【8/25 広島戦】Match Preview
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“天皇杯ショック”を乗り越えて、首位を相手に挑む必勝戦。逆転でのリーグ優勝もまだ諦めていない
22日に行われた天皇杯4回戦(ラウンド16)・ヴァンフォーレ甲府戦は、0-0で延長戦に突入し、そこでも得点が生まれず、PK戦に突入しかけた120分に失点。そのまま0-1で敗れ、大会連覇を目指したセレッソ大阪としては、ショックの残る一戦となった。
一つのタイトルの可能性が潰えた事実は重くのしかかるが、リーグ戦では現在、連勝中と、一時期の不振を脱し、チームは上り調子にある。天皇杯4回戦での敗戦後、「今日の戦い方とリーグ戦の戦い方は、また別のものになると思う」と山口蛍も話したように、天皇杯を引きずることなく、今節に向かうことが大切だ。
相手は首位のサンフレッチェ広島。「チームの完成度としては、今シーズン一番高い」と高木俊幸も警戒するように、固い守備とパトリックの推進力を生かした攻撃力は、リーグ随一。アウェイで対戦した第15節では、途中出場の高木の2得点でセレッソが勝利したが、「そのときの広島も強かったし、自分たちは反省点も多かった」とマテイ ヨニッチも振り返るように、どちらに勝敗が転んでもおかしくない、紙一重のゲームだった。
その前回対戦時と異なるのは、セレッソが第21節の北海道コンサドーレ札幌戦からシステムを3-4-2-1に変えていること。「しっかりとボールをつなぎながら、選手それぞれの特長が発揮されて、いい戦いができている」とソウザも手応えを語るように、システム変更後は2勝1分と結果も出ている。もっとも、この形の長所も短所も知り尽くしているのが、長年、ペトロヴィッチ監督や森保一監督の元、同システムで戦い続けてきた広島だろう。
サイドのスペースを含め、セレッソの隙を確実に広島は狙ってくると思われるだけに、前線からディフェンスラインまで、しっかりとした連係の中から、広島の攻撃を抑えたい。現在、得点ランキング1位を走るパトリックに対しても、「一人で止めるのは厳しくても、サポートを早くして、囲んで抑えたい」と丸橋祐介は組織の大切さを説く。
今節は、第16節の清水エスパルス戦から続いた12連戦ラストの試合でもある。これまでの11試合を振り返りつつ、今節に向けて、キム ジンヒョンは、「今までに経験したことのないスケジュールだった。ただ、そのスケジュールは分かっていた中で、自己管理もしっかりとやってきた。勝てない試合が多かったけど、しっかりやり続けることが大事だとみんな思っていたし、下を向かずにやり続けたことで、ここ数試合は僕らの良さが出せるサッカーもできている。リーグ戦では連勝できているので、またホームでしっかり勝ちたい」と話す。
現在、勝点で『13』離されている広島に対し、この試合でセレッソが勝てば、その差は『10』に縮まる。「優勝する可能性も無くなったわけではない。明日、勝って、可能性を広げていきたい」と杉本健勇が話すように、明日の結果次第では、9月以降のリーグ戦における目標もまた変わってくる。8月最後のホームゲーム。大勢のセレッソサポーターで埋まったヤンマースタジアム長居にて、「勝利が絶対の試合」(高木)を制し、「サポーターとみんなで喜び合いたい」(清武弘嗣)大きな一戦だ。