■試合データ(選手・監督コメント/写真/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2020-09-05/
JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝から中2日。舞台を再びリーグ戦に戻して迎えた今節の浦和レッズ戦。セレッソ大阪は、直近のリーグ戦から先発を3人変更。ボランチに木本恭生が入り、柿谷曜一朗と都倉賢が2トップを組んだ。ベンチには喜田陽と藤尾翔太も入る、フレッシュな陣容となった。
5分、6分と柿谷が鋭いドリブル突破で沸かせて始まったこの試合。前半は互角の内容で推移。15分、清武弘嗣のパスから裏を取った都倉がシュートを放つと、28分には、FKからチャンス。清武のキックをファーサイドで都倉が折り返すと、柿谷が落とし、坂元達裕がシュート。浦和CBにブロックされるも、ゴールに迫った。ボール支配率では劣ったセレッソだが、浦和の攻撃に対し、中を固めてしっかり守る。ルヴァンカップ準々決勝では、前半は不安定な戦いを演じてしまったが、今節はいつもの安定感を取り戻し、浦和に決定機は作らせなかった。
0-0で迎えた後半、ロティーナ監督は頭から柿谷に代えて奥埜博亮を投入。2トップの一角に据えると、48分、試合は動く。片山瑛一のパスを前線で受けた奥埜がDFを引き付けて落とすと、清武のサイドチェンジを受けた坂元が切り返して左足でクロス。相手DFに競り勝ち、ファーサイドで合わせた都倉が打点の高いヘディングでネットを揺らし、セレッソが先制に成功した。
その後は浦和の攻撃に勢いが増したが、セレッソの守備も崩れず対応すると、74分に追加点。今度は藤田直之のサイドチェンジを受けた坂元が、得意の切り返しから縦に突破し、深い位置まで進入。右足でのクロスがトーマス デンのオウンゴールを誘い、セレッソがリードを広げた。
2点目で試合運びに余裕が生まれたセレッソ。86分、ロティーナ監督は、この試合がJ1デビューとなる藤尾をピッチに投入。藤尾は前からの果敢なチェイス、ロングボールの競り合いで存在感を示すと、90分には藤田のパスに抜け出し、チャンスも作った。すると、後半アディショナルタイム、スタジアムが歓喜に包まれる瞬間が訪れた。西川潤がスペースへ出したボールに対し、浦和のDFとGKがお見合いした隙を見逃さず、GKからボールを奪った藤尾が無人のゴールへ流し込み、J1初ゴールを記録。J1デビュー戦でのゴールにベンチもお祭り騒ぎ。ロティーナ監督も両手を掲げて喜びを表現し、藤尾とハイタッチをかわした。
2得点を演出した坂元に、ケガからの復活弾を決めた都倉。そして、J1初ゴールを決めた藤尾。攻撃陣にヒーローがたくさん生まれたこの試合は、守備でもリーグ戦5試合ぶりに無失点を達成。攻守が噛み合ったセレッソが浦和を3-0で下し、ルヴァンカップ準々決勝敗退のショックを払拭。リーグ戦では今季2度目の3連勝を飾り、首位を追走する2位をキープした。