■試合データ(選手・監督コメント/写真/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2020-08-05/
新型コロナウイルスの影響により第2節以降は延期されていたJリーグYBCルヴァンカップが約半年ぶりに再開された。ただし、大会方式が大幅に変更され、プレーオフステージは廃止に、グループステージは1回戦総当たりのリーグ戦となった。その結果、1試合の重みが増し、浦和レッズと対戦する今節は、第2節でありながら、プライムステージ進出へ向けて、早くも大一番となった。
直近のリーグ戦から5人先発を替えて臨んだセレッソだが、開始早々にアクシデントが発生。CBで先発した木本恭生が筋肉系のトラブルで交代を余儀なくされ、急遽、マテイ ヨニッチが入ることに。前半、セレッソは浦和の勢いに押され、主導権を握れない。前からのプレスにボールをつなげず、蹴り出した後のセカンドボールも拾われ、守勢に回る。9分、裏に抜けたレオナルドに決定機を与えるも、GKキム ジンヒョンがセーブ。続く11分にもレオナルドにペナルティーエリア内で縦に進入されかけたが、ここはレアンドロ デサバトが抜群の危機察知能力を発揮し、事なきを得た。
その後もペースを奪い返すことはできず、前半、セレッソはシュートゼロに終わったが、守備での集中力は高く、無失点で終えたことが後半につながった。
後半、セレッソはブルーノ メンデスと坂元達裕に代えて、豊川雄太と西川潤を投入すると、47分、入ったばかりの西川が右サイドからカットインしてシュート。惜しくも枠を外れたが、早速、スタジアムを沸かせた。61分にも、レアンドロ デサバトが粘って奪い、クロスから鈴木孝司がシュートも、クロスバーを越えた。
後半も浦和ペースは変わらなかったが、65分の最大のピンチでも、瀬古歩夢とマテイ ヨニッチが体を張って、失点は許さない。62分、奥埜博亮がボランチに、69分には清武弘嗣が左サイドハーフに入ると、次第にセレッソもボール保持で形を取り戻し、試合の流れも引き戻す。75分、80分と連続してチャンスを作ると、迎えた82分、歓喜の瞬間が訪れた。
自陣からレアンドロ デサバトが相手2人を華麗なステップでかわし、さらにエヴェルトンを弾き飛ばす力強いドリブルで持ち運び、清武につなげると、清武のパスを受けた西川がドリブルで加速。相手3人を引き付け、外側から回ってきた豊川へラストパスを送ると、豊川がうまくボールを止め、ニアを撃ち抜いた。プロデビュー戦で決勝アシストを決めた西川に、これが嬉しい加入後初ゴールとなった豊川。二人を中心に歓喜の輪が広がると、その後は余裕を持って試合を閉じにかかる。終了間際には、西川がクロスバー直撃のシュートも放つなど、攻勢ムードのまま、試合は終了した。
序盤から浦和に圧倒されたゲームだったが、終わってみれば、セレッソが必勝パターンに持ち込むことに成功。グループステージ突破へ向けて欲しかった勝利という結果と、新戦力の台頭。二つの収穫を手にした。