2024明治安田J1リーグ第2節

2024明治安田J1リーグ

2024.3.2

鹿島アントラーズ

植田 直通 (85')

1

AWAY

FULL TIME

1

0-0

1-1

セレッソ大阪

レオ セアラ (58')

県立カシマサッカースタジアム

24,664

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

MATCH REVIEW

待望の背番号9今季初ゴールで先制も、終盤にセットプレーから失点。敵地カシマで勝点1を分け合う


鹿島アントラーズのホームに乗り込み挑んだ明治安田J1リーグ第2節。セレッソ大阪の先発は、開幕戦から1人変更。CBの鳥海晃司が外れ、西尾隆矢が今季初先発、初出場を果たした。開幕戦で掴んだ自信を確信に変えるためにも、勝点3を強く望んでの一戦となった。
 
立ち上がり、相手のロングボールに落ち着かない時間もあったセレッソだが、10分過ぎからペースを握り始める。前節同様、ボール保持の際は左SBの登里享平が内に入り、田中駿汰とダブルボランチ気味にプレー。しっかりとボールを動かしつつ、香川真司と奥埜博亮も含めた前の5枚がうまく絡み、フィニッシュへ持ち込む。12分、毎熊晟矢がニアゾーンへ鋭い縦パスを入れると、奥埜が進入してクロス。最初のチャンスを作る。17分には相手CKを跳ね返して鋭いカウンターを発動させると、最後はレオ セアラ、香川とつないでルーカス フェルナンデスがシュートを放ったが、GKに防がれた。巧みなパスワークで鹿島を翻弄するセレッソは、24分にも決定機。田中を起点に複数の選手が関わり、最後は香川のクロスに中で収めたカピシャーバが左足でシュート。際どいコースへ飛ばしたが、相手GKの好守に阻まれた。39分、開幕戦に続きこの試合でも良いプレーを見せていたルーカス フェルナンデスが負傷交代。思わぬアクシデントに見舞われたが、前半は鹿島のシュートをゼロに抑えるなど、セレッソがワンサイドゲームを演じた。 

ただし、後半は、かつてセレッソでも指揮を執ったランコ ポポヴィッチ監督が選手交代も駆使して流れを変えにかかると、セレッソも前半のように主導権を握り続ける展開とはならず。後半開始から入った鈴木優磨に起点と時間を作られ守勢に回ると、55分には、サイドを崩され被決定機も、ここは相手のシュートが枠を外れて事なきを得た。鹿島に傾きつつあった流れだが、逆にこの時間帯にセレッソが先制に成功。58分、GKキム ジンヒョンからパスを受けた舩木が右足で縦にパスを入れると、奥埜が丁寧に落とし、受けた登里が左サイドのスペースへ絶妙なパス。ここへ前半途中から入っていた為田大貴が走り込み、左サイドの奥を取ってクロスを上げると、中で合わせたレオ セアラがワントラップからダイレクトでシュート。詰めかけたセレッソサポーターの前で、待望の今季初ゴールを決めた。直後にもセレッソに決定機。再び舩木を起点に為田、奥埜で左サイドを崩し、今度は奥埜のクロスにレオ セアラがヘディングで合わせたが、ここはわずかに枠を外れてゴールならず。レオ セアラは70分過ぎ、自ら交代を訴えベンチに下がる。
 
すると、ラスト15分は鹿島の猛攻に遭い、セレッソは自陣ゴール前に釘付けに。それでも、キャプテンの山下達也が入って後ろを5枚で固めたセレッソは、GKキム ジンヒョンを含めて鹿島のCK攻勢も体を張ってしのぎ、失点は許さない。それでも85分、ゴール前でFKを与えると、これを鹿島に決められ、同点に追いつかれてしまう。ここからさらに逆転を目指して攻めてきた鹿島だが、セレッソも慌てずボールを握り返し、勝ち越しは許さずタイムアップ。開幕戦に続き、リードした展開を勝点3につなげることはできなかったが、何とか敵地で勝点1は拾った。
  
