2026明治安田J1百年構想リーグ第16節

2026明治安田J1百年構想リーグ

2026.5.9

セレッソ大阪

チアゴ アンドラーデ (28')

田中 駿汰 (63')

香川 真司 (90+4')

3

HOME

FULL TIME

2

1-1

2-1

V・ファーレン長崎

山﨑 凌吾 (25')

マテウス ジェズス (72')

YANMAR HANASAKA STADIUM

17,227

ミズノサポーティングマッチ

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

MATCH REVIEW

最後まで攻める姿勢を貫き、今季最多タイの3得点。香川真司のPKが決勝点となり、5連戦の5試合目を勝利で終える


前節の清水エスパルス戦から中2日。セレッソ大阪は、ホームのYANMAR HANASAKA STADIUMに戻り、V・ファーレン長崎との明治安田J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第16節に挑んだ。先発は前節から4人変更。チアゴ アンドラーデ、中島元彦、奥田勇斗、中村航輔が2試合ぶりにスタメンに復帰し、チアゴはワントップ、中島はトップ下、奥田は左サイドバックに入った。

立ち上がりは長崎のプレスを受ける。8分には中村航輔のキックをはね返され、ノーマン キャンベルに裏を取られてピンチを招くもディオン クールズが素晴らしいカバーで失点は防いだ。直後の9分、セレッソに決定機。長崎のサイドチェンジを奥田が高い位置でカット。横山がドリブルで運んで中央へパスを送ると、中島がワントラップから相手を外してドライブシュート。ただし、わずかに落ち切らずにクロスバーを越えた。14分、16分には後ろからつないで相手をはがし、背後に抜けたチアゴへパスを送る。いずれもオフサイドにはなったが、柴山昌也を中心に良いパスワークを見せた。セレッソがボールを保持して押し返していた矢先、21分、長崎のCKの流れから、ペナルティーエリア内で足を上げたクールズのプレーがファウルと判定され、PKを与えてしまう。これを山﨑凌吾に決められ、長崎に先制を許した。前節の清水戦と同様、やや不運なPKだったが、すぐさま同点に追い付く。28分、相手DFの縦パスを奥田が高い位置でカット。畠中槙之輔から柴山、柴山から中島と縦パス2本で中央を崩すと、最後は中島がトラップからシュートを打ちかけたタイミングで後ろから走ってきたチアゴが足を振り抜きゴール。結果的に中島がアシストした形で同点ゴールが決まった。続く30分にも、この試合では再三ポジションをローテーションしていた柴山、石渡ネルソン、クールズの3人で右サイドを崩し、最後は逆サイドから奥田がミドルシュート。37分には、CKのセカンドボールを拾った横山夢樹のクロスにチアゴがヘディング。相手ゴールを脅かすと、前半アディショナルタイムに決定機。チアゴが左サイドを突破し中央へパスを送ると、中島がトラップから反転シュートを放ったが、ここもクロスバーを越えた。立ち上がりこそ長崎のプレスを受けたが、同点以降は相手陣でのプレーを続け、良い流れで前半を終えた。

後半も立ち上がりから攻勢に出ると、59分、中盤でボールを奪取した石渡から中島へつなぎ、中島が左サイドを突破してクロス。DFのクリアを拾った横山のパスを受けた石渡が左足でループシュートを狙ったが、わずかに枠を外れた。62分にはボールをつなぎながら相手陣の深い位置まで進入。クールズのクロスでCKを獲得すると、63分、セレッソが勝ち越しに成功。柴山の精度の高いキックにニアで田中駿汰が合わせ、ネットを揺らした。セットプレーから3試合連続でゴールを奪うと、勝ち越して以降も攻める姿勢を継続。立て続けにCKを獲得したが、72分、CKをはね返された後でカウンターを食らうと、後半途中から出場していたマテウス ジェズスにドリブルで運ばれ、GK中村航輔も交わされゴールを決められた。押せ押せの展開で相手の飛び道具にやられた格好であり、リスク管理に問題があった場面だった。それでも今節のセレッソはどのようなスコアになっても攻める姿勢を貫くと、77分には柴山のCKに今度はファーで井上が合わせたが、シュートはポストを叩いた。78分には柴山がカットインからシュート。3点目を取りにいく姿勢を見せると、81分、カウンターから柴山、チアゴのパス交換でボールを運び、最後はチアゴのパスに抜け出した中島がペナルティーエリア内で倒されPKを獲得。これを中島自身が思いっきり正面に蹴ったが、GK波多野豪の足で防がれ、クロスバーを直撃。勝ち越しとはならなかった。セレッソは85分に最初の選手交代。柴山、中島、横山と2列目の3選手を下げて、本間至恩、香川真司、上門知樹を投入。88分にはチアゴに代わり櫻川ソロモンも入ると、後半アディショナルタイムにドラマは待っていた。90分、後ろからパスをつないで最後は香川のパスを受けた櫻川がシュート。これが相手DFの手に当たり、VARの助言を受けた主審がオンフィールドレビューを行った結果、PKの判定。今度は香川がスポットに立ち、見事ゴール左スミに決めた。長崎のGK波多野も飛んだ方向は合っていたが、香川のシュート精度がそれを上回った。最後の時間は連続して長崎のロングスローを受けると、90+8分には長崎に決定機も作られたが、GK中村航輔がビッグセーブで同点ゴールは許さない。10分に及んだ後半アディショナルをしのぎ、セレッソが3-2で打ち合いを制した。

