【12/23 神戸戦】Match Preview
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2冠を目指す戦い。“4度目の正直”に燃える神戸を返り討ちにし、決勝へと歩みを進めたい
JリーグYBCルヴァンカップ優勝に続く今季の2冠を目指す戦い。セレッソ大阪が、第97回天皇杯の準決勝、ヴィッセル神戸戦に挑む。
J1リーグの最終節が終わった後、5日間のオフを取り、この試合に向けて再始動したセレッソ。チーム全員でのJリーグアウォ―ズ参加も含め、心身ともに一度リフレッシュし、その後、練習を重ねていく中で、じょじょにコンディションを高めてきた。もっとも、ここまで1年間を戦ってきた代償は決して小さくはなく、何人かの選手は別メニューでの調整を余儀なくされている。ただし、「天皇杯の準決勝というこれ以上ない舞台が整っている。出る選手が責任と自覚を持って、目の前の相手を倒すことを考えてプレーすることが大事」と水沼宏太も話すように、明日の試合はタイトルへとつながる重要な一戦。
「どれだけみんなが一緒の思いを持てるかが大切。それができれば必ず勝てる。また全員で戦う姿勢を見せたい」(秋山大地)「総力戦になると思うけど、今年はそういういろいろな壁も乗り越えてきた。今回も、出られない選手たちの分もやらないといけないという気持ちは強い。チームの雰囲気はいいし、またチーム一丸で戦えると思う」(福満隆貴)。選手たちはそれぞれ、チームとしてまとまって試合に臨むことの重要性を語る。ルヴァンカップを勝ち獲る過程で見せてきた、“チーム一丸”の姿勢が再び求められる一戦となる。
神戸との対戦は、この天皇杯準決勝で今季4度目となる。過去3度はすべてセレッソが勝利しており、苦手意識を持たずに試合は入れることはポジティブな要素だが、こと1発勝負のトーナメント戦においては、さほどアドバンテージにはならないだろう。もっとも、選手たちも十分に自覚済み。「天皇杯はACL出場権もタイトルも懸かっているので、リーグ戦の時より神戸のモチベーションは高いと思う」(木本恭生)「同じ相手に4度も負けられないと、目の色を変えて臨んでくると思う。そこをもう一度自分たちが上回ることが必要」(松田陸)。この試合に懸ける神戸の強い思いは理解した上で、再び自分たちが勝利すべく気持ちを込めて戦う。
圧倒する必要はない。どんな形でも、仮に守る時間が長くなっても、PK戦にもつれ込んだとしても、勝って決勝にコマを進めることが大事。J1昇格1年目の今季、尹晶煥監督に率いられたセレッソは、リーグ戦で3位、ルヴァンカップでは優勝、そして、この天皇杯でもベスト4まで勝ち残ってきた。十分に成功と言えるシーズンを送っているが、「次の試合でシーズンを終わらせたくない」(水沼)「一度、タイトルを獲ると、もう一つという欲も出てくる。セレッソがここからもっと大きなクラブになっていくためには、もっともっとタイトルは必要」(清武弘嗣)。
“最高”のシーズンを終わらせるのはまだ早い。“4度目の正直”で果敢に挑んでくる神戸を返り討ちにし、ルヴァンカップを制した舞台、今季の天皇杯決勝が行われる埼玉スタジアム2002へと歩みを進めたい。