【5/30 仙台戦】Match Preview
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≪リーグ戦は一区切りとなる今節。未勝利が続く流れを断ち切る1勝を掴みたい≫
ミッドウィークに開催された前節の鹿島アントラーズ戦に続きアウェイとなる今節のベガルタ仙台戦は、5月を締めくくる重要な一戦。今月はここまで2分3敗と結果を出せず、順位も下げているだけに、セレッソ大阪としては何としても勝利で締めくくりたい。そのために必要なのは得点力。試合終了間際の失点や、不用意にボールを失い、カウンターを浴びての失点など、守備面で改善すべき部分ももちろんあるが、前節、先発に復帰した瀬古歩夢とダンクレーのCBコンビもまずまず機能し、GKキム ジンヒョンの安定感は継続されている。未勝利が続く最大の要因は、5試合で3得点という得点力の物足りなさにある。直近の試合では、得点に至るチャンスも思うように増やせていないだけに、早急に改善を図りたい。もっとも、その兆しは見えている。前節は、攻撃の組み立てに影響力を持つ原川力が先発に復帰。FWでは、チームトップスコアラーの大久保嘉人が途中出場し、アダム タガートも第12節・G大阪戦以来、4試合ぶりにプレーした。ビルドアップの要、フィニッシャーと、得点力アップに直結する選手たちが続々と戻ってきただけに、互いの意図を合わせ、チームとして狙いを持った攻撃を仕掛けていきたい。
前節の試合後、「セレッソらしさを取り戻したい」と話したレヴィー クルピ監督。今節に向けても、「攻撃的に戦い、決定機を多く作るサッカー。それが、セレッソのサッカーだと捉えている」と意気込む。前節は2トップの一角、ボランチとして幅広くプレーするなどチームのキーマンともなっている奥埜博亮は、「チームがうまく回るように、勝てるようにプレーすることが自分の持ち味。状況を見ながら、勝つことを一番に考えてプレーしたい」と今節に向けた抱負を話した。“攻める”姿勢はベースに持ちつつ、勝利に向けて、試合展開や時間帯に応じて必要なプレーを完遂していきたい。勝利から遠ざかっている苦しい時期だからこそ、チームとして一体感を持って戦い抜くことが重要だ。
対する仙台は、現在、公式戦3連勝中と調子は上向き。前節は敵地で名古屋グランパスに1-0で勝利し、第20節では王者・川崎フロンターレのホームでドローゲームを演じている。序盤は白星が遠く、失点を重ねる試合も続いていたが、チームは“戦う”姿勢を取り戻し、守備の組織力は高まっている。さらにはマルティノスやフォギーニョら外国籍選手がチームの最大値を上げており、カウンターも鋭い。本来の強みである堅守速攻をベースにしたソリッドなチームに仕上がりつつあるだけに、セレッソとしては現在の順位に惑わされることなく引き締めて挑む必要がある。
6月はACLへ参戦するため、リーグ戦はなし。今節の仙台戦がセレッソとしてはリーグ戦の一区切りとなるだけに、未勝利が続く現在の流れを断ち切る勝利を是が非でも掴みたい。今季全体の行方を占う上でも、非常に大きな一戦となる。
≪前日コメント≫
■レヴィー クルピ監督Q:前節の試合後、「セレッソらしさを取り戻したい」という言葉もありましたが、監督が考える「セレッソらしさ」とは?
「ピッチの中では色々なことが起こり、色々な数字が出てくるわけですが、結果が出ない時というのは、どうしてもチームがうまくいっていない印象になると思います。相手よりも数多くのシュートを打っても負ける時があるのがサッカーですが、結果も出ない中、なかなかパフォーマンスが上がってこないのが現状だと思います。私が考えるセレッソらしさというのは、少なくとも、結果に関わらず、攻撃的に戦い、決定機を多く作るサッカー。それが、セレッソのサッカーだと私は捉えています」
Q:チームの今後を見ると、6月はACL参戦もあり、リーグ戦はありません。このまま未勝利で中断しては好ましくないが、その辺りも含めて、今節に向かう意気込みは?
「おっしゃる通りで、日程的に、明日の試合でリーグ戦は一区切りになります。そこで勝利を収めて、いい流れで勢いを持って、次の大会に進んでいきたい思いはあります。ただし、当然、相手も同じことを考えています。明日の勝利を求めて戦うことは相手も同じです。それでも、チームとしてコンパクトに戦えば、勝利は近づいてくると思っていま��」
Q:前節、復帰した大久保嘉人選手とアダム タガート選手について
「嘉人ですが、経験もあって、これまで数字も残してきている選手。本当に重要な選手です。明日については、先発なのか、途中からなのか、ここではお話できませんが、試合を重ねることでフィジカルが上がってきた部分もあると思います。まだ先発メンバーは決めていませんが、試合に出ることはほぼ間違いないと思います。タガートについても、コンディションは上がってきていると思います。彼もまた、最高のクオリティーを持った選手です。復帰したばかりなので、再びケガにつながるようなリスクは冒したくないですが、試合を重ねるごとにコンディションが上がっていくことは間違いないと思います」
Q:前節は奥埜博亮選手を2トップの一角で起用されたが、最適な組み合わせを模索している?
「おっしゃる通りです。選手本来のポジションというのはあると思いますが、立ち位置を少し変えるだけで、チームとして機能することはよくあること。どのようなポジションがいいのか、そして、チームの総合力を高めていくためにはどういう組み合わせがいいのか、考えているところです」
■奥埜博亮
Q:5月は未勝利が続いているが、今節、勝つために必要だと考えていることは?
「いい時期は誰もがいいプレーはできるし、チームとしてもうまくいく。こういう悪い時期こそ、一人ひとり、どういうことがやれるかというのが大事になります。連戦なので練習する時間は限られていますが、その中でも選手同士で意見をすり合わせたり、話すことは増えています。試合の中でも選手同士で意見を出し合って、戦い方を合わせていきたいです」
Q:スコアも僅差で、内容的にもどちらに転んでもおかしくない試合が続いている中で勝ちに持っていけないことはもどかしさもあると思います。これまでのキャリアでもそういう時期は経験されてきたと思いますが、流れを好転させるために必要なことは?
「一番大事なことは、監督、選手、スタッフ、クラブ、苦しい時期でも全てが同じ方向を向くこと。それが最も大切なことだと思います」
Q:勝てない時期でも奥埜選手はアベレージの高いプレーを続けていると思いますが、今節、自身が果たしていきたい役割は?
「チームが勝利する上で自分ができるプレーをすることが一番です。僕のプレースタイル的にも、チームがうまく回るように、チームが勝てるようにプレーすることが自分の持ち味でもあります。チームの状況を見ながら自分のプレーを出していきたいですし、勝つことを一番に考えてプレーしたいと思います」
Q:前々節の試合後、「チーム全体として、どう崩していくか共通意識を高めていきたい」という話もあったが、そのあたりのすり合わせはできてきた実感はある?
「連戦の中で練習時間は短いですが、練習以外でも話す時間はいっぱいあるので、その中で、選手同士で話すことはできていますし、監督、コーチも含めて話し合う時間は確実に増えています」
Q:明日の試合で表現するために、手応えを感じている部分もありますか?
「そこは相手もあることですし、試合をやってみないと分からないところもあります。試合の中で判断していかないといけない部分もあります。ただ、試合で出た問題でも試合の中で解決していけるようになることが大事ですし、試合中の声は増やしていきたいと思います」