【Match Review】柿谷曜一朗の今季初ゴールで先制も、後半立ち上がりに失点。悔しいドローも、王者の庭で貴重な勝点1を獲得
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■試合データー(選手・監督コメント/トラッキングデーター/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2019-04-05-19/#tab5
前節のベガルタ仙台戦に続く今季初の連勝を目指して臨んだ今節の川崎フロンターレ戦。雪が舞う極寒の仙台から一転、気温18.2度と桜満開の等々力陸上競技場で行われた一戦は、セレッソは仙台戦から先発1人を変更。奥埜博亮に代わり、けがから復帰のレアンドロ デサバトがボランチに入った。
試合は、立ち上がりから川崎Fにボールこそ握られるも、セレッソも慌てず対応。8分、清武弘嗣と松田陸のパス交換で右サイドを破ると、20分には、片山瑛一のロングスローのこぼれ球をレアンドロ デサバトがシュート。ここはGKチョン ソンリョンに防がれるも、川崎Fゴールに迫る。すると、22分、セレッソが先制に成功した。丸橋祐介の斜めのパスをハーフスペースでうまく受けた柿谷曜一朗が、ワンフェイントを入れてドリブルで前へ加速。「都倉選手が相手を引き付けてくれて、思いのほかフリーだったので、思い切って」(柿谷)打ったシュートが川崎Fゴールに突き刺さった。
この試合では、これまでの右サイドではなく左サイドのシャドーの位置からスタートした柿谷。背番号8に飛び出した待望の今季初ゴールにアウェイゴール裏も大いに沸いた。29分にも、再び丸橋のパスを受けた柿谷から、清武、都倉と流れるようにパスがつながりチャンスを作ったセレッソは、守備でも[5-4]のブロックが機能。川崎Fにゴール前への進入を許さず、前半に許したシュートは2本。「より我々の思っていたプレーができていた」(ロティーナ監督)充実の内容で折り返した。
このままのペースで試合を進めていきたいセレッソだったが、そこはリーグ連覇中の王者・川崎F。49分、家長昭博のクロスから知念慶に決められ、同点に追いつかれると、その後もセレッソは守勢に回る展開が続く。ただし、ここで存在感を発揮したのが桜の守護神、キム ジンヒョン。
56分、知念との1対1を足で止めると、60分には、CKからの家長のヘディングシュートをゴールラインギリギリでセーブ。川崎Fに傾きかけたムードを食い止め、逆転弾を許さない。74分には、交代で入ったばかりの小林悠に強烈なシュートを浴びたが、ここはわずかに枠を外れて事なきを得た。
すると、ここまで後半は思うようにチャンスを作れずにいたセレッソに、千載一遇のチャンスが到来。78分、ソウザの蹴ったFKのこぼれ球を拾った山下達也が前線の柿谷へ絶妙なクロスを入れると、ファーサイドの裏に抜け出した柿谷が決定機を迎えたが、シュートは惜しくもクロスバーを越えた。
終盤も互いに決勝点を奪いに出た両チーム。82分、小林悠の決定的なシュートはキム ジンヒョンがまたしても好守で防ぐと、87分、セレッソも途中から右ウィングバックに入った片山がドリブルから川崎Fゴールに迫る。結局、白熱の攻防は1-1で決着。セレッソとしては、対川崎Fの公式戦連勝こそ4でストップしたが、「アウェイで川崎Fを相手に勝点を持って帰ることができたことは素直にうれしい」(都倉)と貴重な勝点1を獲得。徐々に新体制でのコンセプトも浸透しつつある中、このタイミングで受けた“王者のレッスン”を今後の戦いに生かしていきたい。