【6/6 宮崎戦】Match Preview
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連覇を目指す、天皇杯の“初戦”。初対戦となるテゲバジャーロ宮崎をホームに迎え撃つ
6日、第98回天皇杯2回戦が各地で行われる。ここからJ1・J2勢も登場する中、セレッソ大阪にとっては、前回大会王者という立場で挑む、初めての天皇杯となる。
もっとも、昨季の栄光が今季の成功を約束してくれるものではないことは、尹晶煥監督を始め、選手たちの誰もが承知の上。前回大会の準決勝、決勝と2試合続けて大事な場面でゴールを決め、昨年度の優勝に大きく貢献した水沼宏太も、「今年は今年。天皇杯は目の前の試合に勝たないと先に進めない。今年も一つひとつの試合に勝つことだけを考えたい」と話す。
セレッソにとっての今大会初戦となる2回戦の相手は、宮崎県代表のテゲバジャーロ宮崎。昨季、九州リーグからJFL昇格を果たし、今季からJFLを舞台に戦うチームだ。率いるは、過去にコンサドーレ札幌やモンテディオ山形をJ1昇格に導くなど、指導者としての豊富なキャリアを持つ石崎信弘監督。この試合においても格上相手に一泡吹かすべく、策を練ってくると思われるが、セレッソとしてもここで負けるわけにはいかない。
試合の行方を占う上で大切になるのは先制点。相手がこちらのプレースピードに慣れる前に、早い時間帯に先制点を奪ってしまうことが理想だ。0-0の時間を長くして試合を進めたいであろう相手のゲームプランを早々に打ち砕けば、試合運びはグッと楽になる。ボール支配を高めるだけではなく、攻撃陣は確実に好機を仕留める決定力を発揮したい。
もっとも、「思ったような展開にならなくても、我慢することが大事」と丹野研太も話すように、守備陣としては、いかなる状況でも、集中力を欠かしてはいけない。ピンチの数自体は多くはないかも知れないが、だからこそ、一つ一つのプレーに隙が生まれないように気を付けたい。「こういった試合ではメンタルが非常に大事。立場的には格下が相手になるけど、気を緩めるのではなく、しっかり集中して試合に入りたい」と話したのは杉本健勇。過去の天皇杯でも、セレッソは何度かカテゴリーが下の相手に不覚をとってきただけに、慢心を排除して試合に臨むことは大切なことだ。
J1リーグ第15節のサンフレッチェ広島戦から公式戦は2週間以上、空いた。この間、オフも挟みつつ、紅白戦や練習試合で調整を重ねてきたセレッソ。ソウザや木本恭生といった主力クラスの選手たちも戦列復帰を果たしているだけに、この試合にどう絡んでくるか。その点も注目ポイントとなる。また、ここ数日の練習でその技巧を随所に発揮し、状態の良さをうかがわせている柿谷曜一朗のプレーにも期待したい。「中断前のリーグ戦には出ていないので、試合をしたい気持ちは強い。明日も誰が出るか分からないけど、いいコンディションで準備しておくのは当然のこと。天皇杯は、毎年、毎年、Jのチームが痛い目に遭っているから、気を引き締めて臨みたい」と明日の試合を見据える。
前回大会で優勝したことはいい意味で忘れて今大会に臨むとは言え、今大会で連覇を目指せるチームはセレッソのみ。再び、頂点へと向かう最初の一戦に、全力を注ぐ。