第14節
2026明治安田J1百年構想リーグ
2026.5.3日
セレッソ大阪
井上 黎生人 (45+1')
1
HOME
FULL TIME
1
YANMAR HANASAKA STADIUM
1-1
0-0
PK
4-3
アビスパ福岡
碓井 聖生 (11')
YANMAR HANASAKA STADIUM
17,310人
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
■アーサー パパス監督
「前半は我々にとってベストではなかったです。ただし、ハーフタイムに入る直前に同点に持っていけたことが、この試合においては非常に大きかった。セットプレーから良い得点ができました。『今日はセットプレーがカギになる』という話もしていた中で、そのバトルに勝てたことは良かったです。ただ、前半の全体に関しては、ベストではなかったです。この選手たちであれば、もっとできると思っています。後半は立ち上がりからしっかり入れたことで、相手に圧力をかけて、より前への意識が出てきたことは良かったです。良いチャンスも作りました。ただ、後半の中で10分ほど上手く試合をコントロールできなかった時間帯がありました。クリアが相手に渡ったり、相手を勢い付けてしまった時間帯もありましたが、前半に比べて後半のパフォーマンスは良かったと思います」
Q:今日の試合ですが、ボール支配率はセレッソが64%、福岡が36%。パス数もセレッソが703本、福岡は274本と、かなり差がありました。上手くつないで相手陣に入る場面もありましたが、やや綺麗に崩そうとし過ぎている印象も残りました。シンプルにやるところと、丁寧につないで崩すところのバランスはどのように感じていますか?
「試合後、選手たちにも話したのですが、『70%近くボールを持ちながら、ペナルティーエリア内に十分に入っていけないのであれば、ボールを持っている意味がない』と伝えました。例えば、ファーストタッチで前を向く意識など(が足りず)、ベストなパフォーマンスではなかったと思います。私自身も70%近く持っていながらボックス内に入っていけないフットボールには興味がありません。しっかりとボックスに入っていくこと、裏に抜けていくことが必要でした。今日のような試合は、一見、試合をコントロールしているように見えますが、コントロールできていません。コントロールしている試合というのは、相手を崩して、相手の裏に入って、ボックス内に入っていくこと。それができないと、今日のようにカウンターを受けるシーンが出てきます」
Q:今大会、PK戦での強さを発揮しているが?
「PK戦もそうですが、セットプレー全般に関して、昨シーズンに比べて大きく成長している分野です。セットプレーはディテールを突き詰めることが重要ですが、今シーズン(セットプレーを)担当しているスタッフが素晴らしい仕事をしてくれています。今日に関してもアビスパさんはゴールの半数がセットプレーから生まれていますが、そのバトルに勝った。PK戦にも勝った。スタッフと選手が称賛されるべきだと思っています」
選手コメント
■井上 黎生人選手
Q:まず、90分の中で1-1に終わった結果はどう受け止めていますか?
「誰も納得はしていません。勝ち切らないといけない試合だったと、みんな思っています」
Q:後半は特に自分たちがボールを持つ時間は長かったですが、決定機を作り切れなかった展開でした。後ろからはどのように見てプレーしていましたか?
「ブロックを引かれると難しい部分はありますが、後半は良い形を作れてもシュートまで持っていけない時間が長く続きました。後ろの選手たち、(畠中)槙之輔さんや(田中)駿汰と、『こういう時間が続くと1本でやられてしまうことも多い。それだけはナシにしよう。もう一回、しっかり集中しよう』という話はしていました。なかなか崩せなかったですが、これからもこういう相手は出てくると思います。そうなった時にどう崩すかは課題になりました」
Q:ボール回しが少し外回りになりましたが、真ん中に付けて取られてカウンターを受ける警戒もありましたか?
「そうですね。それが一番怖いので、焦って前に付けて、失ってカウンターは避けないといけない。でも、狙ってもいかないといけない。(バランスが)難しかったですが、もう少し対角に1本、裏に蹴ったりしても良かったかなと。そうすれば(相手の)ディフェンスラインも引くし、間延びもしてくる。少し工夫が足りなかったと思います」
Q:相手がセットした状態のまま、進んでしまったという感覚でしょうか?
