【4/28 磐田戦】Match Review
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劣勢の前半を跳ね返した後半。杉本健勇の6試合ぶりのゴールで勝点1を獲得
逆転勝利を収めたベガルタ仙台戦から中2日。ジュビロ磐田のホームに乗り込んで迎えたJ1第11節は、セレッソ大阪にとって厳しい試合となった。
ゴールデンウィーク3連戦の初戦。前売りでチケットが完売した今節は、晴天にも恵まれ、スタジアムは試合前から熱気に包まれていた。立ち上がりこそ、セレッソは立て続けにCKを3本獲得するなど押し込むと、その後も五分の戦いを見せるが、次第に磐田の激しいプレスの前に、ボールを前に運べない状態に陥る。
特に、磐田の左サイド、セレッソの右サイドで劣勢を強いられると、25分、自陣でのパス交換を磐田の松浦拓弥にカットされると、そのまま縦に運ばれ、クロスを上げられる。すると、このクロスに勢いよく飛び込んできた川又堅碁に強烈なヘディングを決められ、先制を許した。試合前、「大事なことは、失点しないこと。ハードなスケジュールの中で先制点を取られると、厳しい試合運びを迫られる」と話していたのは尹晶煥監督だが、その後もセレッソは自分たちのミスから相手に追加点を与えかけるなど、不安定な戦いぶりが続く。
攻めても、磐田のバイタルエリアまでボールを運べず、前半のシュートは0本。頼みの清武弘嗣も低い位置に押し込められ、ゴール前で決定的な仕事をする場面を作れなかった。
セレッソにとっては、「1失点で耐えることができてよかったな、くらいの感じ」(杉本健勇)の前半だったが、後半に入ると、流れは変わる。前半とは打って変わり、高い位置までボールを運べるようになると、磐田のボランチの脇で起点を作ってチャンスを作る。51分、丸橋祐介が起点となり、杉本、清武、柿谷曜一朗とスムーズにパスがつながり、最後は杉本のクロスに逆サイドから水沼宏太が飛び込み、ゴールに迫る。すると、流れが来たこの時間帯にセレッソが同点に追いついた。54分、丸橋の左アウトでの縦パスを杉本がペナルティーエリア内で収め、そのまま自らドリブルで持ち込むと、磐田DFがたまらずファウル。セレッソにPKが与えられる。
この試合、セレッソにとってファーストシュートとなったこのPKを杉本自身が落ち着いて決め、56分、試合を振り出しに戻した。このまま一気に逆転まで持って行きたいセレッソだったが、ホームで連敗は避けたい磐田の攻勢の前に、耐える展開が続く。この時間帯に踏ん張ったのが、今季のJ1リーグ戦初先発となった藤本康太とマテイ ヨニッチのCBコンビ。相手のクロスを何度も跳ね返すと、88分には、サイドを崩され与えた磐田の決定的なシュートもマテイ ヨニッチが身を挺してブロック。磐田に2点目は許さなかった。
86分には、セレッソにもビッグチャンス。途中出場の福満隆貴がゴール中央で清武とのワンツーからディフェンスラインの裏に抜け出すも、清武のリターンパスが一歩届かず、互いに悔しさを露わにした。89分にも、カウンターから、こちらも途中出場のヤン ドンヒョンがシュートまで持って行くも、枠を捉えることはできなかった。
試合はこのまま1-1で終了。連勝を目論んだ一戦でのドローについて、「カウンターから仕留めるチャンスはあったので、悔しい」と丸橋が振り返ったように、セレッソとしては追いついた後に勝ち越せるチャンスもあったことは確か。ただし、劣勢の前半、押し込まれた終盤の試合内容を踏まえると、「アウェイでの勝点1を貴重に考えないといけない」(尹晶煥監督)ことも事実だろう。中2日のアウェイであり、試合前から気温も上昇するタフな環境の中、今後につながる貴重な勝点1を大阪に持ち帰ることに成功した。次節も再びアウェイだが、今節で課題として残った試合の入りを改善させ、今度こそ勝点3を掴みたい。