【Match Review】ブルーノ メンデスの加入後初ゴールで先制も、終盤に暗転。無念の逆転負けを喫する
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■試合データー(選手・監督コメント/トラッキングデーター/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2019-03-06-19/
今季のJリーグYBCルヴァンカップが始まった。そのグループステージ初戦、セレッソ大阪はアウェイでの大分トリニータ戦に臨んだ。
先発は、直近のリーグ戦(第2節・名古屋グランパス戦)から木本恭生を除く10人を変更。システムはリーグ戦の2試合に引き続き3-4-2-1で挑み、U-21枠(21歳以下の選手を1名以上先発に含めなければいけない、というルヴァンカップのルール)として瀬古歩夢がスタメンを飾り、右利きの松田陸が左ウィングバックに入った。
序盤から大分にボールを握られる形で試合は推移するも、セレッソも慌てずしのぐと、23分、セレッソが先制に成功する。左サイドでボールを受けた松田が左のシャドーに入った高木俊幸とのワンツーで前へ出ると、ダイレクトで1トップのブルーノ メンデスへ縦パスを送る。高木が空けたスペースへ流れたブルーノ メンデスは追いすがる大分DFを左手でブロックしつつ縦に進入。角度のないところから左足のシュートを振り抜き、GKのニアを抜いてゴールを決めた。「練習から狙っていた形。決めてくれたブルーノに感謝したい」と話したのは松田だが、セレッソがこの試合に向けて準備していたプレーでリードを奪った。
ブルーノ メンデスに嬉しい加入後初ゴールが生まれれば、守備で奮闘したのは、この試合、名古屋戦から唯一の連続先発となった木本。3バックの真ん中に入ると要所で素晴らしいカバーリングを見せ、ゴールに鍵をかけた。
1点リードで折り返した後半。立ち上がりこそ大分にゴールに迫られるも、57分、セレッソも藤田直之のCKから木本がヘディングで合わせてチャンスを作ったが、ここはGKに防がれた。ここからロティーナ監督が矢継ぎ早に交代策を繰り出していく。60分、松田に代えて舩木翔を入れると、63分には片山に代えて山下達也を投入。70分に高木に代えて福満隆貴をピッチに送った。3選手とも交代した選手と同じポジションに入り、システムは崩すことなく、残り時間を戦うことになる。
もっとも、ここから大分にボールを保持され、セレッソは攻撃に出ることができない。それでも、大分がボールを回していたのはセレッソが作る守備ブロックの外であり、大きなピンチはほぼなかった。着々と逃げ切り体勢に入った中、89分、一つのプレーから試合は暗転。舩木がサイドから中央へ斜めに付けたパスが受け手とズレたところを丸谷拓也に奪われ、ワンツーから一気にシュートまで持っていかれると、これを丸谷に決められ同点に。まさかの展開にショックを隠せないセレッソは、90+2分、相手GKのゴールキックからDFラインの裏を取られ、最後はゴール前の混戦の中から途中出場の後藤優介に決められ、逆転を許してしまった。
今季初めて公式戦で先発した選手たちの多くが90分プレーしたこと。高木に片山とケガで出遅れていた選手たちが戻ってきたこと。瀬古が落ち着いてビルドアップに関与していたことなど収穫も見られた一戦だが、試合の締め方に失敗。手にしていたはずの勝点3が残り数分でゼロになる、セレッソにとっては厳しいルヴァンカップのスタートとなった。