試合後は、開口一番、「サポーターの皆さんにとって非常にエキサイティングなゲームになったと思います」と話したアーサー パパス監督。「勇気を持って前にプレーする、ペナルティーエリアに入っていく姿勢がよく見られた試合でした。相手も脅威のあるチームですが、今日は攻撃的なメンタリティーをこのグループが見せたので、非常に重要な勝利になったと思います」と総括した。この5連戦は勝ち切る部分で課題が残ったことは事実だが、勝点としては8を積み上げ、今節終了時で4位に浮上。次節は勝点6差で追う首位・名古屋グランパスをホームに迎える。逆転優勝へ望みをつなげるためにもチーム一丸で戦い、勝点3を目指す。

監督コメント

■アーサー パパス監督

「サポーターの皆さんにとって非常にエキサイティングなゲームになったと思います。選手のキャラクターがよく見えた試合ですし、良いパフォーマンスが出来たと思います。前回、長崎と対戦した第4節では、リードされた中で上手く試合に入れず、質の高いチャンスが作れなかった印象もありますが、今日もリードされた展開の中で、今日は良いメンタリティーが見れたので、追いつけるだろう、勝てるだろう、と思っていました。勇気を持って前にプレーする、ペナルティーエリアに入って行く姿勢がよく見られた試合でした。相手も脅威のあるチームですが、今日に関しては攻撃的なメンタリティーをこのグループが見せたので、非常に重要な勝利になったと思います」
 
Q:5連戦の5試合目で最後まで走り抜いて勝ち切ったことは、選手たちが称賛に価するゲームだったと思います。もう一つ、両サイドバックのボールへの関わり方ですが、前半はディオン クールズ選手が内に絞ったり、奥田選手が後ろで3枚回しをしたり、後半は逆に奥田選手が中盤に入ってボランチのような位置で受けてビルドアップを進めていたり。特に普段とは違う左サイドバックで先発した奥田選手がサッカーIQの高さを見せたと思うが、中2日で普段とは違う配置でビルドアップを表現できたことについて
「まず冒頭の部分、非常に良い質問だと思います。選手は最後まで走って戦って、この2週間で5試合を戦う、その最後の試合でここまでやり切れたことは、準備を進めた選手やスタッフが称賛に価すると思います。今日のビルドアップに関しては、良いバランスだったと思います。両サイドバックは異なるクオリティーを持っている選手ですが、ビルドアップの最初のフェーズで高い位置を取り過ぎないこと、全体で距離感良く前進していくことが狙いでした。今シーズン、それが出来たり出来なかったりしていますが、良いポジションを取ってスタートして、そこから良いスペースに入って行くことが今日は出来ていたと思います。それによって、試合が進むにつれて長崎さんがプレスを掛けられなくなると思っていました。規律、やるべきことをしっかり出来たことが大きかったです。それをやることにより、例えば左ウイングの横山夢樹が仕掛けたり、裏を取ることにもつながっていきました。前線が活性化する上で、後ろからバランスよく運べたことは大きかったです。ボールを支配して全員で前進出来たことによって、よりペナルティーエリアの中に人数を掛けることが出来たと思います」
 
