランチで臨んだが、その狙いは?

「セカンドボールがキーポイントになるということで、おっくんが(最初から)落ちて。鹿島もサイドの選手が中まで絞ってセカンドを拾う選手が多いということで、おっくん(奥埜)と僕のところで対応しようと。横にいてくれる分、個人的には助かりました。見る場所も広くはないので、やっていてやり易かったですね。大きな差が付く試合になるとは最初から思っていなかったので、焦らずにやり続けることが重要でした。その中でセットプレーからやられたことは、もったいなかったと思います」

Q:こういう僅差の試合をモノにするために必要なことは?

「広島戦や今日もそうですが、一つ勝てば一気に順位が上がるタイミングで勝てていない。勝負強さ、というと抽象的になってしまいますが、そこを突き詰めることはチームとしてやっていかないといけないと思います」


■鳥海 晃司選手

Q:ピッチコンディションが難しい中でも、しっかり守れていた部分も多かったと思うが、試合を振り返ると?

「どのエリアのピッチコンディションが悪いかも伝えられていましたし、今日は割り切ってこういったサッカーをしようという中で、セットプレーから失点してしまったことは、もったいなかったと思います」

Q:セットプレーの守備について

「まだ映像を見ていないので分からない部分もありますが、一人一人がボールにアタックすること。今日の失点シーンであれば、僕もアタックした方が良かったかも知れません。映像を見て、またしっかり振り返りたいと思います」

Q:ゴールデンウィークの3連戦は、守備陣の奮闘が光ったが?

「結果が全てだと思います」


■キム ジンヒョン選手

Q:試合を振り返ると?

「この天候の中でも応援してくれたサポーターに申し訳なく思います。セットプレーからの失点でしたが、自分たちがどう対応すべきだったか、一人一人の責任も含めて、もっと(セットプレーの守備は)良くしていきたいです」

Q:攻撃面に関しては、つなぐことが難しい中で心掛けていたことは?

「今日のグラウンド状況もあり、下でつなぐのは難しかった中で、割り切ってプレーしました。鹿島に強みがあるロングボールでの戦いになってしまった。もう少し下でつなげる状態であれば、また違ったかも知れません。ロングボールだけになると、鹿島のCBの強みも出るし、跳ね返されてしまう。難しい状況もあったと思います。その中でも、前半はチャンスもありました。何とか前で収めて攻めることができれば良かったなと思います」