第29節
2024明治安田J1リーグ
2024.10.2水
セレッソ大阪
西尾 隆矢 (48')
1
HOME
FULL TIME
0
ヨドコウ桜スタジアム
0-0
1-0
ガンバ大阪
ヨドコウ桜スタジアム
21,962人
ヨドコウサポーティングマッチ
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
■小菊 昭雄監督
「今日はマストで勝点3を取ると。選手たちとも、『極端な話、内容は悪くてもとにかく勝点3。そこにこだわって戦おう』と臨みました。前回のリベンジを果たしたい想いで戦いました。セレッソファミリーの思い、クラブの歴史、全てを背負って選手たちも戦ってくれました。その中で、これだけ素晴らしい内容で、内容を伴った勝利ができたことを嬉しく思います。ベンチから見ていて、『強かった。本当に強かった』と感じました。感動しました。私も27年間、このクラブの歴史を見てきて、常にガンバを追いかけてきました。その中で、ようやく追いつき、追い越せつつあるのかなと思っています。ただ、今年の順位もガンバが上ですし、最終的にガンバより上の順位で終わることによって、改めてセレッソがガンバを追い越した証明になると思いますので、残り6試合、必ずガンバを抜いて終わりたいと思います」
Q:前半、そして後半の途中まで、ほぼ完ぺきな内容を披露しました。今日の内容を表現できた理由をどのように感じていますか?
「ここ最近、色んなアクシデントがありました。どのチームもこの時期は蓄積疲労があり、色んなアクシデントもありますが、我々も選手たちにバタバタとアクシデントがありました。その中で、今節に向けた練習時間は短かったのですが、選手たちの『リベンジしたい』『ガンバに勝ちたい』『ここからもう一度上位争いをする』という強い気持ちが、今日のパフォーマンスにつながったと思います。私たちには(今シーズン)長いトンネルがあった中でも、たくさんの発見もありました。中でも、特にアカデミー出身の選手、若い力が出てきて、もう一度チーム力がグッと上がった。素晴らしい競争の中で選手たちが一つになって、『トンネルを抜けていく』『もう一度、自分たちが主役になる』という強い一体感がありました。そこが一番の大きな要因だと思います」
Q:先ほどの答えと関連するかも知れませんが、今節は3バックの真ん中を田中駿汰選手が務めました。相手に的を絞らせないビルドアップ、守備と、素晴らしいパフォーマンスを発揮したと思います。また、西尾選手が決勝点を決めました。彼らの評価について
「(田中)駿汰は改めて素晴らしい選手だなと思いました。最終ラインを統率した守備力だけではなく、ビルドアップも彼が基準となって、チームを動かしていたと思います。長短を織り交ぜながら、攻守の中心選手として躍動してくれたと思います。ここ最近、ケガ人の影響だったり、システムも変えたりして、練習や練習試合でも最終ラインでプレーする機会も増えていました。なので今日は駿汰を後ろに落として臨んたのですが、100%の信頼で託すことができました。(西尾)隆矢については、あのゴールが全て。彼のガンバに対する思いが詰まっていたと思います。得点シーンも素晴らしかったですが、駿汰と同様、守備でもパーフェクトのパフォーマンスを発揮してくれました。長い間、ケガで苦しんだ進藤も含め、この3人の素晴らしいパフォーマンスがあってこその今日の勝利だと思います。この3人で組むのはぶっつけ本番だったのすが、改めてクオリティーの高い選手たちだなと感じました」
Q:相手のパスに対してCBの出足の速さ、ボランチの喜田選手や奥埜選手の寄せの速さ、ボール奪取が波状攻撃に繋がっていたと思うが、中盤を制圧できた要因は?
