2024明治安田J1リーグ第3節

2024明治安田J1リーグ

2024.3.9

セレッソ大阪

香川 真司 (42')

レオ セアラ (90+3')

2

HOME

FULL TIME

1

1-0

1-1

東京ヴェルディ

木村 勇大 (54')

ヨドコウ桜スタジアム

16,365

その応援が、大阪をアツくする。「セレッソ大阪応援デー」

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

MATCH REVIEW

香川真司の今季初ゴールで先制、レオ セアラの2試合連続弾が決勝点に。チーム一丸で今季初勝利を掴む


前節の鹿島アントラーズ戦から中6日。セレッソ大阪はホームに戻り、今季初勝利を目指して東京ヴェルディとの明治安田J1第3節に臨んだ。先発は鹿島戦から3人変更。レオ セアラ、カピシャーバ、ルーカス フェルナンデスの3トップが揃って外れ、後者2人はベンチからも外れた。1トップには上門知樹、左ウィングには為田大貴、右ウィングにジョルディ クルークスが入った。


これまでの2試合と同様、立ち上がりからボールを握って試合を進めるセレッソだが、東京Vの組織立ったプレスにパスが引っかかる場面も。それでもGKキム ジンヒョンが正確なロングフィードでプレスを回避。少しずつ主導権を握っていくと、14分に決定機。右サイドの毎熊晟矢を起点に左を経由し最後は中央を割って為田がシュートもわずかに枠を外れた。20分にもプレスを回避し香川真司を起点に右サイドからチャンスを作ると最後は毎熊のパスに上門がシュート。21分にも決定機。舩木翔を起点に為田が登里享平とのワンツーで左サイドを突破。クロスに奥埜博亮が合わせたが、ここも枠を捉えることができなかった。時間の経過とともに押し込みながらゴールが遠い前半だったが、守備では相手にシュートをほぼ許さず試合を進めると、42分に待望の先制点を奪う。舩木のロングパスを奥埜が頭で逸らし、右サイドでクルークスが相手SBと1対1の場面を作る。巧みな切り返しで進入して右足でクロスを上げると、ファーサイドで香川が詰めて、頭でネットを揺らした。開幕からの2試合は出場機会がなかった背番号11だが、「練習や練習試合から一生懸命やっていた。それはみんなが感じていること。そういう選手が報われるのは、チームとしても大きい」と香川。巡ってきたチャンスにしっかりと結果を残した。


後半も開始から攻勢に出たセレッソ。香川がペナルティーエリア内に進入し、最後は毎熊がシュート。セカンドボールを拾って登里もミドルシュートを放つなど、厚みのある攻撃を仕掛ける。ただし、54分、高いDFラインの背後を1本のパスで突かれてネットを揺らされる。一度はオフサイドの判定でノーゴールも、VARの結果、オフサイドはなかったとしてゴールが認められた。64分にもカウンターからゴールを脅かされたが、直後の65分に相手選手がこの試合2枚目の警告で退場に。セレッソが数的優位に立つと、ここを勝負所と見た小菊昭雄監督は66分に2枚替え。上門と奥埜に代え、レオ セアラとヴィトール ブエノを投入。勝ち越しゴールを奪いにいく。69分、ブエノ、香川とつなぎ、最後はクルークスのクロスに毎熊がニアへ飛び込む。その後もボールは握ったセレッソだが、[4-4-1]で守備を固める東京Vの守備を崩せないまま時間は経過。逆に86分にはFKからピンチも招いたが、ここはGKキム ジンヒョンが好守で失点は防いだ。すると試合終了間際、左サイドを破って好機を作ると、ここで得たCKから舩木が決定的なヘディングを放つ。ここはGKの好守でゴールならずも、こぼれ球に体を当ててマイボールにしたセアラがペナルティーエリア内で足をかけられPKを獲得。これを自ら決めて、セレッソが土壇場で勝ち越しに成功した。前節の負傷交代を受け、今週は治療に専念していた桜のエース。「トレーナーが支えてくれたおかげでピッチに立てた」と感謝の言葉を残した。


