【8/25 広島戦】Match Review
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首位・広島の堅守を崩せず、最後まで1点が遠い惜敗。12連戦のラストを飾れず
■試合データー(選手・監督コメント/スタッツ/トラッキングデーター)
https://www.cerezo.jp/matches/2018-08-25-19/
苦杯を嘗めた天皇杯4回戦(ラウンド16)・ヴァンフォーレ甲府戦から中2日。ホームに戻り、J1リーグ第24節、首位のサンフレッチェ広島戦に臨んだセレッソ大阪。リーグ戦では直近3試合で2勝1分と調子は上向きであり、この試合に勝てば首位との勝点差も『10』に縮まる。必勝を期して臨んだ12連戦ラストの一戦となった。
リーグ戦では4試合連続で同じ11人が先発したセレッソは、試合開始からスムーズにボールをつないで攻め込む。15分には、スローインからテンポよいパスワークでゴールに迫ると、最後は松田陸がペナルティーエリア内でシュートを放つも、広島GK林卓人に防がれた。守っても、パトリックへのロングボールにしっかりと対処していたセレッソだったが、19分、一瞬の隙を突かれて広島に先制を許してしまう。
木本恭生が高木俊幸につけた縦パスをカットされ、素早く右サイドへ運ばれると、柴﨑晃誠のクロスをマテイ ヨニッチが跳ね返したが、そのセカンドボールを稲垣祥に左足ダイレクトで決められた。この得点を機に試合の流れは広島へと傾く。ディフェンスラインと前線の距離が開き始めたセレッソは、ボールを奪い、前に入れても、広島に素早く囲まれ、攻め手を見出すことができない。
何とか状況を打開したいセレッソは、前半から一転、後半に入ると、全体を押し上げ、「(杉本)健勇の近くに俺やトシ(高木)がいるようにした」(清武弘嗣)分厚い攻撃を披露。47分、カウンターから清武がドリブルで運び、高木を経由して最後は杉本がシュートを放てば、53分には、広島の縦パスを松田がインターセプト。清武のクロスに高木が合わせてサイドネットを揺らす惜しいチャンスを作った。71分にも、松田のクロスに杉本が飛び込み、こぼれ球にオスマルが反応してゴールに迫る。
攻撃に厚みが増した一方で、守備では高いディフェンスラインの裏を突かれ、再三、広島にカウンターを浴びたセレッソだが、ここで立ちはだかったのが、韓国代表GKキム ジンヒョン。66分、パトリックとの1対1を足に当てて防ぐと、79分にも裏に抜け出したパトリックに対してギリギリのところで飛び出してクリア。83分には、途中出場、吉野恭平の決定的なシュートを手に当てて防いだ。他にも山口蛍のプレスバックや木本の粘り強い守備などで広島に追加点は許さないセレッソ。
守備陣の奮闘に応えて何とか同点に追いつきたい展開となったが、「自分たちのボールホルダーに対して誰もサボらずプレッシャーをかけてきた」(キム ジンヒョン)広島のタイトな守備を崩すことができない。それでも、後半アディショナルタイム。セレッソが立て続けに好機を得る。90+3分、片山瑛一のクロスを中で受けた清武が胸トラップから枠を捉えた強烈なシュートを放ったが、林卓人に指先で弾かれ、ゴールならず。90+4分にも、松田の折り返しを清武がシュート。DFに当たって獲得したCKから、セカンドボールが山口蛍の前にこぼれる。劇的な決勝点となった、日本代表のロシアワールドカップ予選、イラク戦を彷彿とさせる状況となったが、放たれたシュートはわずかに枠を外れてしまった。
結局、広島の堅守を崩せなかったセレッソは、最後まで1点が遠く、惜敗。今季、リーグ戦におけるホーム2敗目を喫し、首位との勝点差が『16』に開く痛恨の結果となってしまった。