「今日のゲームはそこが一番のポイントになると思っていました。良い守備から良い攻撃につなげていくこと。仰っていただいた後ろの選手、ボランチの選手の守備力や守備範囲も素晴らしいですが、レオ、ルーカス、颯太の限定や二度追い、プレスバック、彼らの献身性も、後ろの選手を助けてくれていると思います。前線、中盤、最終ライン、全員がハードワークして、戦術的な意図を汲んで、チームとして良い守備から良い攻撃につなげることができました。そこはこれからも自分たちの武器としてやっていきたいです」
Q:そうした守備の連動性が発揮できたのは、やはりダービーにおける気持ちの面が大きかったのか、少しずつ戦術面で上向いている証でしょうか?
「私が攻撃に舵を切りたい、攻撃に特長がある選手を使いたい、という部分で失点が多い試合も続いたのですが、やはりもう一度、守備の強度、献身性、ハードワークできる選手で、かつ攻撃のクオリティーもある選手。そうした人選をしました。システムも変えました。チームとして誘導の仕方、狙い所を全員で共有できたことが、守備の連動の大きな要因だと思います。V字回復まではいかないですが、長いトンネルを抜けることができた大きなポイントにもなったと思います」
Q:喜田選手が素晴らしかったが、彼の評価について。
「ヒナタ(喜田)も進藤と同様、長いケガで苦しかったと思うのですが、これからのセレッソを引っ張っていく選手だということを、今日見られた皆さんが一番感じられたと思います。ユースの時から彼は、セレッソの未来として、たくさんのアカデミースタッフ、サポーターからも期待されていた選手です。ケガで苦しい時間もあったと思うのですが、困難な時間もこれからの成長の糧になる貴重な時間にもなったと思います。これからもっともっと、攻守に中心選手として、セレッソを引っ張っていく存在に成長して欲しいです。私もこのクラブで、たくさん海外に行った選手、代表選手を見てきましたが、その選手たちに匹敵するセンスを持っていますので、これからの成長に私自身も期待したいと思います」
選手コメント
■西尾 隆矢選手
Q:決勝点の場面を振り返ると?
「なんで入ったんですかね?僕もよく分からないです(笑)。ルーカス(フェルナンデス)のキックミスだったと思うのですが、(北野)颯太が反応して、自分の前に転がってきて、あの瞬間はシュート一択でした。パスは全く考えていなかった。シュートだけを考えて振り抜きました。その気持ちが良かったのかなと。気持ちで押し込んだ感じです」
Q:コースも素晴らしかったですが、無我夢中でしたか?
「まだ(映像を)見ていないんですよ(笑)。チョロチョロ、というシュートかなと思ったんですが、そんな感じでもなさそうなので、あとで見て余韻に浸ろうと思います(笑)」
Q:打つ前にGKの位置も見ていたように見えたが?
「ホントですか?分からないです。本能じゃないですか(笑)。あの場面は、ほとんど記憶にないです」
Q:良い内容の前半に点を取れなかっただけに、後半の立ち上がり、貴重な先制点になりましたね。
「そうですね。前半は良い入りもできて、自分たちが主導権を握った中で、ハーフタイムには小菊監督も『試合展開はパーフェクト』と仰っていましたし、あとは決めるだけでした。ジンさん(キム ジンヒョン)も『ダービーは結果だけ』とハーフタイムにずっと言っていたので。だからこそ、後半は絶対に点を取ろうと思って臨みました。あの場面で決め切れたことは良かったです」
Q:その後は耐える時間もあったが、守備については?
「守備も少し前はしんどい時期もあった中で、4バックをやったり、3バックをやったりしながら、ここ最近は整理して臨めています。今日は得点できたことも嬉しいですが、ディフェンスとしては、2試合連続でのクリーンシートもポジティブに捉えたいです」
Q:今日の3バックのメンバーは公式戦では初めてだと思うが、攻守に安定していたが?
「(田中)駿汰くんは札幌でも(3バックを)やっていましたし、不安要素は全くなかったです。ボールをしっかり握ろうというテーマもあったし、進くんとも『ビルドアップは積極的にトライしていこう』と話していました。うまくできたところもあったので、継続してやっていきたいです」
Q:決めた瞬間、あれだけ感情を爆発させる姿はあまり見たことがなかったが、それだけ大阪ダービーのゴールは格別でしたか?
