【5/5 長崎戦】Match Review
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11連戦のラストとなる今節。今季、公式戦で負けなしのホームで、勝点3だけを求める
J1第5節・湘南ベルマーレ戦から始まった大型連戦も、セレッソ大阪は今節のV・ファーレン長崎戦が最後。前節の名古屋グランパスから中2日。試合に出続けている選手たちの疲労はピークに達しているが、「総力戦」(藤本康太)で乗り切る構えだ。
リーグ戦の直近2試合はいずれもアウェイでの戦いとなる中、第11節はジュビロ磐田と、第12節は名古屋と引き分け、思うように勝点を積み重ねることができなかった。ただし、
「負けていないし、ネガティブに捉える必要はない」(松田陸)「リーグ戦を上位で終わるためには、どんな試合でも、勝点を拾っていくことは大事」(水沼宏太)と、選手たちは前向きに捉えている。もっとも、ホームに戻って迎える今節は、「(勝点)1ではなく、3が絶対に必要な試合」(水沼)という認識で一致している。上位に留まり、中位に吸収されないためにも、今節は引き分けではなく、勝利が必要だ。
対戦相手の長崎は、今季J2からJ1に初めて昇格してきたチームだが、第7節からはリーグ戦4連勝も果たすなど、早々とJ1の水に馴染んでみせた。分析力に長けた智将・高木琢也監督に率いられたチームは、意思統一された戦術理解度と最後までアグレッシブに走り抜く運動量に特長があるだけに、セレッソとしても、今一度、チームとして最後まで戦い抜く姿勢を発揮することが求められる。
その上で、直近2試合ではPKによる1点だけに留まっている攻撃面の修正は欠かせない。「キヨくん(清武弘嗣)がいない中でどうチャンスを作るか。サイドを攻略してクロス、という形が増えると思うけど、中に入るタイミングや合わせるボールも含めて、そこがうまくいけば、チャンスも広がっていくと思う」とは前節が終わった後の山口蛍の言葉だが、出し手と受け手の呼吸をしっかり合わせ、ゴールという歓喜の瞬間を迎えたい。
前節、欠場した杉本健勇に続き、試合中には清武も負傷交代。4日の練習後、「ケガしたショックというかダメージは、周りの人間では分からない。本人のダメージが一番、大きい。『大丈夫、ゆっくり治せばいいよ』という周りからの声がけはあると思うけど、それで癒えるものではない。ケガより精神的なモノが重い。俺ら周りが何かを言うより、本人に任せて、いつ帰ってきてもいいように、チームがいい状態で待っていることが大事」と柿谷曜一朗は諭すように話したが、チームとして彼らにできることは、特別なことではなく、いつも通り、全身全霊で勝利という結果を目指すことのみ。
直近のアウェイ2試合での停滞感を吹き飛ばすため、ケガで欠場せざるを得ない選手たちの無念を晴らすため、首位・サンフレッチェ広島にこれ以上離されないため、ゴールデンウイーク中で唯一のホームとなる今節、セレッソは現状の持てる力をすべて発揮して、勝利を掴みにいく。