■試合データ(選手・監督コメント/写真/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2020-09-27/
今季初の連敗となった前節のFC東京戦から中3日、セレッソ大阪は、敵地での明治安田生命J1リーグ第19節・ベガルタ仙台戦に臨んだ。
試合前には小雨もぱらつき、気温がグッと下がった中での一戦。前半は一進一退の攻防が展開された。ここ2試合とは異なり、再び4バックに戻してきた仙台に対し、サイド攻撃からピンチも招いたセレッソだが、慌てず対応。ビルドアップでのミスからいくつか受けたミドルシュートも、GKキム ジンヒョンがしっかりと防いだ。
攻撃で起点になったのは、今節、左のサイドハーフで先発した柿谷曜一朗。36分、ブルーノ メンデスからのパスを丁寧に落とし、木本恭生のミドルシュートにつなげると、44分、片山瑛一のパスを受けてサイドで起点を作り、ピンポイントでクロスを上げると、ニアで合わせたのはブルーノ メンデス。ここ2試合は相手に先手を取られていたセレッソだが、今節は先制に成功した。
後半もボールを動かしつつ、良い入りをしたセレッソ。このまま試合を優位に進めていくかに思われたが、57分、一瞬、空いた隙を突かれ、左からのクロスを中で合わせられ、仙台に追いつかれる。さらに、65分には、中央からのパスをマテイ ヨニッチがクリアし損ね、こぼれたボールからPKを与えてしまう。この場面、松田陸がうまく相手選手に寄せて対応したかに見えたが、最後に預けた体で相手を倒したとして、PKの判定となった。
逆転を許した直後、ロティーナ監督は柿谷、奥埜博亮に代えて、清武弘嗣と豊川雄太を投入。反撃に出ると、79分には、木本と松田に代えて藤田直之と小池裕太も投入。サイドバックのポジションを変えつつ活性化させると、81分、セレッソがCKから同点に追いついた。清武のキックに頭一つ抜け出して合わせたのはマテイ ヨニッチ。背番号22の嬉しい今季初ゴールで勢いが増すと、87分には、坂元達裕のドリブル突破からチャンス。マイナスのクロスに清武がシュートも、ここはわずかに枠を外れた。
それでも、諦めないセレッソは、後半アディショナルタイム、逆転に成功する。自陣でボールを奪い、丁寧につなぐと、瀬古歩夢、藤田、小池とダイレクトパスで左サイドを崩し、最後はボールを受けた清武がカットインし、狙い済ましてシュート。見事な弧を描き、ファーサイドに突き刺さった。
交代選手も含めたチーム一丸で試合をひっくり返すと、90+3分には藤尾翔太が入り、清武のパスを受けてゴールに迫る場面も作った。先制して優位に試合を運びながら、一度は逆転される苦しい展開となった今節だが、最後はチームの総力と清武の個人技が融合しての再逆転劇。連敗を2で止めるとともに、9連戦のラストを勝利で締めくくり、次節、川崎フロンターレとの首位決戦に挑む。