「鹿島に勝てていないことも知っていたので、自分が来て勝てればと思って臨みました。苦手なチームとかジンクスを変えてこそ優勝できると思ったので、凄く気持ちも入っていました」。今節も出色のプレーを見せた登里は試合後、そう悔しそうに振り返ったが、「試合後もすぐに改善点も話し合っています。あとはそれを結果につなげていきたい」と次節を見据えた。「内容的にも自分たちがやりたことをスムーズに前半からやれていた。セットプレーから追いつかれてはしまったが、悲観する内容、結果ではない」とは田中。ホームに戻って迎える次節の東京ヴェルディ戦こそ結果につなげ、今季初勝利を掴みたい。

監督コメント

■小菊 昭雄監督

「試合を終えて、勝ち切りたかった思いと同時に、試合前日からアクシデントがあり、今日の試合中もバタバタとアクシデントがあった中でも負けないチームに成長したなという思いと、両方の思いがあります。ただ、優勝を目指すには、最後の失点をしのげるチームに成長していかないといけません。そこは全員で課題を共有したいと思います。ただ、試合内容としては、特に前半、そしてアクシデントが出る後半の途中までは、素晴らしいゲームだったと思います。そこは継続して積み上げていきたいです」

Q:後半の立ち上がり、試合の終盤以外は終始、セレッソがペースを握っていたと思います。前節に続き、アウェイでも良い内容を示せたことは今後の自信にもつながると思いますが、その一方で、再び勝点1に留まったことについて

「開幕戦で見せたパフォーマンスを今日も出せたこと、ポジティブな面がたくさんあったことは、私自身も嬉しく思います。チームとしても、さらに自信を深めたと思います。ただ、開幕戦と同様、勝点3につなげることができなかったことは、私も含めて全員で見つめ直さないといけません。ここからさらに強く、強かなチームに成長していきたいです。2試合を終えて負けていないことは、ポジティブに考えています。昨年は負け数も非常に多く、優勝争い、上位争いから脱落したこともありますので、まずは負けないチームに一つ一つ成長しているという実感はあります。さらに強くなっていけるよう、努力していきたいです」

Q:途中交代したルーカス フェルナンデス選手とレオ セアラ選手の状態について

「本人たちも『重傷ではない』ということでしたが、おそらく筋肉系のトラブルだと思います。明日、しっかり検査をして、ドクターの見解を聞いて、次節に向けてジャッジしていきたいと思います」

Q:今節は鳥海選手も欠場したが、状態について

「彼も少しコンディション不良でこちらに来ることができませんでした。ただ、大阪にいるスタッフに聞いたところ、コンディションは改善に向かっているということなので、次節に向けて準備させたいと思います」

Q:リーグ戦における鹿島戦の未勝利が続いてしまったが?

「独特なアウェイの雰囲気の中、いつも難しい試合になります。ただ、いつもの終わった後とは違う気持ちでいます。それは、先ほども申したポジティブな点が多かったからだと思いますが、これを続けていけば、必ず上位争い、優勝争いができるという手応えを、この2試合で私自身は強く感じましたので、ブレずに全員でやっていきたいと思います」

Q:試合後、ポポヴィッチ監督と話をされていたが、どんな話をされた?

「ポポさんからは、『素晴らしいチーム。素晴らしいパスワークで、苦労した。いいチームを作っている』ということを仰っていただきました。私自身、ポポさんからたくさんのことを学びましたので、そういう方からそのような言葉をもらって、すごく嬉しかったですし、感謝しています」

Q:ラストは、鹿島もなりふり構わずボールを入れてきた。形は関係なく「絶対に点を取る」というマインドがあったと思うが、それをどう受け止めて、セレッソもどう生かしていく?

「さすが鹿島だなと。全員が同じマインドで、何が何でもゴールを奪うという強い気持ち。サポーターも含めて強い圧を感じました。そこをしのげるチームになっていかないといけないと、強く感じました。それが鹿島の伝統だと思いますし、ファミリーを含めた伝統だと思います。私たちも毎日を精一杯やりながら、セレッソファミリーの皆様と勝負強いチームにしていきたいと思います」

選手コメント

■レオ セアラ選手

Q:試合を振り返ると?