途中、ゴールやPKの判定を巡って試合が止まった関係もあり、後半は10分を超えるアディショナルタイムがあったが、得点後は鳥海晃司を投入して守備を固めて逃げ切ったセレッソ。「今日はとにかく勝ちたい試合でした。この2試合の内容、選手の頑張りを勝点3につなげてあげたい。そういう思いで臨みました。色んなことがあったゲームですが、勝点3を手繰り寄せたことを嬉しく思います」と小菊監督は試合を総括。負傷者も多い中、まさにチーム全員で掴んだ今季初勝利に対し、「一つ勝つことでチームがグンと成長する。今日はまさにそういう一戦だったと思います。これから我々はもっともっと成長していけると確信しています」と今後への自信も覗かせた。連勝を目指し、次節はサガン鳥栖とのアウェイゲームに挑む。


監督コメント

■小菊 昭雄監督

「今日はとにかく勝ちたい試合でした。この2試合の内容、選手の頑張りを勝点3につなげてあげたい。そういう思いで臨みました。ホームですし、勝点3だけを考えて臨みました。色んなことがあったゲームですが、勝点3を手繰り寄せたこと、総力戦で3試合を負けなしでこれていることを嬉しく思います。先ほど選手たちとも共有したのですが、『ここからだ』と。『内容の上積みはできているので、ここからは勝点を上積みしていく』と。そこにフォーカスして、次の鳥栖戦に向けてやっていきたいです」
Q:開幕から2試合もいい内容を示しながら引き分けに終わり、今日も素晴らしい内容で先制した後、後半に追いつかれました。苦しい展開の中で掴んだ今季初勝利の意味は?
「2試合の内容が良かっただけに、ひとつ勝つことがどれだけ困難なのか、改めて強く感じています。ひとつ勝つことによって、チームの結束力や絆、やっているサッカーに対する自信は一気に加速します。私自身、コーチとして長年そういった過去も見てきましたが、ひとつ勝つことでチームがグンと成長する。今日はまさにそういう一戦だったと思います。これから我々はもっともっと成長していけると確信しています。これからのセレッソが非常に楽しみです」
Q:決勝点を決めたレオ セアラ選手について。公開練習の時点では全体練習に合流できていなかったが、今日ベンチ入りできた背景と、自身が獲得して決めたPKについて
「前節、アクシデントがありましたが、幸いにも検査結果は軽傷で済みました。昨日の練習で最終チェックをして、シュートなど試合に出れるか最終ジャッジをしました。ただ、出場時間は限定されていました。長くても45分だと。前半から出してハーフタイムで代えるのか、勝負どころで投入するか悩んだのですが、ゲームプランとしては、後半勝負と思っていました。彼の存在感は大きなものがありますし、あの位置でボールを奪って、PKを決める。改めて、彼の能力の高さに感謝したいと思います」
Q:前半は良い内容の一方、後半は満足いかない部分もあったと思います。ゲーム運びについては、勝てていないことでの心理的な影響もあったのでしょうか?
「仰る通り、前半はいい内容で試合を進めることができましたが、後半はこの2試合の色んな思いが選手たちも頭をよぎったと思います。そこで重心が後ろに下がったり。そこはメンタルの部分だと思います。今日、勝ったことによって、メンタル的にもみんなでさらに強く、重心を前に進むことができると思います。そういった意味でも、大きな勝利でした。今日はCBの翔(舩木)と隆矢(西尾)、3トップのタメ(為田)、ジョー(上門)、ジョルディ(クルークス)の5人は、キャンプからセカンドチームとして頑張っていました。その中で、進藤のケガや前線の選手のアクシデントもありながら、悔しい思いをしていた選手たちが、しっかり自分と向き合って、自分の成長のため、チームの勝利のために、キャンプから全員でやってきた成果が出たことが大きいです。先ほどレオ(セアラ)の話もしましたが、ジョーがあの時間まで最終ラインを走らせて、ダメージを与え続けたことが、レオの決勝点につながったと思います。その意味では、今日はキャンプから約2ヶ月、全員で取り組んだ成果が出たことも大きな成果です」
Q:先制点を決めた香川選手について。今年の彼の状態は?
「今、彼に求めることは、昨年のタスクとはまた違い、ゴールやアシストなど数字です。そこはキャンプから彼にも、インテリオールの選手たちとも強く共有しています。今年の彼は、そういったタスクの中で、ボックス内でフィニッシュに関わることは、これからもたくさん出てくると思います。彼のゴールやアシストで勝利に導いて欲しいなと思いますし、彼のポジション・クオリティから考えると、10ゴールをしてもらわないと、私たちの目標は達成できないと思います。彼にも引き続き、ゴールに直結するプレーを期待しています」
Q:今節、欠場したカピシャーバ選手の状態は? 
「コンディション不良です。今節は無理をさせず、回避させました。次節の鳥栖戦は出場できる可能性もあります。また全員でいい競争をしながら鳥栖戦に向かっていきたいです」 
Q:今節は開幕2試合から前線3人の顔触れが変わったが、今日の働きについては?
 「前線3人は、人が変わってもやるべきことは一緒です。(相手の)最終ラインを破壊すること。その役割を、今日の3人ともよくやってくれました。誰が出てもチーム力が落ちない、競争力の高さを示せたゲームだったと思います」

