【7/22 浦和戦】Match Review
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勝利は掴めずとも、完敗した清水戦からの立て直しには成功。高木俊幸は古巣からゴールを決める
■試合データー(スタッツ/トラッキングデーター)
https://www.cerezo.jp/matches/2018-07-22-19/
完敗を喫した第16節・清水エスパルス戦からの修正が問われた一戦。リーグ戦再開後、ホームでの初戦となった第17節・浦和レッズ戦に臨んだセレッソ大阪は、清水戦から先発5人を入れ替えて臨むと、立ち上がりから積極的な姿勢で浦和ゴールに襲い掛かる。
開始1分。福満隆貴のパスに2列目から飛び出した山口蛍がふわりとしたクロスをゴール前に入れると、中で競った杉本健勇がヘディングで合わせるも、わずかにバーを越えた。4分にはソウザ、7分には高木俊幸が、それぞれシュートを狙うと、8分、セレッソが待望の先制点を挙げる。ペナルティーエリアの外から思い切りよく放たれた杉本のミドルシュートを浦和GK西川周作が弾いて得たCKから、試合は動いた。ソウザのニアに鋭く落ちるインスイングのキックを西川が弾き切れず、DFに当たってこぼれたボールを高木が押し込んだ。昨季まで3年間在籍していた古巣相手に強い気持ちで臨んだ背番号13は、得点後、一目散にセレッソのベンチへ走り、満面の笑みで仲間と喜びを分かち合った。
清水戦では機能していなかった守備も、今節は改善された。今季初めて杉本とのコンビで2トップの一角として先発した山村和也がファーストディフェンダーとしてスイッチを入れると、そこに2列目以降も連動。DFライン全体を押し上げた形でセカンドボールを回収した。試合前、丸橋祐介がこの試合のテーマに掲げていた「チーム全体をコンパクトにして守備でハメること」をピッチで表現してみせた。すると、16分、セレッソに再び決定機。丸橋のクロスを山村が胸トラップで収め、対応にきたDFをかわしてシュートまで持って行く見事なプレーを見せたが、惜しくもシュートは枠を外れた。
36分には、浦和の新加入選手、ファブリシオのシュートが際どいコースに飛んできたが、GKキム ジンヒョンがセーブ。前半の終盤こそ浦和にペースを握られる時間帯もあったセレッソだが、浦和に決定機と呼べる場面は作らせず、前半を1点リードで折り返した。
後半も最初のチャンスはセレッソ。46分、高木のロングパスを逆サイドで受けた福満がトラップ。落としたボールを松田陸がダイレクトでクロスを上げると、中央で杉本が合わせたが、シュートは西川に防がれた。決定的な形に持ち込んだだけに、セレッソとしてはここで浦和を突き放す2点目が欲しかったところ。その後は浦和にボールをつながれ、攻め込まれる。「取ったボールをいい形につなげることができなかった」(高木)と、セレッソとしては苦しい時間帯が続いたが、ハーフタイムに尹晶煥監督から「忍耐強く戦おう」との指示を受けて後半に臨んだイレブンは、体を張って守り、浦和に決定機は与えない。何とか持ち堪えていたが、78分、現在の浦和のストロングポイントであるセットプレーから同点に持ち込まれた。
それでも、3万人近い観客の前で最後まで勝利を目指したセレッソは、後半アディショナルタイムに怒とうの攻撃を展開。試合終了間際には、丸橋のCKからマテイ ヨニッチがドンピシャのヘディングで合わせたが、惜しくもクロスバーを直撃。このこぼれ球に反応した杉本のシュートも西川のファインセーブに阻まれ、勝ち越し点とはならなかった。
試合はそのまま1-1で終了。両チームが最後まで力を出し尽くした激闘は痛み分けとなり、勝利を目指した試合で勝点1を獲得するに留まったセレッソだったが、「前節に比べれば、戦う姿や走り切る姿は出すことができたと思う」(木本恭生)と、清水戦からの立て直しには成功。顔を上げて、中2日で再びホームで行われる、ACLによる延期分の第14節・鹿島アントラーズ戦に挑む。