【11/26 神戸戦】Match Review
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今季J1ホーム最終戦で逆転勝利! クラブ史上最高勝点を達成し、J1の3位以内が確定!
公式戦7連勝、J1リーグ戦4連勝中のなかで迎えた、セレッソ大阪にとっての今季ホーム最終戦。そして、JリーグYBCルヴァンカップで悲願の初タイトルを獲得してから、初めて地元・大阪での凱旋試合となった、J1第33節。桜色のホームユニフォームに初めて、タイトル獲得の証である星をつけて臨んだ一戦では、同じ関西のライバルチームの1つであるヴィッセル神戸と、ヤンマースタジアム長居で顔を合わせた。ただし、この試合を前に、大黒柱の1人で、ここまでリーグ戦全試合フル出場を果たしていた山口蛍が、負傷により欠場。山村和也が、第28節川崎フロンターレ戦以来となる先発で、ボランチの一角を担った。そのほかは、第32節横浜F・マリノス戦と同じ顔ぶれが並んだ。
試合に入ると、セレッソは、神戸の前線からのハイプレスを受けたことで、ペースをつかめず、「立ち上がりのところがあまりよくなかった」(木本恭生)。すると前半の11分、神戸のロングスローに対応できず、最後は渡邉千真にゴールを献上。前節と同じく、1失点から試合を進めなければならなくなった。それでも、「メンタリティのところで、失点してから、火が付いたというか、エンジンがかかってきた」というのは、守備の要の1人、マテイ ヨニッチ。ここから、桜色の戦士たちの反撃が始まる。すると、神戸の壁を破ったのは、前半終了間際の41分。桜色のサポーターの歓喜を導いたのは、『ユン・セレッソ』のストロングポイントの1つ、サイド攻撃だった。
中央のソウザからボールを受けた右サイドバックの松田陸が、鋭いアーリークロスをゴール前に供給。これにファーサイドから飛び込んできたのが、杉本健勇だ。神戸DF藤谷壮のマークをものともせず、豪快に頭であわせると、教科書通り、ワンバウンドで叩きつけたヘディングシュートは、ゴールネットに突き刺さった。チームトップスコアラーのゴールで試合を振り出しに戻した。
1-1で前半を終え、ハーフタイムで、「相手のゴール前でも早い判断を」、「守備への切り替えを早くすること」、「後半も落ち着いていこう」という尹晶煥監督の檄を受けたセレッソイレブン。ホームの大観衆の前で、その勢いを加速させる。攻撃ではサイドから、中央からと、神戸ゴールに襲いかかり、杉本、水沼宏太、清武弘嗣、松田陸らに決定機が訪れる。元セレッソの神戸GK徳重健太のファインセーブに阻まれるなど、惜しい場面が続いたセレッソだが、均衡を破ったのは、67分。得点を生み出したのは、セレッソの今季もう1つの武器、セットプレーからだった。丸橋祐介が蹴ったコーナーキックに、ゴール前であわせたのが、マテイ ヨニッチ。相手DFに競り勝ったクロアチア人DFのヘディングシュートが、徳重の手を弾き、ゴールに吸い込まれていった。
2-1と勝ち越しに成功したセレッソ。神戸が大森晃太郎やハーフナー マイクといった強力なアタッカー陣を投入してきても、桜色のチームは揺るがない。守備では、今季のベースとなっている素早い帰陣、組織的な対応、球際での力強さ、身体を張ったプレーで、相手に隙を与えない。杉本や柿谷曜一朗といった前線の選手たちの積極果敢なディフェンスもチームを勇気づけた。神戸のエースFWルーカス ポドルスキに対しても、遠くからのミドルシュート1本に抑え込んだ。
そして、試合を決定づけたのが、終盤の87分。我らが桜の9番、杉本の一撃だった。丸橋の左からの折り返しを、左足であわせ、難なくゴールゲット。今季22得点で得点ランキングトップに躍り出たエースストライカーのこの日2得点目で、3-1としたセレッソは、今季初のリーグ戦5連勝を達成。勝点63としてJ1でのクラブ史上最高勝点をマークしただけでなく、同日、柏レイソルと横浜FMがともに引き分けたことで、J1での3位以内も確定させた。
試合後は、ホーム最終戦セレモニーを実施。ルヴァンカップのトロフィーとともに選手、スタッフが整列し、代表して挨拶にたった主将の柿谷、尹監督がサポーターへの感謝を述べるとともに、「皆様にもっと喜びと感動を伝えられるように、最善を尽くしていきたい」(尹監督)と、チームはさらなる躍進を改めて誓っていた。