【4/7 鳥栖戦】Match Preview
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正のサイクルに突入したセレッソ。公式戦3連勝を果たし、好循環をさらに加速させたい
リーグ戦初勝利を挙げたJ1第5節・湘南ベルマーレ戦に続き、中2日で行われたAFCチャンピオンズリーグ MD5 済州ユナイテッド戦にも勝利したことで、チームの雰囲気は上々。「昨季の負けていなかった頃のセレッソに戻ったと感じる」とは、済州戦で、ケガから復帰後、公式戦での初先発を果たして攻守に躍動した福満隆貴だ。
その福満だけではなく、済州戦では、片山瑛一や西本雅崇、酒本憲幸といった普段のリーグ戦では出場機会に恵まれない選手たちが先発して活躍したことで、チームの競争心は、より煽られた。「もっともっと自分も頑張らないといけないという思いになった」と話すのは、今節、出場すれば、J1通算200試合目を迎える水沼宏太。ここから続く連戦に向け、出た選手が互いに刺激し合う“正のサイクル”に突入できたことは、チームにとって何より心強い。その循環をさらに好転させるための大切な一戦が、今節のJ1第6節・サガン鳥栖戦となる。
尹晶煥監督がかつて率いてチームの基盤を作った鳥栖は、今季ここまでリーグ戦で2勝2分1敗と好調であり、現在の順位はセレッソよりも上。セレッソとしては、胸を借りるつもりでぶつかる一戦ともなる。中でも、2点のビハインドを跳ね返した前節・名古屋グランパス戦の結果が示すように、ビクトル イバルボ、チョ ドンゴンに加えて、目下売り出し中の田川亨介らが揃う鳥栖の前線は強力。
よりシンプルに前線へロングボールを入れてくるのが今季の鳥栖のやり方でもあるだけに、鳥栖の攻撃陣に対してセレッソの守備陣が競り合いで優位に立てるかどうかは、試合の行方そのものにも直結する。もっとも、「90分の中では競り負けることもある。その後をうまくカバーできるかが大事。一人が競った後で、こぼれ球をしっかりと拾うこと。どれだけ集中して全員でカバーできるかが重要」とキム ジンヒョンが話すように、セレッソとしては、一人ひとりが競り負けないことに加えて、何よりチーム全体でしっかりと鳥栖の特長を消すことが重要となる。
良い守備ができれば、現在のセレッソには、杉本健勇、柿谷曜一朗、ヤン ドンヒョンと、得点が取れるJリーグトップクラスのFW陣が揃っている。「連戦の滑り出しは良かったので、これをどれだけ続けられるか。途中から出る選手も含めて全員の力が必要」(杉本)「試合が続く中で、選手の入れ替えはあると思うので、誰が出ても結果を残していけたらいい」(柿谷)。「誰と2トップを組んだとしても、その選手の長所を生かしてプレーすることが大事」(ヤン ドンヒョン)。それぞれに試合へ向けて良い準備をしている。
かつて尹晶煥監督に率いられた鳥栖と、現在、尹晶煥監督に率いられているセレッソ。どちらも球際や走力を武器とするだけに、今節は、ピッチの至るところで激しいバトルが繰り広げられるだろう。セレッソとしては、そういった球際での争いや、走力で負けず、リーグ戦での連勝、公式戦3連勝を果たし、さらに大きな波に乗っていきたい一戦となる。