「そうですね」
Q:ただし、前半が0-1で終わっていたら、後半も相手の術中にハマったまま進んでしまったかも知れません。前半終了間際に追い付いた得点が非常に大きかったですが、CKから決めた場面を振り返ると?
「ありがとうございます(笑)。シンさん(畠中)がマークを引き付けてくれて、(ファーサイドが)ポッカリ空きました。あとはシバ(柴山)がめちゃくちゃ良いボールを上げてくれたので、ヘディングする前に、『あ、入るかも』と思いました。大島(康明)コーチがしっかりデザインしてくれたので、結果が出て良かったです」
■柴山 昌也選手
Q:後半は特にボールを握る時間は長かった中で、攻めあぐねる時間帯もありました。前半の得点場面の直前には良い崩しもありました。相手が5バックで難しさもあったと思いますが、良い部分と課題の両方が出た試合になったと思います。90分全体を振り返ると?
「前半に関しては、早い時間帯で相手の良いゴールが決まったことで、相手も下がってブロックを引いて、こちらが持つ時間は増えました。ただ、相手もコンパクトでスペースがなく、自分のところで空いている感じはしなかったのですが、上手く(本間)至恩くんが近づいてきてくれて、良い崩しもあって、そこからCKを取って得点にもつながりました。システム変更も前半の途中でしましたが、一言で言えば難しい試合になりました」
Q:中に付けてカウンターを受ける怖さもあった中でのポゼッションになった感じもしたが?
「そうですね。攻め急いで取られてカウンターは避けたかったので。相手も自分たちのやり方を研究して、真ん中にスペースを空けないようにやっていたと思います。もう少し背後の動きを入れて、相手のラインを下げてから中を使うことができれば良かったです」
Q:前半の途中で配置を変えたことについて
「ボス(パパス監督)からは、『自分が10番に入って、もっくん(中島)を9番にして、至恩とチアゴのウイングで行く』という形になりました。自分に関しては、10番の位置でも右ウイングでもやることは分かっていますし、みんなも(自分の役割が)分かっていたと思うので、そんなに慌てることなく変更できました」
Q:井上選手も「シバ(柴山)がめちゃくちゃ良いボールを上げてくれた」と話していましたが、同点に追い付いたCKについては?
「速いボールを入れることを狙っていました。誰かしらがニアにもファーにも入ってくるので。1本目が少しミスキック気味になったのですが、そこで感覚を掴めたことが大きかったです。最初のCKでショート(コーナー)もやったり、相手と駆け引きしたことも効いたと思います」
■奥田 勇斗選手
Q:ボールを持つ時間は長かったですが、相手のカウンターも気になる部分があり、攻め切れない場面も多かったですが、プレーしていた感覚はいかがでしたか?
「相手の5バックに対して、僕らも駿汰くんが落ちて後ろが3枚になったり、工夫しながらボール保持はできたのですが、最後の崩し切るところの発想力やバリエーション、アイデアをもっと出していけたらと思っていました」
Q:保持率やパス数ではかなり上回りましたが、試合そのものを支配していた感覚ではなかった?
「そうですね。(ボールを)握れてはいたのですが、後半は特に握らされていたという感覚もありました。その中で途中からソロ(櫻川)が入ってきて、もっとクロスや高さで勝負したり、ファイナルゾーンに入ってからのスルーパスやニアゾーンに抜けたり、もう一つ潜るプレーを出していけたら相手も怖かったと思いますし、自分たちももっとチャンスを作れたと思うので、そこは課題になりました」
Q:試合前はアシストなどゴールにつながるプレーへの意欲も示していましたが、後半に櫻川選手に合わせたクロスは良かったが?