「今季初ゴールを決めることができて嬉しいです。同点で終わったことは残念ですが、鹿島のホームで対戦することは簡単ではありません。次の試合に向けて、いい準備をしたいです」

Q:得点シーンは、トラップからシュートまでの判断も早かったが?

「タメ(為田)からいいクロスが来ました。いいところにトラップできたので、そのままシュートを打って、決め切ることができました。サポーターの前で決めることができて良かったです」

Q:負傷交代となったが?

「今週は練習から少し違和感がありました。悪化しないように、交代させてもらった感じです。最後までやりたい思いもあったのですが、今後に影響が出ないよう、交代を伝えました」


■為田 大貴選手

Q:予期せぬタイミングでの出場だったが、試合への入り方は?

「アップもしていなかったですが、サッカーでは起こり得ること。前半はノボリさん(登里)たちが中でうまく作ってくれて、あまりボールには関与しなかったので、試合の雰囲気に慣れて前半を終えることができました。入りとしては悪くなかったです」

Q:そうした中で、後半、登里選手のパスに抜け出して、先制点をアシストされたが?

「ノボリさんがうまくスペースにパスを流し込んでくれました。僕は勢いをもって前を取りにいく。そこはチームの決まり事でもあるので、それを徹底できました。レオが落ち着いて決めてくれました。ゴール前で仕事をしてくれる選手がいるのはセレッソの強み。あそこまでチームとしてうまく運べたと思うし、一人一人が役割を果たせたと思います」

Q:前節、今節と崩しの形を多く作れていることは、ポジティブな点でもあると思います。ここ数年、セレッソでプレーしている為田選手から見ても、変化や進化は感じますか?

「昨年、一昨年に比べて練習の強度も上がっていますし、一人一人が求められていることは大きくなっていますが、チームとしてやりたいこと、やることはハッキリしています。選手が迷わず試合に入れているので、年々、いいチームになっていっていると思います。選手が積み上げてきた部分もあります。あとはベテランの選手たち、真司さん、おっくん、ジンさん、今日は途中からヤマさんも入ってきましたが、自分たちの役割を最大限に出しているところを周りの選手たちは吸収しながら成長していけています。素晴らしいベテランの選手たちがチームを引っ張ってくれていると思います」

Q:「やるべきプレー」という言葉もありましたが、一人一人が役割を整理して試合に入れている?

「そうですね。整理されている分、試合の入りもいいと思います。前節も今節もチームがやりたいこと、チームの色は多く出せていると思います。キャンプより完成されたチームになってきていると思うので、いい傾向にあると思います」

Q:だからこそ、2試合とも勝点1で終わっている現状が、プレーされている選手たちが一番もどかしいと思いますが、見ている側としても悔しさが募ると思います。チームとして、この2試合の勝点1をどう受け止めていますか?

「前節に関しては、3を取らないといけないゲームでした。優勝を目指すと言っている以上、あのような試合で勝点1に終わってはいけません。逆に言えば、内容が悪くても勝点3を取っていけば、その中で修正できます。今日の1も、先制しましたし、セットプレーも警戒して練習からしっかりやっていたので悔しさもありますが、アウェイの鹿島で勝点1を取ったことも大事。ただ、次のホームで勝点3を取らなければ、この1の意味も薄れます。全ては次のホームにかかっていると思うので、必ず勝点3を取りたいです」


■香川 真司選手

Q:内容は良かったが、勝ち切れない悔しさも残る試合だったと思う。試合を終えての感想は?

「もちろん勝ち切りたかったですが、ラスト15分は鹿島の圧力も感じました。勝つに越したことはないですが、こういう試合で負けないことも大事。後半、1点を取った後の戦い方は少し守勢に回り過ぎて課題も残りましたが、負けなかったことも良かったと思います」

 Q:中盤3選手の関係性と、登里選手や毎熊選手も中に関わっていく作りは凄くスムーズだが、どのような手応えをもっていますか?

