【Match Review】奥埜博亮の先制点に、清武弘嗣が今季初ゴールで追加点。快勝でリーグ前半戦を終える
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■試合データー(選手・監督コメント/トラッキングデーター/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2019-06-30-19/
リーグ前半戦の締めくくりとなる、敵地に乗り込んでの湘南ベルマーレ戦。降り続いた雨は試合前に止んだが、蒸し暑さが増した中での一戦は、立ち上がり、セレッソ大阪は左サイドを2度ほど攻められたが、次第にボールを握る時間を増やしていくと、試合を支配。湘南のプレスがさほど高い位置からは来ないこともあり、GKやディフェンスラインからも余裕を持ったビルドアップが可能となった。
ただし、いい形でつないでも、最後を崩し切る場面は作れず、シュートに至る回数は少ない。39分、瀬古歩夢の縦パスに抜け出したブルーノ メンデスがGKとの1対1に持ち込みかけたが、ここはオフサイドの判定。実際にはオンサイドでもあっただけに、ツキもなかった。結局、前半、セレッソが放ったシュートは2本のみ。守備で湘南に決定機を与えることはなく、危なげなく試合を運ぶも、静かな展開の前半となった。
ハーフタイムでのロティーナ監督のゲキもあり、後半、より前への姿勢を強めたセレッソは、48分、清武弘嗣がドリブルで運んでシュート。積極的にゴールへ迫ると、51分、試合は動く。松田陸のパスから右サイドの裏へ抜けた木本恭生が起点を作り、再び松田へパスを戻すと、受けた松田がクロス。風にも乗って伸びたボールはGKの頭上を越えてファーサイドへ飛び、ポストを直撃。跳ね返りを奥埜博亮が詰めて、セレッソが先制に成功した。54分にも、藤田直之のパス1本でディフェンスの裏を取った水沼宏太がGKと1対1に持ち込みかけたが、戻ってきたDFに防がれ2点目はならず。
後半も盤石の守備対応で湘南にチャンスの糸口を掴ませずに試合を進めていくと、83分、待望の追加点が生まれた。中盤でボールを受けた藤田がディフェンス2人の間を通す縦パスを清武に入れると、間で受けた清武は前を向き、ドリブルで相手をかわして左足でシュート。GKの手を弾いたボールが豪快にネットに突き刺さった。両手を広げて歓喜と安堵の表情を浮かべる背番号10に、セレッソの選手たちが次々と駆け寄り祝福。主将に生まれた待望の今季初ゴールに、ゴール裏のセレッソサポーターも大いに沸いた。
86分には、清武との交代で入った田中亜土夢が、90分には、CKからブルーノ メンデスが、それぞれ決定機を迎えたが、ここはGKに防がれて3点目はならず。それでも、守備では後半も失点の気配はなく、唯一、相手の決定機と言えた87分の武富孝介のヘディングシュートも枠を外れて事なきを得た。後半アディショナルタイムには、途中からボランチに移った瀬古がシュートを放てば、CKから丸橋祐介が押し込みかけるなど、最後まで攻撃の手を緩めなかったセレッソ。
つなぐところはつなぎ、蹴るところは蹴る。プレスからのカウンターという湘南の持ち味を出させなかった“ロティーナ・セレッソ”が完勝を収め、勝点を26に伸ばした。攻守においてポジティブな要素の多い状態で前半戦を終えたセレッソは、暫定ながら7位に浮上。次節からの後半戦、より上位を目指しての戦いが始まる。