「そうですね。少しずつゴールに結び付くプレーは出てきていると思うので、あとはストライカーと細かい調整をしたり、合わせるところを突き詰めていけたらと思います」
■畠中 槙之輔選手
Q:今日は、特に後半はボールを握りながら、崩し切るには至らない。ボールは支配しても、試合は支配し切れていないといった微妙なバランスの試合だったのかなと思いますが、プレーしていた感覚はいかがでしたか?
「そうですね。ボールを持てているのか、持たされているのか。本当に強いチームはああやって引かれても崩し切る力を持っていると思いますが、まだ課題があるという試合でした」
Q:後半は櫻川選手や横山選手、高さやドリブルという武器を持った選手たちも入ってきましたが、ある程度、手前で作って、みたいな感じでしたか?もちろん、クロスを入れたらいい、というものでもないと思いますが
「シンプルに入れてチャンスになったシーンも確かにありましたが、メンバー的にはしっかり崩し切る実力がある選手が揃っているので。綺麗なゴールじゃなくても点を取れるのが理想ですが、(崩して取るための)攻撃全体に対する共通認識が少し足りなかった、という印象です」
Q:終了直前には、CKからのセカンドボールで、香川選手のクロスに合わせた惜しいヘディングがあったが?
「決めないといけなかったです。あそこで決めていたら、正直、内容は良くない試合でも勝点3を取って反省できた試合だったので。決めたかったですね」
Q:チーム全体として昨年は失点が多かった中で、今大会はWESTで最少です。GKのセーブもありますが、失点を減らせている要因はどう考えますか?
「GKのビッグセーブに助けられていることはありますが、全体としても守備の意識は昨年より上がったと思います。ただ、逆に言えば昨年より圧倒的に得点は減っているので。守備に意識を割く分、攻撃の圧力が減っているので、そこはもどかしいというか。理想は前線の選手には攻撃に専念してもらって、後ろでしっかり守り切れればいいのですが、まだそこまで自分たちは強くないので」
Q:今大会、PK戦は4勝目(1敗)です。毎回GKのセーブもありますし、キッカーもきっちり決めますね(笑)。
「そうですね(笑)。練習からイメージを持って蹴っています。GKが止めてくれるので、自分たちもリラックスして蹴れていることも大きいと思います」
■中村 航輔選手
Q:PKストップの場面を振り返ると?
「最後まで集中力を維持して、何とか手の届くところにボールが来たので、運もあったのかなと思います」
Q:チームは2試合連続PK勝ちで、中村選手は3戦全勝です。PK戦の心構えみたいなものはありますか?
「もちろん、止めるために自分自身にフォーカスし続けることも大事ですが、我々のキッカーも優秀で結果を出しているので、それぞれがそれぞれの役割を果たしている結果だと思います。自分の役割としても、何とか自分の力でチームに貢献できれば、勝点を持ってこれたら、という思いでプレーしています」
Q:福岡の5人目、上島選手との駆け引きについて
「素晴らしい選手です。今回に限っては枠の外に行きましたが、優秀なキッカーですから、また対峙する機会があれば、お互いに良い勝負をしたいです」
Q:PKに関しては相手のデータもあると思いますが、対策もして臨まれている?
「どのチームも多くのPK戦を経験していますから、情報はお互いにあると思います。そうしたデータも頭に入れながら、自分の役割を果たせれば、という思いで臨んでいます」
Q:90分の中では引き分けで終わったことについては、どのように感じていますか?
