■試合データ(選手・監督コメント/スタッツ)
https://www.cerezo.jp/matches/2021-04-10/
前節の横浜F・マリノス戦から中3日、セレッソ大阪はホームに戻り、アビスパ福岡との明治安田生命J1リーグ第9節に臨んだ。
大久保嘉人と丸橋祐介が先発に復帰した今節、レヴィー クルピ監督はベンチに入らず、前節に引き続き小菊昭雄コーチが指揮を執った。立ち上がり、攻勢に出たのはセレッソ。4分、西川潤がサイドを崩してシュート。GKに防がれたはね返りを拾った豊川雄太のシュートがネットを揺らしたが、西川がオフサイドでノーゴールに。その後は福岡の決定機をGKキム ジンヒョンが防ぐなど一進一退で始まった試合は、14分にアクシデント。福岡の志知孝明が奥埜博亮へ見舞ったタックルに対し、一度は流した主審だったが、オンフィールドレビューの結果、レッドカードを提示。志知は退場となった。
ここからは一人多いセレッソがボールを支配。丹念にボールを回して相手を揺さぶり、サイドから崩しにかかる。丸橋、松田陸の両サイドバックも高い位置を取り、再三、クロスを入れるが、[4-4-1]で中を固める相手の守備を崩すことができず、前半は0-0で折り返した。
後半もセレッソがボールを握る展開は変わらない。ポゼッションを高めて敵陣に入っていくと、62分、最初の交代カードとして小菊コーチは中島元彦をピッチへ送った。ただし、最初に試合を動かしたのは福岡。67分、CKのこぼれ球を拾われると、吉岡雅和にシュートを決められ、数的不利の福岡に先制を許した。これで火が付いたセレッソ。2分後、すぐさま同点に追い付く。ペナルティーエリアの外から放たれた中島の左足での強烈なミドルシュートがゴール左上に決まり、試合を振り出しに戻した。中島にとっては嬉しいJ1初ゴール。ホームではJ1初出場となった一戦で、見事、自身の代名詞でもあるミドルシュートで結果を残した。
74分、小菊コーチは加藤陸次樹と松田力を同時投入。勢いを強めると、76分、丸橋のクロスにニアで合わせたのは加藤。「相手より先に入ることを意識した」と、DFとの駆け引きを制し、自身加入後ホームでは初ゴールとなる逆転弾を叩き込んだ。
79分には奥埜の強烈なミドルシュートがクロスバーを叩くなど、3点目を狙ったセレッソ。最後まで攻め抜く姿勢を示したが、88分、福岡に同点ゴールを与えてしまう。中盤でボールを奪われ、サイドに展開されると、クロスからフアンマ デルガドにヘディングでネットを揺らされた。勝ち切りたいセレッソは、90+5分、松田陸のクロスに奥埜がドンピシャのヘディングで合わせたが、相手GKのビッグセーブに阻まれ、勝ち越しならず。試合はこのまま2-2で終了。ビハインドをはね返す力強さを見せた一方、相手に少ないチャンスをモノにされて2失点。悔しさの募る引き分けとなった。