「普段、あそこまで喜んだりはしないのですが、アカデミー出身ですし、ダービーに懸ける思いは他の選手以上に強いと思っています。絶対に負けたくなかったですし、監督も言っていましたが、『勝てば天国、負ければ地獄』だと。その言葉に尽きますし、サポーターも勝ちしか求めていなかった。サポーターの皆さんに勝点3を届けられた喜びが大きかったです」
Q:アカデミー出身と言えば、北野選手のアシストでした。彼は自分で打ちたかったかも知れませんが(笑)。若い世代で勝ち取った大阪ダービーですね。
「颯太にも、『取らないで下さいよ』と言われましたが(苦笑)。点が入れば何でも良いと思っていました。颯太もこの試合に懸ける思いは強かったと思いますし、ここ最近のパフォーマンスは誰が見ても素晴らしい。自分たち若い世代がこれからのセレッソを引っ張っていかないといけません。(阪田)澪哉もいいパフォーマンスを出していますし、自分も負けていられない。自分が若手を引っ張っていける存在にならないといけないと思います」
Q:若手が出て圧倒して勝てたことは、未来へつながる大阪ダービーになりましたね。
「そうですね。今日は試合内容も良かったです。ただ、継続していかないと意味がないので、過信せず、一つ一つやっていきたいと思います」
■田中 駿汰選手
Q:率直に、大阪ダービーに勝利した思いは?
「めちゃくちゃ嬉しかったですね(笑)」
Q:結果だけではなく、内容も素晴らしかったが、手応えは?
「そうですね。前半から、相手のやりたいことを封じて、自分たちがやりたいことができていたので、正直、完全試合と言って良いんじゃないか、というぐらいのゲームだったと思います。相手のやりたい攻撃をやらせなかったですし、前線からしっかり守備をやってくれたので、自分たち後ろは狙うだけでした。前と後ろが連動した守備ができたと思います」
Q:今節は3CBの真ん中に入りました。ビルドアップも素晴らしかったが?
「僕が意識したことは、バランスを取りながら、(西尾)隆矢と進藤くんからボールを受けて、自分のところで相手のプレッシャーを止めたり、ちょっとしたことだとは思うのですが、それで次にパスを受ける選手がフリーになったりします。前半から、ボランチとのパス交換も多めにしようという意識はありました。ヒナ(喜田)やおっくん(奥埜)と短いパス交換でしたが、そういう1本が大事かなと思ってプレーしていました」
■進藤 亮佑選手
Q:大阪ダービーに先発で出て勝利した気持ちは?
「この瞬間を目指して、一週間もそうだし。シーズンを頑張っている理由が、この瞬間のためにあるなと、改めて感じました」
Q:そう思えるぐらい、スタジアムの雰囲気も含めて特別な舞台でしたか?
「やっぱり他の試合とは歓声の大きさが違うなと。ちょっとした球際も含め、一つ一つのプレーに対する歓声が違うなと思いました」
Q:そうした大舞台で、キャプテンマークを巻いて臨みました。意識した部分もありましたか?
「それは(巻いたからと言って)変わりません。前節の柏戦もそうですし、今まで出た全ての試合と全く一緒です。細かい作業の繰り返しで、勝利につながることは分かっています。(突然)キャプテンマークって、どうやって決めているんですか?」
Q:多分ですが、副キャプテンが順番に巻いているのでは?
「順番ですよね。順番で回ってきただけなのか…。でも、たまたまかも知れないですが、この大一番で任されたと、監督からの期待が込められていたと、勝手に変換して自分にプレッシャーをかけてプレーしました」
■喜田 陽選手
Q:試合終了の笛が鳴った瞬間の思いは?
「後半も前半のようにもっとつないで、握りたかったですが、守備でコントロールできたというか、みんなで一つになって守り抜けたので、そこが勝ちにつながったと思います。もう1点、2点と取れたら良かったですが、途中からは割り切った戦いもできたので、そこも良かったと思います」
Q:前半から後半の途中までは圧倒していたが、内容に手応えもあったのでは?
