【3/31 湘南戦】Match Review
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ヤン ドンヒョンの先制点に、杉本健勇の決勝点!FWの2発でリーグ戦での今季初勝利を掴み取る
代表ウィークによる中断期間を挟み、約2週間ぶりに再開されたJ1リーグ戦。第5節となる今節、ホームのキンチョウスタジアムに湘南ベルマーレを迎え撃ったセレッソ大阪は、ヤン ドンヒョンの先制点に、後半途中出場の杉本健勇が決勝点と、FW陣が揃って結果を残し、2-1で勝利。“桜の季節”に今季のリーグ戦初勝利を手にし、試合後のスタジアムは歓喜に包まれた。
前節のヴィッセル神戸戦から先発2人(柿谷曜一朗と木本恭生)を入れ替えたセレッソは、日本代表の欧州遠征から戻ったばかりの杉本健勇はベンチからのスタート。神戸戦でセレッソ加入後J1初先発を果たしたオスマルが、J1でのリーグ戦ホームデビューを飾った。
試合は、立ち上がりからセレッソがボールを握って優位に進めると、13分、キム ジンヒョンのキックをヤン ドンヒョンが競り、こぼれ球を水沼宏太がキープ。水沼からのリターンパスを受けたヤン ドンヒョンがペナルティーエリアの外から豪快に左足を振り抜き、セレッソが先制に成功した。その後も湘南のプレスをいなしつつ、左右にボールを展開して攻勢に出たセレッソだったが、36分にあっけなく失点。大野和成の左サイドからのクロスを逆サイドで岡本拓也に合わせられ、ネットを揺らされた。
続く43分にも松田天馬に裏へ抜け出され、セレッソは決定的なピンチを迎えたが、ここは木本がカバーに入り、事なきを得た。45分にはセレッソにも好機。山口蛍の縦パスをヤン ドンヒョンがフリックし、右サイドからオーバーラップしてきた松田陸がワンフェイントを入れてシュートを放ったが、ここは惜しくもGKに弾かれ、前半は1-1で終了した。
後半も最初の決定機はセレッソ。51分、高木俊幸のクロスのクリアボールを拾った松田陸がクロスを入れると、柿谷が決定的な形でヘッドで合わせたが、GK秋元陽太の好守に阻まれた。続く52分にもセレッソは左右のクロスから波状攻撃を仕掛けたが、追加点は奪えず。すると、湘南の鋭いカウンターからゴールを脅かされる場面も作られ始め、後半は中盤から終盤にかけて、試合はどちらに転んでもおかしくない展開へと突入する。
そんな状況で迎えた86分だった。10分前に高木に代わってピッチに入り、ヤン ドンヒョンと2トップを組んでいた杉本が、大仕事をやってのけた。松田陸のフィードを右サイドに流れて受けると、マークに来た湘南DFをかわしてゴール前に進入。カバーに入ったアンドレ バイアの股間を抜く左足のシュートをファーサイドに流し込んだ。時間帯を考えても、セレッソが勝利に近づく大きな1点に、キンチョウスタジアムは一斉に沸き返った。
試合終盤、CBのアンドレ バイアを前線に上げて同点を狙った湘南の攻撃も抑えたセレッソが、逃げ切りに成功。ここから始まる最大12連戦の初戦として、どうしても欲しかった勝利を掴み取り、試合後の尹晶煥監督と選手たちは安堵に包まれた。「チームとしても、この勝利で重圧は取れた。もっと良くなっていくだけだと思います」と笑顔で話したオスマルの表情が、今節のセレッソの全てを物語っていた。