【Match Preview】攻守に精度を高め、上位追撃となるホーム5連勝を目指す
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もっとも、「まだまだ成長の余地はある。チームとして、個人として、全てにおいて、成長していきたい」と語る指揮官の下、チームはさらなる進化を求めている。前節を振り返って、「もっと相手のチャンスシーンを消すこともできた」と話したのはCBの瀬古歩夢だが、GKキム ジンヒョンも、「押し込まれた時間帯でも、なるべく自分たちのペースにしていきたい。そういうところを改善していけば、もっといい試合ができる」と試合の進め方について言及する。スタイル浸透に時間を費やした序盤戦を経て、成熟の過程を歩んだ中盤戦。そして、ここからは、より細部にも意識を傾け、攻守に精度を高めていくべき段階に突入する。
今節、ホームに迎える相手はベガルタ仙台。前回対戦時、仙台のホームで行われた第5節では、[3-4-2-1]の布陣で戦った両チームだが、どちらもその後、[4-4-2]に変更。今回は、前回とは形が変わった中でのミラーゲームとなる。セレッソのロティーナ監督、仙台の渡邉晋監督ともに、立ち位置の優位性を保った上で試合を進めていくポジショナルサッカーの概念を取り入れているだけに、どちらがよりズレを生み出し、相手の守備陣形を崩していくか、試合の進め方には注目だ。サイドの攻防も焦点の一つ。特に、移籍後初のヤンマースタジアム長居でのプレーになりそうな関口訓充がいる仙台の左サイド、セレッソの右サイド、水沼宏太、松田陸とのぶつかり合いは必見だ。
また、前節、仙台は試合の入りで緩さを見せ、16分の失点を契機に大敗を喫している。「負けた後の試合。必ず気合いを入れて臨んでくると思う。僕らも受け身にならず、アクションを起こしていきたい」と水沼も話すように、前節の敗戦を払拭すべく仙台が並々ならぬ覚悟で乗り込んでくることは想像に難くないだけに、セレッソも試合開始から集中した入りを見せていきたい。仙台の出鼻をくじく先制点を決めることができれば、より優位に試合を進めることができる。
直近のリーグ戦10試合で7勝1分2敗と勝点22を積み上げたセレッソ。2位の横浜F・マリノスとは勝点6差、首位のFC東京とも勝点9差。上位の背中も見えてきただけに、ここで立ち止まるわけにはいかない。ホーム5連勝を達成し、上位を追撃したい一戦だ。
Q:今節について
「前回対戦時から、互いにシステムを変えて、結果が良くなっています。さらに、仙台はこの試合から、新しく入った選手たちが出てくる可能性もあります。そういう意味では、予想し辛い部分もありますが、試合をしながら、相手の特長を掴んでいく必要もあると思っています。ただし、自分たちがやるべきことは変わりません。いつものように相手をリスペクトした上で、自分たちも、自信を持って試合に臨みたいと思います」
■奥埜博亮選手
Q:古巣との対戦となる今節について
「仙台とはアウェイでは対戦したけど、ホームでは初めてなので、楽しみ。向こうも4-4-2にして調子が上がっている。同じフォーメーション同士、対面でマッチアップする機会も多いと思うので、そこで負けないようにしたい。お互い、考えながらプレーするチーム同士。攻撃でもズレを生まないといけないし、守備でもズレが生まれた時の対応力が大事になる」
Q:ホームでは4連勝中で5試合連続無失点だが?
「試合に出ている選手、出ていない選手も含めて、全員が同じ意識を持って練習できている。試合でも、声を掛け合ってできていることが、勝利につながっていると思う。スタジアムの応援も力になっている。守備に関しては、しっかりブロックを作って守るだけではなく、前から奪いに行く形もできている。選手がピッチの中で考えながらやれているし、いい守備が、得点にもつながっていると思う」
Q:仙台の守備について
「シマオ マテ選手は一緒にやっていないので細かいところは分からないけど、強さとパワーがあって、彼が入って、失点は減っている。他のCBとはずっと一緒にやってきたなので、僕の特長も分かられているし、僕��特長が分かる。駆け引きはあると思うけど、そこも含めて楽しみ。得点やアシストなど、目に見える結果を出すことで自分も自信が付くし、相手にも脅威を与えることができると思うので、狙っていきたい」
■松田陸選手
「ホームでは4連勝中で5試合連続無失点と結果を出せているので、もっともっと続けていきたい。今はチーム状況、選手同士の雰囲気もいいし、ホームのスタジアムの雰囲気もいい。今の自分たちの力なら、これからも勝利を重ねていくことができると思う。今節も、守備をしっかりしながら、勝ちにこだわって、積極的に得点も狙っていきたい」
Q:今節は、かつてともに戦った関口訓充選手と対面する可能性もあるが?
「クニくんも、最後の方は悔しい思いを持ちながら、移籍したと思う。この試合は相当、気持ちを入れて臨んでくると思うので、僕たちもその気持ちを上回るモノを出していかないといけない。クニくんの特長は分かっているので、しっかり抑えたい。それに、今はチームとしても、自分自身としても、『もっと上に行こう』という気持ちでいっぱいなので、相手が仙台でも、クニくんでも、誰でも負けたくないし、気持ちで負けない戦いを見せたい」