選手コメント

■レオ セアラ選手

Q:決勝点となったPKを振り返ると?
「ゴールを決めることはいつでも嬉しいです。今週はあまり練習できず、1日しか合流できませんでした。トレーナーが支えてくれたおかげでピッチに立てたので、感謝しています」
Q:PKは自信を持っていますね。
「そうですね(笑)。こういう大事な時に決めるために、PKの練習は常にしているので、自信を持って蹴りました」
Q:土壇場で獲得したPKでしたが、同点では終われない思いもありましたか?
「相手は退場者を出して、後ろを固めてきましたが、僕たちはホームで絶対に勝たないといけないと思っていました。最後にPKを取って決めることができて良かったです」
Q:前節の負傷箇所の痛みはまだありますか?
「今週はずっと治療をしていました。家でもクラブハウスでも常に治療をしていました。そのおかげで、今日は痛みもなくプレーできたので、次に向けてまた準備したいです」

■香川 真司選手

Q:ジョルディ クルークス選手のクロスにファーで合わせた先制点を振り返ると?
「自分としては押し込むだけ、ヘディングで決めるだけでした。彼のプレーに感謝したいです」
Q:クルークス選手には、得点後もすぐに駆け寄っていましたね。
「彼自身、外国籍選手枠もある中で、練習や練習試合から一生懸命やっていました。それはみんなが感じていること。そういう選手が報われるのは、チームとしても大きなことです」
Q:ファーにいたことについては?
「左足で上げると思って、それに備えて入ったのですが、切り返した瞬間、いい動き直しができたと思います」
Q:ヘディングでのゴールは?
「あまりヘディングで決めるシーンはないですが(笑)、冷静に決めれたと思います」
Q:勝ち切れたことについて
「それが何より重要でした。今日はヴェルディにうまく対策されていたと感じます。自分たちもポジショニングで5レーンに人を置いて、3バック、2ボランチで回しながらやっていましたが、彼らもそれに対応して、いい距離感で戦っていました。隙を見つけることも難しかったですが、これからもそういう試合は増えると思います。試合に応じて臨機応変に対応することは、個人としてもチームとしても求めていかないといけない。後半も一人多い中でうまく守られていました。そこをどう打開するか。変化も必要かなと思います。今日はこの2試合に比べてチャンスの数は多くなかった。相手も研究してきていることを感じますし、ケガ人も出る中で、上積みや変化はシーズンを通して加えていかないと、一つのサッカーだけでは勝てない。そこは今後も重要です。ただ、どんな試合でも勝ち切ることを示せたことは、チームにとっては大きな一歩になったと思います」
Q:やはり勝つことでメンタルに与える影響も大きい?
「そうですね。何より勝つことが、チームに自信や勢いを与えます。どんな内容でも勝ち切ることは非常に大きなことだと思います」