Q:偽サイドバックのような立ち位置は、この試合に向けてというより、普段から行うビルドアップの一環でしょうか?
「これまで取り組んできたものですし、試合によってはサイドバックを内側に入れない試合もあります。今日の試合に関しては、ウイングが張って高い位置を取らせることが大事だったので、サイドバックを内に入れました。サイドバックが中に入ることで、相手もプレスに出て行かざるを得なくなる。相手のバランスを崩すためにも必要な動きでした。例えば、ディオン(クールズ)が内側に入った時に、(石渡)ネルソンが外に抜ける。スペースを理解して動くことは、これまでのトレーニングでも積んできたことです。これがまさしくやりたいことでもあったので、良かったです。ボールが動いている時に、ただ止まっているだけではなく、しっかりとスペースを認識して動くことは求めていたので、勇気を持って動けたことは良かったです」
 
Q:残り2試合、どのような戦いをしていきたいですか?また、選手たちにはどんな姿を求めたいですか?
「チームに対して求めることは、良い時も悪い時も一体感を持ってやっていくことです。それが非常に大事です。今シーズンは、1試合を除いて互角にどのチームとも戦えていると思います。選手に求めるメンタリティーは変わりません。これまで通りのことを求めていきたいです。チームとしてもっともっと得点を増やしていくことが必要なので、勇気を持ってプレーして欲しい。というのも、選手たちの内側に眠っているモノがあるので、それを出し切るためにも、勇気を持ってプレーして欲しいです」

選手コメント

■香川 真司選手

Q:決勝点になったPKについて
「どの試合でもPKは重圧がありますが、上手く冷静に決めることができました」

Q:波多野選手は、「コースは分かっていたが、ボールが伸びて取れなかった」と話していたが?
「(波多野)豪が先に逆サイドに飛ぶというか、駆け引きをしてきたので、思い切って左に蹴ろうと、その瞬間に決めました」

Q:厳しいコースに決め切ったが?
「そうですね(笑)。どっちにしろ、読まれていようが入れば良いと思っていたので。(中島)元彦もその気持ちで、アイツらしいPKを蹴っていましたが、最後、結果につながって良かったです」

Q:香川選手が起点となったプレーでPKも生まれたが、あの時間帯で考えていたことは?
「相手も前掛かりに点を取りにきていたので、どっちかにチャンスは訪れると思っていました。疲労も両チームにあったので、スペースはありました。必ずワンチャンス、ツーチャンスは作れる、とは思っていました。PKを取るまでの流れも良かったし、もちろんその流れで点を取れていたら理想でしたが、その流れがあったからPKにつながったと思うので、最後に結果につながって良かったです」

Q:前節の試合後は、PKで追いつかれたことよりも、「得点が取れていない現状はあるので、もっと形を作っていかないといけない」という言葉もありましたが、今日に関しては、1試合を通して攻め続けることができたのでは?
「そうですね。失点は痛かったですが、攻撃の流れは良かったですし、決めるべき時間帯で決めることは出来たと思います。失点は不運なところだったり、相手の個の強さで決められたところはありましたが、試合の内容的にはオーガナイズしながら上手くクリエイト出来ていたと思うので、良いサッカーは出来ていたと思います」

Q:5連戦の5試合目、中2日で最後まで全員で走り切って勝てたことは大きいのでは?
「そうですね。最後に勝てたことは良かったですが、5連戦全体で見たら課題も残ったと思います」

Q:今日にしても、もっと早く勝ち切れる試合に持って行けたと思います。5連戦も含め、PK戦が多かったですが、より勝ち切れるチームにしていくために必要なことは何だと考えますか?
「それは今に始まった課題ではないので。若手が出てくることはセレッソが持っている良さでもあり、まだまだ成長しないといけない歴史でもあります。(勝ち切るために必要なことは?)何でしょうね。日頃(の過ごし方)であり、プロとして勝たせるために一人一人がどうプレーするか。それは一言では言える話ではないので、勝ち続けないといけない。そのプレッシャーを感じながら日々やれるかが求められると思います。(恒常的に)勝つためには、まだまだ成長しないといけないです」

■田中 駿汰選手

Q:最終的には勝てましたが、もう少し上手く勝ちに持って行けた気もするが?
「そうですね。自分たちで難しくしてしまったとは思います」

Q:2試合連続ゴールとなったCKからのヘディングを振り返ると?
「最近はずっとシバ(柴山)が良いボールを蹴ってくれているので、自分としてはしっかり合わせるだけでした。マンツーマンで付かれている選手のマークを外すことが大事でしたが、制することができて良かったです」