「特に前半はノボリが中に入ってきて、うまくボランチのような形でつなげていたので、そこからのコンビネーションを含めていい崩しはありました。欲を言えば、あそこで1点を取りたかったです。ただ、後半にしっかり取った中で、2点目だったり、プレスの行き方は課題も出ました。ラインが下がるとやられる回数も増える。鹿島もこういう戦い方が得意なので、踏ん張りたかったです」

Q:最後、鹿島がなりふり構わず蹴ってくることは考えられたが?

「あの時間帯は守備にフォーカスしていたので、耐え切りたかった気持ちはありますが、あの勢いの鹿島に2失点目をしなかったことも重要です。次節に勝てるようにやっていきたいです」

Q:あのような、なりふり構わず点を取りにくるメンタルが鹿島の特長でもあるが、セレッソが一段階上がるためにも必要なこと?

「そうですね。やっぱりメンタリティーでしょうし、圧力を受けながらも防ぎ切る、勝ち切る。ディフェンス陣も含めて、今日よく頑張りましたけど、もっと成長するためにはあそこでゼロに抑える。そこはチームとして求めないといけません。いいサッカーをしたからオッケーではなく、そういうところでこだわれるチームにセレッソもならないといけない。もっと貪欲に求めていかないと、上には行けないのかなと思います。勝つためにどういうメンタリティーでやるかは、チームにとって成長する上で大事かなと思います」

Q:自身のコンディションは、とてもいいように見えるが?

「いや、まだまだです。ゲーム感覚を含め、試合を重ねるごとに高めていかないといけないですし、それはトレーニングからやっていきたいです。今年どれだけ自分が進化していけるか、それは自分自身にかかっています。今年は戦術的にも変化して、新加入選手も入ってきた中で、自分の役割も変わり、自分の良さを出せる部分も増えてきているので、もっともっと良くなっていくと思います」


■田中 駿汰選手

Q:試合全体を振り返ると?

「流れ的にも内容的にも自分たちがやりたことをスムーズに前半からやれていたので、セットプレーから追いつかれてはしまいましたが、悲観する内容、結果ではないと思います」

Q:中盤の連動性やボールの出し入れがうまくいって、特に前半は鹿島が付いてこれなかったように見えたが?

「常にノボリ君と僕で、真ん中で組み立てに入りながら、真司さんやおっくんはできるだけ前に関われるように、相手の嫌なポジションにいることは常に意識していました。鹿島の選手もやり辛そうだったので、自分たちとしては、いい感じでポゼッションはできていたと思います。お互いがお互いを見てプレーすることはキャンプから取り組んでいたので、それが試合にもしっかり出ていると思います」

Q:先制後、追加点のチャンスを逃したことが、試合の分岐点にもなった?

「開幕戦も2点差にできず、その後に失点しました。今回もチャンスはあったので、そこで決めれれば一番良かったですが、追加点がなくても守れたとは思うので。相手のセットプレーが強いことは分かっていたので、もっともっと全員で声を掛け合って守ることが大事でした。こういう相手は一瞬の隙を逃してくれないと、改めて感じました」


■登里 享平選手

Q:ボール保持の際はボランチの位置でプレーする時間も長かったが?

「そうですね。相手を見ながら、いい立ち位置を取ってスタートして、どの選手が自分にアプローチしてくるか、見る時間も余裕もありました。隆矢、翔、マイクもうまくつないでくれたので、やり易かったです」

Q:先制点につながったパスについて

「あれはもう、タメ(為田)の動き出すタイミングが良かった。相手のサイドバックも見れていなかったので、そこで勝負あったというか、僕は流し込むだけでした。セレッソに入る前から、タメの動き出しのタイミングはいいなと思って見ていましたが、実際に一緒にやってみて、あのような動き出しが特長だなと思ったので、その特長を把握した上で出せたパスだと思います」

Q:入ってまだ2ヶ月だが、すっかり馴染んでいるというか、選手の特長はすでに把握されている?