■ジョルディ クルークス選手

Q:今季初先発、初出場でした。1点目もアシストされたが、試合を振り返ると?
「最初の2試合は出られず、メンタル的に辛い時期も続きましたが、今日の試合で先発で使っていただき、こういう形で結果も残せたので、まずは喜んでいます。ただ、継続していかないといけないので、これからも頑張りたいと思います」
Q:アシストという数字が付いたことが大きい?
「もちろん、そうですね。自分自身も嬉しいですし、このチームは練習からハードワークしているので、勝つべきチームだと思っています。今日は勝てたことが何より嬉しいです」
Q:アシストは対面の相手を1対1で抜いて、ファーサイドの香川選手へクロスを送った形ですが、狙い通りですか?
「そうですね。試合前、ブルーノ(クアドロス)コーチから相手の映像も見せてもらい、『右から突破してクロスを上げろ』と言われていたので、実践できて嬉しいです」
Q:今季は苦しい立場にいますが、プロフェッショナルとして、どう過ごしていましたか?
「まず自分自身、サッカーが大好きだから続けられたと思います。それに、僕にはいい奥さんがいます。僕のことを信じて常にサポートしてくれているので、心の支えになっています。いい時も悪い時も支えてもらっているので、こうしてプレーできていると実感しています」

■上門 知樹選手

Q:今季初先発でしたが、自身のプレーについて
「今季は色んなポジションをやっていますが、出してもらったところで結果を出すことがベストです。1トップとしては、レオ(セアラ)とは違った良さもあると思います。レオは収めたり、高さもありますが、僕はレオにはないものも持っていると思うので、前半からそれを全うすることを考えてプレーしました。その中で得点という結果は欲しかったですが、チームのために走ること、インテリオールがボールを受けるために相手のDFラインを下げる動きを繰り返すこと、見えないところでそういう役割をすることが今日の僕の役割だと思っていました。相手の2CBのラインを下げること、守備でハメることを中心にやりました。結果が出ていないので、足りない部分もありますが、任せられた役割をしっかりやろうと思っていました」
Q:背後を取って深みを作ること、相手を押し下げることは自身としても狙っていた?
「そうですね。享平くん(登里)が中に入って時間を作ることもやっているので、真ん中のスペースをいかに広げるかが僕の役割だと思っていました。僕が抜けたらCBは付いてきた。試合中もそれを見ながら、インテリオールやボランチがボールをさばけるスペースを作ることを意識していました。その上で、僕自身にもパスが何本も来たので、そこで仕留めれば、もっと良かったです。前を向いた時、僕の動き出しを見てパスを出してくれる選手は多いので、そこは狙っていきたいです」
Q:今季はアンカーもやっていますが、切り替えはできましたか?
「どこで出てもチームのために、という思いは強いですし、全然問題ないです。逆に(色んなポジションができることを)ポジティブに考えています。そこを強みにしたい。ただ、どこで出ても高いレベルでやらないと競争には勝てないので、結果も求めてやっていきたいです」
Q:毎熊選手がキャプテンマークを巻くようになったが、その姿はしっくり来ますか?彼の意識に変化も感じる?
「まだしっくりは来ていないですが(笑)、代表から帰ってきて逞しくなったと感じます。チームのことを思って常に行動してくれていますし、僕自身も見習わないといけない。巻くことでより責任感も出ると思いますし、それがいい方向につながっていると思います。今日、マイク(毎熊)がキャプテンマークを巻いて勝てたことは良かったです」

■田中 駿汰選手

Q:今節も前半の途中からボールを支配して、主導権を掴んでいたが?
「そうですね。前の2試合と変わらず、特に前半は自分たちのペースでできたとは思います」
Q:開幕からの2試合をスカウティングして、相手も研究もしてきたと思いますが、その中でも主導権を握れたことは、チームがやっていることへの自信になる?
「相手のプレスを回避するには、ちょっとのタイミングや、少しズレたり、その動作で外せる。お互いを見ることが大事ですし、そこは続けていきたいです」
Q:いい流れで先制したにも関わらず、後半はペースを渡してしまう時間帯もありました。
「後半も入りは良かったですが、そのままもっと押し込んで圧力をかけていれば、ああいう失点はなかったと思います。1戦目も2戦目も、先制した後に追い付かれている。そこを改善して追加点を取れれば、もっと楽な試合展開になります。それはみんな頭の中では描いていますが、実際、試合には出せていないので、これからの課題です」
Q:ただ、勝ち切ったことを次につなげていきたいですね。
「そうですね。今日は内容云々よりも勝つことにフォーカスして臨みました。ギリギリでしたけど、勝てて良かったです。(PKの瞬間は?)レオなので安心して見ていました(笑)」
Q:今節は3トップが変わったが?
「誰が出ても自分の良さを出せていますし、ビルドアップの形も問題なく出せています。自分ももっと周りを見ながら、ビルドアップに関わっていきたいです」

