【8/19 長崎戦】Match Review
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セットプレーから鮮やかな2得点。J1通算200試合出場の丸橋が1得点1アシストの活躍で連勝に導く
■試合データー(選手・監督コメント/スタッツ/トラッキングデーター)
https://www.cerezo.jp/matches/2018-08-19-18/
リーグ戦8試合ぶりの勝利を飾った前節の清水エスパルス戦から中3日。連勝を目指し、セレッソ大阪はアウェイでのV・ファーレン長崎戦に臨んだ。先発11人は前々節の北海道コンサドーレ札幌戦から3試合続けて同じ。システムも直近2試合と同じ3-4-2-1で挑んだセレッソは、試合開始から両ウィングバックが高い位置を取り、攻勢に出る。
2分、松田陸のクロスが逆サイドへ流れると、拾った丸橋祐介がクロス。DFに当たってCKを獲得すると、ソウザのニアへ落ちる鋭いインスイングのキックに合わせたのは丸橋。「あそこにマルが入るとは」。蹴ったソウザも驚く、丸橋にとって「プロ初」となるヘディングによるゴールでセレッソが先制に成功した。自身のJ1通算200試合出場に花を添える背番号14の一撃で幸先よく試合に入ったセレッソは、以降もしっかりとボールをつないで試合をコントロールする。ただし、失点により相手のアプローチが速くなり、次第にボールの失い方が悪い場面も見られるようになると、いくつかピンチも招く。
6分、島田譲にクロスバー直撃のシュートを許すと、16分にも中村慶太に際どいミドルシュートを打たれる。25分には磯村亮太のシュートがポストに当たって枠を外れた。いずれもペナルティーエリアの外から打たせているとは言え、セレッソとしてはヒヤリとするシーンが続いた。この長崎の時間帯をしのぐと、前半終了間際の45分、セレッソに追加点のチャンスが訪れる。清武弘嗣の絶妙なクロスをファーサイドで高木俊幸がフリーで合わせたが、シュートは枠を捉えきれず、2点目とはならなかった。
前半は先制後にバタついた時間帯もあったセレッソだが、後半になると落ち着きを取り戻し、終始ペースを握って試合を進めていく。49分、この試合、再三鋭いボール奪取を見せていた山口蛍のインターセプトから杉本健勇がドリブルシュートを放つと、70分には、右サイドでのパス交換から木本恭生が裏を取ってクロスを上げ、再び杉本がシュート。DFに当たってこぼれたところを高木が拾ってドリブルで切れ込み、波状攻撃を仕掛ける。
守っても、後半のセレッソはしっかりと中を固め、外からのクロスは3人のCBがきっちりと跳ね返す。長崎にゴール前への進入を許さず、決定機を作らせない。すると、89分、セレッソが試合を動かした。杉本が高木とのワンツーで抜け出し、得意の角度からDFをかわしてシュート。ここは惜しくも長崎GK徳重健太の好守に阻まれたが、これで得たCKから追加点が生まれた。丸橋のファーサイドへのキックに高い打点で合わせたのはマテイ ヨニッチ。この試合では、ここまでソウザ、丸橋ともニアサイドを狙っており、ファーサイドはこの場面のみ。「ニアは警戒されていたからね。蹴る前に、丸橋選手に『ファーに蹴ってくれ』と言ったんだ」。機転を利かせて奪った自身のゴールに、試合後、マテイ ヨニッチはしてやったりの表情を浮かべた。要求通りに合わせた丸橋のキックの精度の高さもまた見事だった。「(J1通算)200という数字に満足せず、もっともっと出続けられるように努力しながら、チームのために頑張っていきたい」。これからも300、400試合を目指し、左サイドを駆け抜けて欲しい。
決め切るところで質の高さを発揮した攻撃。前節の反省を生かしてクリーンシート(完封)を達成した守備。セレッソが攻守で長崎を上回り、連勝で勝点を36に伸ばした。