「初めての移籍だったので、まずしっかりコミュニケーションを取ることを大事にしながら、サッカーの話もしつつ、経験も伝えています。自分のプレーも理解してくれていますし、セレッソもコミュニケーションは取りやすいチーム。今日の試合後も、悔しい引き分けでしたが、すぐに改善点も話し合っていますし、いいチームだと思います。あとはそれを結果につなげていければと思いますし、自分も勝たせられるようにやっていきたいです」

Q:すごく楽しそうにプレーしている印象を受けたが?

「楽しいですね(笑)。自分が今までやってきたことが間違っていなかったというか。相手を見ることや駆け引きも含め、すごく楽しくやれています」

Q:最後は鹿島もなりふり構わず点を取りに来たが、勝点1について

「鹿島に勝てていないことも知っていたので、自分が来て勝てればと思って臨みました。苦手なチームとかジンクスを変えてこそ優勝できると思ったので、凄く気持ちも入っていました。結果的に引き分けてしまったので、まだまだだなと。後半は相手もロングボールが増えて、そこで拾った後の距離感も遠くなりました。その中でも、持つところは持つとか、相手をひっくり返すとか、相手の勢いや流れを切るとか、うまく試合運びができれば良かったです。でも、いい場面もありましたし、この引き分けを次につなげることも大事。修正するところは修正して、またいい準備をして次節に臨みたいです。勝って成功体験を増やして、自信を積み重ねていきたいです」


■毎熊 晟矢選手

Q:勝点1の受け止めについて

「難敵の鹿島を相手にアウェイで勝点1を持ち帰れたことは次につながる、と言いたいところですが、自分たちが目標にしているところは高いところなので、こういった試合を勝ち切れるようにならないといけない。そこはチームで話しながら、次に向かってやっていきたいです」

Q:同点後は、より自身の個の力を押し出して、勝ち越しを狙うシーンも見られたが?

「失点した後、鹿島さんもより圧力をかけてくると分かったので、みんなには『それを受けるな』とは伝えました。5バックにしてから自分たちの時間もなかったので、個の力が必要だと感じていました。もっとチャンスを作りたかったです」

Q:相手が2トップ気味に圧力をかけてきた後半について

「強い2人でしたが、CBもうまく抑えることができていましたし、DFラインとしても高く保とうということは試合前から話していました。コンパクトに守ることは前半から意識していました。今年に入って、西尾選手と(同サイドで)組む期間は少なかったですが、お互い人にも強くいけていたと思います」

Q:内容的にはセレッソが上回って勝つべき試合だったと思うが、鹿島の執念、強かさを目の当たりにして感じたことはありますか?

「スタジアムの雰囲気も含め、これが鹿島だなと。やる前から分かっていましたが、後半は自分たちがボールを持つ時間を増やせなかった。相手に付き合わず、会場の雰囲気にも惑わされず、自分たちの保持の時間を増やせれば良かったと思います。あのような展開になると、ラインは下がってしまう。それでも最後もゴール前は守れていましたが、セットプレーはああいうことも起こる。勝ち切るためには、不用意にファウルしないことも大事だと思います」

Q:内容は素晴らしかった。細かいところを突き詰めれば、タイトルに届くのではないか、という手応えも感じられたが?

「セレッソに来て3年目になりますが、常にタイトルは目指してやってきました。タイトルを獲れるチームになるためには、ということは常に考えています。明確な答えはまだないですが、細かいところも突き詰めてやりたいですし、今年はそういう細かいところも言い合ってやれているので、継続してやっていきたいです」


■ルーカス フェルナンデス選手

Q:前節と同様、いい内容の試合を見せたと思うが、勝点1の受け止めについて

「いいプレーはできたと思いますし、自分たちのやりたいサッカーはできていたと思います。リードして追いつかれた部分では悔しさはありますが、前を向いてやり続けることが大事。次のホームで勝点3を取れるように、全員でやっていきたいです」

Q:負傷交代となったが?

「太ももに違和感が出ました。検査しないと分からないですが、自分の感覚としては、そこまでひどくはないと思います」


■キム ジンヒョン選手

Q:かつてセレッソでも指揮をされたポポヴィッチ監督が率いるチームとの対戦となったが?