「このシステムも機能して、いい感じで崩せた場面もありました。柏戦は蹴ってロストする場面も結構あったので。そこでうまくつなげれば、崩すシーンも増えると思いますし、チャンスも増えて、得点も取れると思います。そこはさらに突き詰めていきたいです」
Q:大阪ダービーという舞台で、アカデミー出身選手の躍動も目立ったが、やはり気持ちも違いましたか?
「1試合であることに変わりはないですが、やっぱり小さい頃からガンバとはセレッソのライバルとして戦ってきて、そこは負けられない戦い、負けられない相手だったので、勝てて良かったです」
■奥埜 博亮選手
Q:普段とは違う組み合わせで臨みましたが、手応えがある内容になったのでは?
「今回、僕が出たのもアクシデント的な部分もありましたが、僕自身、試合に出たらこうしよう、という思いもありました。特に前半は良いゲームができたと思います。ビルドアップの立ち位置、ボールの動かし方、セカンドボール争い、押し込んだあとのリスクマネジメント、前半は全て良かったのかなと思います」
Q:後半の中盤以降、やや押し込まれる時間も増えたが?
「サッカーのあるあるというか、先に取ったらああいう展開もありますが、あの展開でもう1点を取れたら良かった。自分たちで相手の圧力を利用してひっくり返したり、相手の陣地でボールを動かすことができれば、守備の時間は減ったと思います。後半も勝つ確率はもう少し高めることができたと思います」
■阪田 澪哉選手
Q:大阪ダービーで先発でした。戦い終えた感想は?
「試合前からサポーターの皆さんの想いも届きましたし、絶対に勝たなアカン試合でした。いつもの試合とは違うというか、本当ならいつも同じようにしないとダメなのですが、どうしても気持ちはいつも以上に高まっていました」
Q:多少、強引にでも、積極的にシュートを打つ場面も見られました。
「あの展開で追加点を取れればチームも楽になりますし、個人の評価も上がるので、シュートは意識したのですが、決められなかったので、そこはもっと練習します」
Q:後半の途中から、対面の相手が変わったが?
「ファン アラーノ選手とウェルトン選手はタイプも違うので、もう少し臨機応変に対応できたら良かったです。ウェルトン選手の圧も感じたので、そこで負けない強さと、サッカーIQも高めていきたいです」
■北野 颯太選手
Q:内容も伴った形で大阪ダービーに勝ったが、試合を振り返ると?
「チームとして、小菊監督のやりたいサッカーができたと思います。僕らはそれに応えるだけ。自分のゴールで勝たせたかったのが本音ですが、ダービーは勝てたことで十分です」
Q:結果的に、決勝点はアカデミー出身選手のアシストとゴールになったが?
「そうですね。(ルーカス フェルナンデスの)キックミスかと思うのですが、たまたま自分のところにボールが来て、うまくトラップできたので、そのままフィニッシュまで行こうと思ったのですが、いいところに隆矢くん(西尾)がいて、しっかり決めてくれたので、良かったです」
Q:アカデミー出身選手として、大阪ダービーという舞台について。
「やっぱりこの試合は特別ですし、他の試合とはまた違う部分もあります。特にアカデミー出身選手、隆矢くんやヒナくん(喜田)は、より重みも分かっています。試合前からサポーターの皆さんの声も耳にしていましたし、負けられない一戦でした」
Q:リーグ戦の大阪ダービーは初先発でしたが、ルヴァンカップの大阪ダービーの先発ともまた違いましたか?