Q:長崎のプレスに立ち上がりは苦しみましたが、前半の途中から後半にかけて上手くはがして前進出来ていたと思います。サイドバックの立ち位置も変えながら、両ウイングも上手く使えていたのでは?
「前回の対戦よりはスムーズに前進出来ていたと思います。相手にとって脅威となるプレーがどれだけ出来るか、というところが大事ですが、今日はチアゴ(アンドラーデ)がトップにいて、しっかり背後を狙って、全員がまず背後に走ることで、相手のディフェンスラインにもストレスを与えていたと思います」

Q:前節の試合後は、「先制後に押し返していかないと、どうしても相手のペースになってしまう。自分たちが押し返せなかったことが今日の反省点」と話していたが、今日に関しては、結果論ではなく、2-2になった後も最後まで攻め抜くメンタルを持てていた?
「今日は相手を押し込んで攻撃出来ていたので、点が入る感じはありました。PKも2回ありましたが、勝ち切ることが出来て良かったです。流れの中で取れたら良かったですが、そこはまた映像を見返して、質を上げていきたいです」

Q:やはり90分での勝利は違いますか?
「全然、違いますね。90分で勝つ大事さを最近は特に感じていたので。残り2試合ですが、継続していきたいです」

■柴山 昌也選手

Q:立ち上がりこそ相手のプレスに捕まるシーンもありましたが、時間とともに回避して攻めるシーンも増えていきました。サイドバックも普段とは違う立ち位置で、上手くはがせていたが?
「最初、相手が入りで(プレスに)来ることは想定内でした。そこを越えていけば、時間とともに落ちてくることも分かっていました。特に入りで焦りもなかったです。最初、どういう感じで来るのかな、と見ながらプレーできました。今日に関しては外のポジションに立ちながら、冷静に端から見れたので、自分なりに対処出来ました」

Q:今日はクールズ選手が中に入っていくシーンも多かったですが、右サイドでの崩しについて
「どっちが中のスペースを使うか、どっちが幅を取るか、明確には決まっていなくて、入れる選手が入っていく、と。ディオン(クールズ)が中に入ったら自分が幅を取りますし、その逆もありました。ビルドアップでリッキーくん(井上)のところで嵌ったら、自分のところで解放してあげるためにも、中に多めに入りましたが、押し込んだときはディオンも中に入って行けたので、良いローテーションでやれたと思います。ネル(石渡)がサイドバックの位置に降りてディオンを上げて、自分が中に入ったり、捕まえることが難しかったと思います」

■奥田 勇斗選手

Q:これまで左サイドバックでプレーした試合の中では、一番上手く試合に入れたのでは、と思います。今日のプレーを振り返ると?
「そうですね。自分の中でもシンプルに考えようと思ってプレーしました。左で出ることを伝えられたときにマインドを変えました。シンくん(畠中)とも日頃から喋っているので、そこは上手く連係を取りながら、今まで左(サイドバック)で出ていた試合よりスムーズに動けたと思います」

Q:両サイドバックのボールへの関わり方が良かったと思います。前半はクールズ選手が内に絞ったり、奥田選手が後ろで3枚回しをしたり、後半は逆に奥田選手が中盤に入ってボランチのような位置で受けて、ビルドアップでは可変していたようにも見えたが?
「そうですね。練習の中でもポジションを流動的に動くことはボス(パパス監督)からも求められているところでもあるので。積極的に中に入ってボールを保持出来たと思います。左サイドで右足で持つ特長は出せたと思います」

Q:長崎もプレスに来ていましたが、前半も途中からはがせ始めて、後半は特に自分たちのやりたいことが出せたのでは?
「そうですね。ボールを保持する時間も長くなりましたし、相手の深いゾーンでボールを入れていくことも増えました。あとはフィニッシュのところでもう少しゴールに結びつくようなボールを入れることが出来れば良かったです。カウンターの対処はもう少し全体で引き締めてやらないといけないと思います」

Q:加入後、横山選手が最も1試合を通じて特長を出せていたと思うが、彼を生かす上で意識していたことはありますか?
「ユメ(横山)はドリブルがキレキレで、1対1ならはがせる選手。いつもは逆サイドなので特にコミュニケーションを取ることはなかったのですが、今回の試合で初めて組んだので、どうして欲しいか、色々と彼に聞きながら、彼からも要求があって、上手くすり合わせてやれたと思います」

Q:中2日で普段とは違うポジションでスムーズにビルドアップを表現できたことは、やはり練習から取り組んでいる成果でもある?
「今日は全体的にも距離感よくボールを動かせたので、練習の成果が出せたかなと思います」