【Match Review】前半はパスワークで鹿島を圧倒も、後半に痛恨の2失点。悔しさ募る敗戦を喫する
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■試合データー(選手・監督コメント/トラッキングデーター/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2019-06-14-19/
今季初のリーグ3連勝を目指してアウェイに乗り込んだ今節の鹿島アントラーズ戦。立ち上がりこそ五分の展開で試合は推移も、次第にセレッソ大阪が素早く巧みなパスワークで鹿島のプレスをいなし始める。人を動かし、空いたスペースに入り込み、鹿島守備陣に後手を踏ませると、10分、最初の決定機を作る。清武弘嗣のクロスにファーサイドでDFが被り、その裏で水沼宏太がフリーで受けたが、シュートは鹿島GKクォン スンテに防がれた。
これで得たCKから、藤田直之のキックにマテイ ヨニッチがヘディングで鹿島ゴールを脅かすと、13分にも再びCKから決定機。今度は水沼が相手のマークを外してヘディングも、枠を外れた。20分には、前線でブルーノ メンデスと奥埜博亮が溜めを作り、ブルーノ メンデスが右サイドへ展開。水沼のクロスをGKが弾いたボールを拾った奥埜がブルーノ メンデスへパス。無人のゴールへシュートを放ったが、ゴール手前でDFにクリアされた。そのこぼれ球に詰めた奥埜のシュートもクロスバーを越えた。
押し込んだ前半、鹿島にも何度かチャンスは作られたが、概ねセレッソが試合を支配。43分には、キム ジンヒョンから始まったパスワークから決定機に持ち込む。藤田、清武、木本恭生、丸橋祐介とつないで、最後は丸橋の絶妙なパスからブルーノ メンデスが裏を取り、巧みにDFをかわしてシュートを放ったが、枠を捉えることができず。「準備してきた形」(水沼)で何度も鹿島ゴールに迫ったセレッソだが、「どうしてもシュートがゴールに入らない」(ブルーノ メンデス)もどかしい展開で前半を折り返した。
すると、後半の立ち上がり、鹿島の攻撃のギアが上がる。サイドの深い位置まで進入されると、左右に揺さぶられ、自陣ペナルティーエリア内でレアンドロを丸橋が倒してしまい、PKを献上してしまう。これをセルジーニョに決められ、50分、鹿島に先制を許した
反撃に出たいセレッソだったが、鹿島も「より自信を持ってプレーするようになった」(ロティーナ監督)上、セレッソも焦りからか、前半のようなパスワークが見られない。前がかる裏のスペースを突かれてカウンターからピンチを招くと、72分、鹿島に追加点を与えてしまう。素早く攻撃に移るべく前方のレアンドロ デサバトへ出したキム ジンヒョンのスローイングが伸びると、これを白崎凌兵にカットされ、ミドルシュートを叩き込まれた。
ロティーナ監督は高木俊幸、柿谷曜一朗と持てる攻撃の選手を相次いで投入。活性化を図るも、思うようにチャンスを作れない。76分、藤田が高い位置でカットし、ブルーノ メンデスのパスを受けて絶妙なループシュートを放ったが、ここもクォン スンテに防がれた。後半アディショナルタイムに放った高木のシュートもGKに弾かれたセレッソは、最後までクォン スンテの牙城を崩すことができず、タイムアップ。
「相手の状況に応じてポジションを取ること、ボールを回すこと、迷いなくスムーズにできてきていた」(水沼)と、前半は積み上げてきた今季のコンセプトを発揮した。「マンツーマンで(プレスに)来ている相手に対して、どうやったらスペースが空くのか、みんなで考えながら動けていた」(清武)と“鹿島対策”として取り組んできた成果もピッチで表現した。ただし、最も大切な得点という結果に結び付けることができなかった。その上で、ミスを突かれての2失点。やり切れなさが募る敗戦となったが、「下を向くのではなく、顔を上げないといけない」(ブルーノ メンデス)。
次週、セレッソはFC東京とのJリーグYBCルヴァンカップ プレーオフステージ第1戦をアウェイで戦い、リーグ戦では3試合ぶりにホームで迎える。今節の成果と課題を糧に、さらに前進していきたい。