【Match Review】ブルーノ メンデスのゴールで先制も、アウェイゴールで追いつかれての引き分け。プレーオフステージ敗退が決まる
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■試合データー(選手・監督コメント/トラッキングデーター/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2019-06-26-19/
トーナメント方式に入った2019JリーグYBCルヴァンカップ。敵地に乗り込んでのプレーオフステージ第1戦を0-1で落として迎えたホームでの第2戦。セレッソ大阪は、第1戦から先発2人を変更。トゥーロン国際大会から帰国後、初の公式戦となる舩木翔が左サイドバックに入り、リーグ戦でも主力でプレーしている水沼宏太が右サイドMFに入った。
「自分たちからアクションを起こしていきたい」(水沼)「相手に合わせるのではなく、相手を圧倒する気持ちが大事」(圍謙太朗)。試合前、何人もの選手がそう話していたように、立ち上がりから積極的にゴールを目指していきたいセレッソだったが、守備から入り、自陣でブロックを作って待ち構えるFC東京の守備組織を崩せない。
セレッソのファーストシュートは27分。高木俊幸が遠目からの直接FKを思い切って狙うと、GK手前でワンバウンドしたボールがゴールマウスを捉えたが、ここはFC東京GK林彰洋に防がれた。34分には、右サイドから高木のクロスに柿谷曜一朗がヘディングで合わせたが、枠の外。セレッソが前半に放ったシュートはこの2本のみ。手堅く試合を進めるFC東京の前に、攻めあぐねる展開となった。
もっとも、アウェイゴールを与えたくないセレッソとしても、前半の0-0は決して悪いスコアではない。まずは、2試合トータルで同点となる1点を目指し、後半に入った。ロティーナ監督の動きは早かった。54分、田中亜土夢に代えて、ブルーノ メンデスを投入。柿谷との2トップを形成すると、60分には水沼に代えて清武も投入。すると、直後の62分、待望の瞬間が訪れた。
セットプレーの流れから、左サイドで起点になった清武が、相手の裏を取った柿谷へ絶妙なパスを通すと、これを受けた柿谷が冷静に中へクロス。合わせたのはブルーノ メンデス。直近のリーグ戦に続く公式戦2試合連続ゴールで、セレッソが先制に成功した。
2試合トータルのスコアで同点に追いついたセレッソは、その後も攻勢を強めるが、75分、落とし穴が待っていた。前線でボールを失うと、そこからFC東京のカウンターを受ける。フィニッシュに至るまでに潰せるチャンスは何度もあったが、プレーを切ることができずにいると、最後は矢島輝一にシュートを許し、FC東京にアウェイゴールを決められた。
これで勝ち抜けにはさらに2点が必要になったセレッソだが、再び守備を固めるFC東京の前に、沈黙。89分、柿谷の放った直接FKは無常にもポストを直撃。後半アディショナルタイムには清武とデサバトが立て続けにシュートを放ったが、2点目を奪うことはできず、試合は1-1で終了。2試合トータルで1分1敗に終わったセレッソのプレーオフステージ敗退が決まった。
今季のルヴァンカップを振り返ると、敗戦からのスタートとなる中、グループステージのホームではいずれも無失点での3連勝。次第に内容も良くなり、ルヴァンカップで結果を出した選手がリーグ戦でも出場機会を掴むなど、いい効果をチームにもたらした。“U-21枠”としても、瀬古歩夢が台頭。リーグ戦にも食い込んでいける実力を示してみせた。
得点シーンを振り返っても、第1節でブルーノ メンデスに来日初ゴールが生まれると、第3節の名古屋グランパス戦では水沼が電光石火の2得点。第4節のヴィッセル神戸戦では田中亜土夢に芸術的なドライブシュートが飛び出し、第5節の名古屋グランパス戦では、舩木のトップチームとしては初ゴールとなるヘディングが決まった。第6節の大分トリニータ戦では、ソウザの見事なロングシュートがゴールに突き刺さるなど印象的なゴールが多い大会となった。
それだけに、この先、頂点を目指して戦うセレッソの姿が見られなくなったことは無念の一言に尽きるが、チームとして、選手個々に、この大会で得た糧を胸に、今季の残りのシーズンを戦っていきたい。