「やはりアビスパは守備の固いチームですし、なかなか攻撃するのは簡単ではないと思いますが、もちろん勝点3を取るためにチームとして取り組みました。やっていること、方向性自体は合っていると思いますので、最後のクオリティーのところ、ボールがゴールに入りきれば、というところなのかなと思います」


ゴラッソで先制され、福岡の堅守に苦しむも、CKから井上黎生人が同点ゴール。押し込んだ後半に勝ち越しはならずも中村航輔のセーブが光り、2試合連続PK戦で勝利
前節のヴィッセル神戸戦から中3日。セレッソ大阪は、3試合ぶりにホームに戻り、アビスパ福岡との明治安田J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第14節に挑んだ。先発は神戸戦から11人全員を変更。前々節・サンフレッチェ広島戦のスタメンに戻した形となった。
開始3分、柴山昌也のパスを中島元彦が落とし、奥田勇斗がクロス。右サイドの高い位置で崩してCKを獲得。7分にも、奥田のパスからチアゴ アンドラーデが背後を取るなど入りは悪くなかった。ただし、10分、ビルドアップを引っ掛けられて福岡にファーストシュートを許すと、11分に失点。中盤でボールを奪われると、そこからショートカウンターを受け、最後は1トップの碓井聖生に強烈なミドルシュートを決められた。直後の12分、中島のパスからチアゴが背後を狙うもGKにカバーされる。14分にも本間のスルーパスに中島とチアゴが中央の裏を狙ったが、今度はDFに防がれた。そこからの時間帯は、福岡のプレスとリトリート、メリハリの利いた守備に効果的な攻撃を仕掛けることができない。すると35分過ぎにアーサー パパス監督は前線4人の配置を変更。「相手に脅威を与えることができていなかった。特に背後のところで脅威を作れていなかったので、ウイングを張らせて相手の守備ラインを間延びさせる」(パパス監督)狙いの下、1トップに中島、トップ下に柴山、左ウイングにチアゴ、右ウイングに本間至恩とシャッフル。すると45分、中央の柴山を起点に本間、大畑歩夢とつないでCKを獲得。柴山のキックにファーサイドで井上黎生人が合わせ、前半アディショナルタイムに同点に追い付いた。「ハーフタイムに入る直前に同点に持っていけたことが、この試合においては非常に大きかった」と試合後に指揮官も振り返ったが、福岡の術中にハマりかけた展開の中、前半の内にスコアを戻せたことが今節のポイントになった。
後半は開始からセレッソが敵陣に進入。柴山を起点に良い形を作りかけるが、最後のパスが合わず、シュートは打ち切れない。すると58分にピンチ。サイドからのクロスを中村航輔がはじいたところに相手選手が詰めてきたが、石渡ネルソンが戻ってクリア。事なきを得た。62分、パパス監督は柴山と本間に代えて櫻川ソロモンとディオン クールズを投入。クールズは2列目の右に入った。直後の64分、福岡に決定機を作られる。自陣右サイドを突破され、クロスから見木友哉がシュート。至近距離から放たれた一撃だったが、中村航輔が驚異的な反応でストップ。守護神が立ちはだかると、73分にはセレッソにも決定機。直前に入った香川真司のサイドチェンジを受けた奥田が狙い澄ましたクロスを上げると、中央で櫻川が頭で合わせたが、惜しくもクロスバーを叩いてゴールならず。終盤は疲労の色が濃い福岡に対し、73分に香川と一緒に交代で入った横山夢樹が左サイドで仕掛けるなどセレッソが押し込む。90分に決定機。CKのセカンドボールを拾った奥田が右サイドの香川へパス。香川の低い弾道の鋭いクロスに合わせたのは畠中槙之輔。ただし、ここもわずかにクロスバーを越えて勝ち越しとはならなかった。試合はこのまま1-1で終了。C大阪はボール保持率、パス数で福岡を大きく上回ったが、効果的に相手のボックス内に入っていけず、シュートも7本に終わった。「今日のような試合は、一見、試合をコントロールしているように見えますが、コントロールできていません」(パパス監督)と振り返るなど、内容としては課題も残った。
迎えたPK戦は、後攻となったセレッソの1人目に香川真司が登場。冷静に決めると、福岡の2人目、椎橋慧也のシュートを中村航輔がストップ。心理的にも優位に立つと、田中駿汰、クールズ、畠中が続けて決めて、相手にプレッシャーを与える。すると福岡の5人目のキッカー、上島拓巳のシュートがクロスバーを越えて、勝負あり。前節の神戸戦に続く2試合連続PK戦に勝利し、順位も4位に浮上した。次節は中2日でのアウェイ・清水エスパルス戦。キックオフも13時と過密日程となる中、チーム全員で良い準備を重ね、3連勝を目指す。