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桜なでしこ物語【第2章】| 第31回 2019年、再びなでしこ2部で戦う

    2019年、再びなでしこ2部で戦う

     階段を駆け上がるように順調にステップアップしてきたセレッソ大阪堺レディース。2013年のチャレンジリーグ参戦からなでしこリーグ2部、そして1部昇格と選手の成長とともにカテゴリーを上げてきた。初めて降格して臨むシーズンとなったのが2019年だった。

     2013年から6シーズン指揮を執った竹花友也監督が退任し岡本三代監督が就任。もともとセレッソ大阪堺ガールズの監督として、また年代別日本女子代表の指導者としても腕をふるってきた指導者の下で、心機一転なでしこ2部の戦いに臨んだ。

    2019シーズンの指揮を執った岡本監督。選手の自主性を促した

     「今年はどこも戦力が上がっています。なでしこジャパンを経験した選手が2部にも在籍するようになり、簡単ではないと思います。2017年のように勝ち続けるという状況にはならず、拮抗した戦いになると予想しています」
     こう警戒した岡本監督は、開幕前から選手たちに自主性を持つよう促した。

    「ゲームの中でうまくいかないときに自分たちで雰囲気を変えるということが、これまで準備も含めて足りなかったと感じています。選手の主体性を出して、勝つためにどうしていけばいいか、なんとか自分たちで変えていけるように話をしています」(岡本)
     1年で1部に復帰すること、さらにその先も見据えての考えだった。週2回程度のミーティングでは、選手自らがプレーを振り返って意見を言うなど、意識を変える取り組みを続けた。

     開幕戦は3月21日、ホームでの愛媛FCレディース戦。矢形海優のゴールで先制するも、後半に逆転され、1-2の敗戦に終わった。21本のシュートを放ったが2点目が遠かった。

    フラッグシンフォニーの皆さんに迎えられて整列。2019年シーズンが始まった。
    3/21 vs愛媛L@J-GREEN堺S1

    開幕戦は矢形海優のゴールで先制。いいスタートに思えたが…

      第2節は昇格組の大和シルフィードに勝利したものの、オルカ鴨川FC(第3節)、ASハリマアルビオン(第5節)には惜敗。なかなかリズムに乗り切れず、前半戦9試合を終えて、5勝1分け3敗で順位は4位。望んでいた結果ではなかった。

     キャプテンの林 穂之香はシーズン後にこう振り返っている。
    「今考えると雰囲気がよくなかったのかな、と思います。2部だからいけるんじゃないか、みたいなところもみんなの中でちょっとあって、詰めが甘いところはあったかと思います」
     こんなはずでは……という雰囲気でリーグ戦は中断期間に入った。

     
    宝田沙織のゴールに喜び合う。5/12第8節 vsS世田谷 〇3-1 この試合で宝田は2得点をあげた

     文・横井素子

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