■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2021-03-17/
3連勝を目指してホームに大分トリニータを迎え撃った今節。7連戦の6戦目、前節から中3日という日程の中、レヴィー クルピ監督は4試合連続で同じスタメンをピッチに送った。
開始3分、相手のビルドアップをカットした松田陸が素早く前に付け、豊川雄太がファーストシュートを放つと、4分にもチャンス。清武弘嗣のパスを豊川が落とし、DFのクリアが不完全になったところを坂元達裕がシュート。決定的な形だったが、わずかに枠を外れた。その後もセレッソがボールを保持し、相手コートでプレーする時間が続く。守備時は後ろを5枚で固める大分に対し、「相手を動かして、隙ができたときに縦パスを入れる」(奥埜博亮)意識を持ち、ワンタッチも挟んで打開にかかる。何度か崩しかけるシーンも作ったが、決定機には至らず、今季初めて前半を無得点で終えた。一方で、大分の攻撃に対しては瀬古歩夢と西尾隆矢がしっかりと裏のスペースをケア。リスク管理を徹底し、前半、相手のシュートは1本に抑えた。
後半も試合の流れは変わらない。両サイドバックも高い位置を取って押し込むセレッソは、53分に大きなチャンス。坂元が浮き球のパスを前線に入れると、ゴール前に進入してきた原川力、奥埜と渡り、大久保にボールがこぼれたが、DFに囲まれ、シュートは打てず。横に流したパスは走り込んだ丸橋との呼吸が合わず、チャンスを逸した。
64分、大久保に代えて西川潤を投入したレヴィー クルピ監督。相手の守備をこじ開けにかかるが、前半と同じく崩し切るには至らない。我慢比べの様相を呈してきた試合は、終盤に激しく動いた。ここまで大分の攻撃をほぼ完ぺきに抑えてきた守備陣だが、80分、途中出場の小林成豪にゴール前へ進入を許すと、ポスト直撃のシュートを受ける。セレッソとしてはヒヤリとした場面だったが、ここをしのぐと、87分、ついに試合を動かす。
後ろからつないだボールが坂元へ渡ると、坂元は得意のフェイントで相手2枚をはがしてクロス。クリアされたボールを拾った清武がふわりとしたクロスを入れると、ここもDFに跳ね返されたが、こぼれ球を坂元がダイレクトでシュート。ハーフバウンドの難しいボールだったが、「とにかく抑えて、ふかさないように」(坂元)放たれたシュートがポストの内側を叩いてゴールイン。GKも動けない見事な弾道のシュートが決まり、土壇場でセレッソが先制に成功した。
後半アディショナルタイムにも加藤陸次樹のパスを受けた坂元が胸トラップからゴールに迫ったが、ここはGKに防がれた。追加点こそならず、開幕からの連続複数得点は5試合で止まったが、拮抗した試合をモノにしたセレッソが3連勝を飾り、勝点を12に伸ばした。