■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2021-03-03/
AFCチャンピオンズリーグ出場による前倒し開催として行われた明治安田生命J1第11節。川崎フロンターレのホームに乗り込んでの一戦は、5分、衝撃の一撃で幕を開ける。
川崎のキーマン、三笘薫に対し、坂元達裕と松田陸が挟んでボールを奪うと、坂元がドリブルで運び、大久保嘉人へパス。すると、「時間が早かったので、とりあえず枠内に打とうという気持ちで」思い切りよく放たれた大久保のシュートがGKの頭上を越えてゴールイン。3年連続得点王を獲得するなど思い出が詰まった古巣に対し、開幕から2試合連続となる強烈な1発を叩き込んだ。
直後、左サイドを崩され、レアンドロ ダミアンに強烈なボレーシュートを決められ同点に追いつかれたセレッソだが、再び背番号20が魅せる。高木俊幸の直接FKが壁に当たって跳ね返ったセカンドボールを拾った松田陸がクロスを上げると、ファーサイドへ流れたボールに飛び込んだのは大久保。開幕戦に続くホットラインでセレッソが再び勝ち越しに成功した。
その後、ボールこそ川崎に握られるも、セレッソはプレスとリトリートを使い分け、中を固めて対応。何度か危ない場面はあったが、川崎に決定機を与えることなく前半を1点リードで折り返した。
開幕戦のように、リードした時間を保ちつつ追加点を狙いにいきたいセレッソだったが、後半、ギアを上げ、よりサイドの深い位置まで進入してきた川崎に対し、守勢に回ってしまう。47分、再び左サイドを崩され、クロスからレアンドロ ダミアンにヘディングを決められると、勢い付いた川崎を止めることはできず、62分、ここまで抑えてきた三笘にゴールを割られ、逆転を許してしまった。
その後は互いに攻め合い、セレッソも71分にビッグチャンス。松田陸のパスを途中出場の加藤陸次樹が落とし、大久保がコースを狙った決定的なシュートを放ったが、GKチョン ソンリョンに防がれた。その後も松田陸や坂元がサイドから仕掛けてチャンスを作るも、同点ゴールは生まれず、試合はこのまま2-3で終了。
大久保が2点を奪い、2度リードする展開に持ち込んだだけに、最低でも勝点1は持って帰りたい試合ではあったが、「勝利を目指して、負けることを恐れず、勇敢に戦ってくれた」と、レヴィー クルピ監督は選手たちを称えた。昨季のリーグ王者をあと一歩まで追い詰めたセレッソ。「自信を持って、やり続けることが大事。やり続ければ、もっと怖いチームになっていく」とは大久保。チームは前を向き、中2日でのアウェイ連戦となる第2節・FC東京戦に向けて準備していく。