「2014年は結果として良くなくて、監督も途中で交代してしまったのですが、選手にも責任はあったので、申し訳ない気持ちもありました。気持ちの熱い監督で、戦う姿勢やメンタルを強く言われていたので、そこは今日、自分も表現したかったです。セレッソで成長している姿を見せたかったですし、成長した姿を感じてくれたら嬉しいですね」

Q:試合を振り返ると?

「前半は僕らもボールを握る時間が長く、先制できたので、勝つべき試合だったとは思います。最後は押し込まれる時間も長く、セットプレーから失点しましたが、守り切りたかったですね。点は取れていますし、自分が止めれば勝ち切れるので、何とか自分自身がしっかりゼロで防ぎたいです」


■山下 達也選手

Q:リードした試合終盤での出場となったが、振り返ると?

「展開的に守り切らないといけない展開で入ったので、うまくみんなに声を掛けながら守り切ろうと思ったのですが、簡単ではなかったです」

Q:蹴り込んでくる相手に対してクリアする、という役割はハッキリしていたと思うが、ピッチ内での意思統一は?

「後ろを5枚にしたからと言ってベタ引きするわけではなかったですが、相手もつなぐより蹴ってきたので、どうしても後ろに重心が下がってしまって、最後はチャンスを作られました。セットプレーからの失点も含め、もったいなかったと思います」

Q:負傷者が複数、出ている現状はどう考えますか?

「そういう状況でも負けていないですし、鹿島も前節はいい試合をして勝っているので、そういう相手とのアウェイでの勝点1をポジティブに考えたいです。ケガから復帰してくる選手もいますし、長い選手もいますが、チームの総合力で乗り越えられると思います」

Q:リーグ戦では、セレッソでは2019年以来の出場となったが?

「いつでも試合に出られる準備はしてきたので、あとはそれを結果につなげていかないと、サポーターも認めてくれないと思いますし、選手からも信頼は得られないと思う。またチャンスを伺えるよう、日々、コンディションを上げていくだけかなと思います」


■奥田 勇斗選手

Q:投入時の役割について

「5バックの左のウィングバックに入りました。攻撃時はウィング気味に張って攻撃的にプレーして、守備では5枚で手堅く守ると。特に僕が入ったときはリードしていたので、守備から入ることを意識しました。役割を整理して入れたとは思います」

Q:相手が蹴り込んでくる中で、難しさもありましたか?

「いえ、やることはハッキリしていました。すぐ横に翔くんがいたので、翔くんが競って、自分がカバーしようと。隆矢や山さんがクリアした後のセカンドボールを拾うことを意識しました」

Q:緊迫した場面でのデビューとなったが、できたことと課題は?

「1-0という僅差の状況でしたが、特に焦ることはなく、自分のやるべきことをしっかりやろう、という思いで入りました。もっとプレスに慌てるかなと思ったのですが、落ち着いてプレーすればできる、周りも見える、という発見も今日はあったので、手応えはあります。課題は最後の質。ラスト、自分が上がってクロスを上げるシーンもあったのですが、もう少しGKに向かっていくボールを上げればチャンスになったと思う。これからも緊迫した状況で入ることが多いと思うので、最後のクロスの質は勝負を分ける。日頃の練習から意識して取り組もうと思います」

Q:左の登里選手、右の毎熊選手、このチームはサイドバックの役割として求められるモノはJリーグで一番難しいと思うが、どういうことを意識している?

「そうですね(笑)。自分は両サイドバックができるので、そこは強みにしながら、セレッソのサッカーはサイドバックのポジショニングが重要なので、常に頭をクリアにしてプレーしようと思っています。右と左では違うので、左も意識しながら練習からやりたいです」

Q:鹿島の濃野選手とは大卒の同期だが、意識はした?

「そうですね(笑)。大学時代は、お互いが右サイドバックだったので、マッチアップする機会はあまりなかったのですが。試合後も少し話をしました。負けていられないと思います」