【3/18 神戸戦】Match Review
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攻守がかみ合わず、今季初のリーグ戦黒星。中断期間を経て、再スタートを図る
AFCチャンピオンズリーグMD4のブリーラム戦から中3日で迎えたJ1リーグ 第4節・ヴィッセル神戸戦。今季のリーグ戦初勝利を目指して敵地に乗り込んだセレッソ大阪は、ブリーラム戦からソウザに代わってオスマルが入った以外は同じ先発。ここまでのリーグ戦で3試合2得点の柿谷曜一朗はベンチスタートとなり、ブリーラム戦に続き、杉本健勇とヤン ドンヒョンが2トップを組んだ。
代表ウィークによる中断期間を前に是が非でも勝点3が欲しいセレッソは、開始50秒、早速ビッグチャンスが訪れる。松田陸のパスにタイミングよくDFラインの裏へ抜け出した杉本がクロスを上げるも、中で詰めたヤン ドンヒョンには惜しくも合わなかった。13分にも好機。キム ジンヒョンのキックからDFラインの背後を取った水沼宏太が中へクロス。今度は高木俊幸が合わせたが、シュートはミートしなかった。以降の時間帯は、ボランチの1枚がDFラインに降りてビルドアップする神戸に対し、ボールを持たれる時間が増えたセレッソ。前から激しく追いかけるプレスは選択せず、4-4-2のブロックを保つことを優先した中で、連動した守備がハマらずサイドまで簡単に運ばれて神戸にクロスを上げられるシーンこそあったが、中を崩されることはなく、決定的と呼べるピンチもなかった。
ところが、ここ数試合と同様、ふとしたミスから失点を喫する。34分、神戸のスローインに対してカットに出たマテイ ヨニッチだが、コントロールが乱れてボールがこぼれると、神戸に素早くサイドを突かれ、大槻周平にクロスを上げられる。ここは山下達也がヘディングでクリアするも、セカンドボールを藤田直之にダイレクトでシュートを打たれると、このシュートがゴール左隅に突き刺さり、神戸に先制を許した。
追いかける展開となったセレッソは、後半開始から猛攻を仕掛ける。全体を押し上げ、ボランチの山口蛍とオスマルが素早くサイドへ散らすと、左右からのクロスでゴールを狙う。55分には、オスマルのふわりとしたパスを受けた丸橋祐介がDFを一人かわしてクロス。クリアされたセカンドボールを山口がダイレクトで狙うも、シュートはDFにブロックされた。56分にも、高木俊幸のクロスに杉本が合わせるも、シュートはジャストミートしなかった。
71分、尹晶煥監督は水沼と高木に代えて、山村和也、安藤瑞季を同時投入。システムも3-5-2に変更する。ところが、このチェンジが思うように機能せず、攻撃は停滞し、相手に主導権を渡してしまう。すると、84分、サイドのスペースでルーカス ポドルスキに起点を作られると、強烈なミドルシュートを叩きこまれて2失点目を喫してしまった。攻めるしかなくなったセレッソは86分、山口のクロスに丸橋がヘディングで狙うも、惜しくもバーを直撃。87分には、丸橋のパスを、3人目の交代として79分にピッチに入っていた柿谷がダイレクトで落とし、安藤が走り込んでチャンスを迎えるも、肩付近に当たったトラップがハンドを取られてしまった。後半アディショナルタイムにも安藤が強引にドリブルで割って入るなど最後まで得点を目指したセレッソだが、そのまま試合は0-2で終了。リーグ戦、今季初の敗戦を喫してしまった。
負傷者の続出、新戦力と既存戦力との融合、いくつかの誤算と課題を抱えつつ、AFCチャンピオンズリーグMD2の広州恒大戦から始まった7連戦は5分2敗と1勝もできずに終えてしまったが、シーズンは始まったばかり。ここで下を向くわけにはいかない。「中断明けにケガから帰ってくる選手もいると思うし、またいろいろ競争も始まると思うので、刺激し合いながらチームがいい方向に進むようにやっていきたい」と話す山口キャプテンを先頭に、中断明けにホームで迎えるJ1第5節の湘南ベルマーレ戦から勝利を積み重ねていきたい。