「そうですね。緊張はしなかったですが、より重みは感じました」
開始から攻守に圧倒し、大阪ダービーに快勝。アカデミー出身、北野颯太のパスから西尾隆矢が決勝点
台風10号の影響により延期になった明治安田J1リーグ第29節。セレッソ大阪は、ガンバ大阪との大阪ダービーに臨んだ。平日の夜にもかかわらず、試合前から両チームのサポーターが作り出す熱気は凄まじく、すでに雰囲気は“出来上がった”状態でキックオフを迎えた。先発は直近の柏レイソル戦から1人変更。鳥海晃司が外れて奥埜博亮が入り、田中駿汰が3バックの一角に入る3-4-2-1でスタートした。
セレッソサポーターの作り出す「PRIDE」のコレオが浮かび上がる中、引き締まった表情で入場した選手たちは、試合開始からガンバを圧倒する。ボールを握り、ワイドの幅もうまく使って押し込むと、8分、CKから進藤亮佑がクロスバーに当たるヘディングシュートを放つ。17分には、この試合、最初の決定機。柏戦に続いて大阪ダービーでも先発起用された阪田澪哉がドルブルで中へカットイン、北野颯太がヒールで流すとレオ セアラがGKと1対1になるも、やや角度がなく、シュートは一森純に防がれた。19分には素早い攻守の切り替えから高い位置で奪い、北野がミドルシュート。積極的にゴールを狙う。28分にもセアラに決定機。進藤が攻撃的な守備で奪ったところから、奥埜、喜田陽、ルーカス フェルナンデスとつなぎ、最後はペナルティーエリア内でセアラが相手DFを巧みに交わしてシュート。ただし、ここも一森の好セーブに阻まれた。扇原貴宏、永井龍と同期でセレッソのアカデミー出身、現在は青黒のゴールを守る守護神の壁を破れず無得点で終わった前半だが、内容的にはセレッソが完璧に試合を支配。前線からのプレスで相手の前進を許さず、ロングボールやクサビに対しても3バックが厳しく対応。中盤でのセカンドボール争いでも上回り、前半、ガンバに許したシュートはゼロだった。
「前半は良い入りもできて、自分たちが主導権を握った中で、ハーフタイムには小菊監督も『試合展開はパーフェクト』と仰っていました。あとは決めるだけ」(西尾)と臨んだ後半。欲しかった先制点を開始早々に奪うことに成功する。48分、阪田がファウルを受けて獲得したFKで、フェルナンデスがニアへ低いキックを送ると、いち早く反応した北野が巧みなトラップから前に運ぶと、ボールの軌道の先にいた西尾が右足を振り抜き、ネットを揺らした。「本能で打った」という桜の生え抜きDFの一撃にヨドコウ桜スタジアムは沸騰。雄叫びともにジャンピングガッツポーズで喜びを表現した背番号33に大歓声が送られた。55分には、FKのセカンドボールから最後は喜田が強烈なミドルシュート。64分にも、高い位置でカットした北野がロングシュート。果敢にゴールを狙う積極性は後半も変わらなかったが、前半から飛ばした分、後半の途中からは全体がやや間延び。生まれたスペースで宇佐美貴史にボールを収められ、ガンバの攻撃も受けたが、後半も相手の枠内シュートはゼロ。82分、自陣右サイドをウェルトンに抜け出され、ネットを揺らされた場面はヒヤリとしたが、オフサイドでゴールは認められず、事なきを得た。
終盤は前線の3選手を交代。開始からフルスロットルで攻守に走ったセアラ、フェルナンデス、北野に代えて、山﨑凌吾、カピシャーバ、上門知樹を投入。上門は入った直後に直接FKでゴールを脅かすなど見せ場を作ると、山﨑は前線で時間を作り、カピシャーバもタックルで相手の攻撃を阻止。今一度、攻守を引き締め直すと、後半アディショナルタイムはCBも上げてパワープレーを仕掛けてきたガンバの攻撃を最後までシャットアウト。「相手のやりたいことを封じて、自分たちがやりたいことができた」と田中も振り返る会心の内容で、見事、J1リーグ48度目の大阪ダービーを制した。「シーズンを頑張っている理由がこの瞬間のためにあるなと、改めて感じた」とは、この試合ではキャプテンマークを巻いて奮闘した進藤。38分の1ではない特別な一戦で、セレッソが大阪ダービー史に残る快勝を収めた。