【Match Preview】今季のルヴァンカップ初のホームゲーム。反撃の狼煙を上げる1勝を掴み取りたい
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「グループステージを突破するためには、勝たないといけない試合」。今節の名古屋グランパス戦を前に、多くの選手がそう声を揃える。
2年ぶりの“奪還”へ向けて臨んだ今年のJリーグYBCルヴァンカップだが、ここまでグループステージ2試合を終えて、セレッソ大阪は1分1敗。Cグループ最下位となっている。もっとも、まだまだ挽回できる範囲であり、今節の結果次第では、首位に立つことも可能だ。
初戦の大分トリニータ戦、第2節のヴィッセル神戸戦と、リーグ戦から大きくメンバーを替えて臨んできたセレッソだが、今節もその方向性は継続される見込み。「ルヴァンカップのグループステージを突破するためにも大事な試合だし、個人としても、リーグ戦に向けてアピールするためにも大事な試合。結果を出したい」という藤田直之の言葉は、今節に出場する選手全員に共通する思いだろう。
スコアレスドローに終わった前節の神戸戦でシュート3本を放ち、積極性を発揮した田中亜土夢は、リーグ戦の第5節・ベガルタ仙台戦で途中出場し、得点も奪った。カップ戦でのプレーがリーグ戦につながった好例であり、今節に関しても、そういった選手たちのアピールに期待したい。
もっとも、対戦相手の名古屋は一筋縄ではいかない強敵だ。補強により層の厚みが増した今季は、そもそもレギュラーとサブの線引きがハッキリしているわけではなく、直近のリーグ戦からメンバーを替えてきたとしてもタレントは豊富だ。赤崎秀平や相馬勇紀など、過去の公式戦でセレッソも痛い目に遭ってきた選手たちが先発に名を連ねてくる可能性もある。
そういった相手に対し、「チームとしてのやり方、戦術の浸透度では劣るかも知れないけど、一人ひとりがしっかり戦い、チーム全体でカバーしていけば、勝つチャンスはある」と話すのは山下達也。今季のルヴァンカップでは初のホームゲームとなる今節。「チームが一つになって戦うことが、勝利につながる」(田中)。チーム一丸の姿勢で勝利を掴み取りたい。
また、日本サッカー界のこれからを担う選手たちが躍動する舞台でもあるルヴァンカップ。前節の神戸戦では、来季の加入内定が決まっており、JFA・Jリーグ特別指定選手としても認定されている桐光学園の西川潤がJデビューを果たし、ポスト直撃となるシュートを放つなど輝きを放った。ピッチに立てば、ホームでは初のプレーとなる今節。セレッソを勝利に導くプレーに期待は高まる。
■ロティーナ監督
「チームは日々、成長していますが、攻撃でも守備でも、まだまだ成長の余地があります。当然、ルヴァンカップも重要視しています。リーグ戦と同じ準備をして臨みます。基本的には、カップ戦はリーグ戦でのプレー時間が少ない選手たちを起用する予定です。我々にとっても彼らを見る必要がありますし、彼らも公式戦でプレーする必要があります」
■水沼宏太
「リーグ戦に出たくても出られていない選手もいて、いろいろな思いを持っている選手はたくさんいます。そういう選手たちの思いをピッチで表現できるようにやっていきたい。団結する気持ちやプレーは、この2年間で培ってきたところもであるので、そういう思いをピッチで表現できたらいいと思います」
■高木俊幸
Q:リーグ戦での出場機会が少ない選手たちにとっては、試合に飢えている部分もあるのでは?
「ルヴァンカップは、そういった選手たちが活躍することで乗っていける大会だと思う。浦和で優勝したとき(16年)も、トーナメントからでしたけど、チャンスを与えられた選手が結果を残して、勝ち上がっていきました。(セレッソが優勝した)17年もそうだと思う。今季も、チームの層の厚さを示せたらいい。自分自身、出場のチャンスが来れば、(リーグ戦での)レギュラー争いに加わっていけるようなプレーを見せたい。戦術理解は意識してやっている中で、個としての力も発揮していきたい。グループステージを突破するためには負けられないし、とにかく、勝ちたい」