■毎熊 晟矢選手

Q:この2試合、勝ってもおかしくない試合を引き分けて迎えた今節でした。気持ちの持ち方としては、いかがでしたか?
「このチームに今必要なのは勝点3だと思って臨みました。ただ、2試合でやれたことはたくさんあったので、やり方は変えずに入ろうとみんなで話していました」
Q:立ち上がりこそ相手のペースもありましたが、前半の途中からはセレッソが試合を支配したと思います。今のやり方は、チーム全体で自信を持ってやれている?
「今日に関しては、対策されているなと感じながらやっていました。結構、相手がマンツーマンで来る中で、スペースはありますが、なかなか前進できない場面もありました。その中で、個の力も大切になってくると思って自分自身はプレーしていました。今後も相手が対策してくる中で、ブレずにどうはがしていくか。ここで課題が出たことで、またチームとして良くなっていくと思うし、良くしていきたいと思います」
Q:ハメられていても、ちょっとした立ち位置のズレやパスの出し方で、相手をはがしていくシーンもありました。そうしたチームとしての柔軟性や、一人一人のサッカーIQが今季は高いと感じるが、ゲームを作る上で、プレーしながら昨季との違いは感じますか?
「このフォーメーションにトライしながら、去年より一人一人がより考えながらポジションを取っていると感じます。誰が出ても同じサッカーをしないといけないですし、その中でも、個人個人、特長は違う。個人の特長も出しつつ、チームとしての方向性も変えずにやっていくことが大事だと思います」
Q:その意味では、今節は前の3トップが総入れ替えになった中でも勝てたことは、チームにとってプラスですね。
「そうですね。ジョルディ(クルークス)は言う必要がないくらい、得点に関与してくれました。ジョー(上門)も今日の展開で1トップはきつかった部分もあったと思いますが、彼の良さで前線で脅威になっていました。タメくん(為田)もそうですし、1節、2節でスタメンではなかった選手がハイパフォーマンスを出せることは、優勝するためには必要なこと。まだ悔しい思いをしている選手はたくさんいます。自分もこのチームでそういう思いをしたことはあります。そういった選手たちが入ってきた時は手助けをしたいと、いつも思っています」

■登里 享平選手

Q:今節は「研究されていた」という言葉を残す選手も多かったが?
「それでも、うまくブロックの間に顔を出したりして、ロングボールも織り交ぜてうまく優位に進めていたと思います。その後のセカンドボールの意識も高かったですし、相手を見ながらやれていたと思います」
Q:前半は素晴らしい内容の一方、後半に少し停滞した要因はどう感じますか?
「相手もやり方を変えたり、勢いもある中で、自分たちで落ち着く場所を作ることや、相手のプレスが届かない場所に立つこと、相手の足を止めること、相手の勢いを削ぐゲーム運びも重要かなと思います。鹿島戦も後半は主導権を握る時間は少なかったですが、先制点は重要ですし、後半も焦れずに自分たちの戦い方をすることが重要かなと思います。目線で相手も動いていたので、そこで逆を取ったり、自分自身もっとコントロールしたいです」
Q:ここ3試合、後半に主導権を握り返されている点は気になる?
「後半は相手もやり方を変えてきたりしますが、一回、押し込むことをやっていくことも大事。しっかりと奥を取りながら、ハーフコートでゲームを支配することが理想。そこで相手が前がかりになってきたらひっくり返したり、ラインを上げたり、そういうことも大事かなと思います」
Q:登里選手の持ち味がチームのやり方や戦術にもなっているぐらい、すでにフィットしています。新天地での初勝利、手応えはいかがですか?
「新しいことにチャレンジしていますが、相手を見てプレーすることや、どこに立つか、どの選手と駆け引きするか。そういったことはずっと考えながらやってきましたし、(セレッソも)気が利く選手が多いので、逃げ道も作れます。自分の動きを見て合わせてくれる選手も多いので、慣れない位置、ボランチに入ってやっていますが、周りが立ち位置をうまく取ってくれるので、自分がフリーになれます。そのあたりは、試合を追うごとに分かり合えてきていると思います」